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地獄の人形使い  作者: 零-Rei-
第五章 学校の怪談
21/57

3

ゆっくりと携帯の画面から顔を上げる。


僕は、今、冬子さんから送られてきたメールを、再度、読み返していたのだったが・・・。


そう、冬子さんは、例の学校の怪談について、あの後の調査で解った事を、わざわざメールで詳しく僕に教えてくれたのだ。


それにしても、またずいぶんと詳しく調べ上げたものだな。


そうして、僕は、酷く、感心しつつ、すぐ左手に見えている校舎を見上げるでもなく見上げた。


不気味に静まり返った鉄筋コンクリート5階建ての校舎が暗闇の中にヌッとそそり立っている。


冬子さんのメールによれば、問題のトイレがあるのはこのA号錬の4階らしい。


突然に、ザワザワと、何か得体の知れない不安感に襲われる。


そうして、そんな不安感に怯えつつも、僕はまだ手に持ったままだった携帯で時間を確認した。


午前4:25分。


もうすぐ待ち合わせの時間だ。


そろそろ冬子さんが現れてもおかしくないわけだが・・・。


そうして、そんな事を考えながら、そのまま冬子さんが来るのを待ち続けていると、すぐに、冬子さんの、少しハスキーで、知的な声が響いた。


「すいません。


お待たせしました」





見ると、今夜の冬子さんは、白のチビTに、紺のジーンズを履き、長い黒髪を頭の後ろで束ねて、ポニーテールにしている。


あいかわらず飾り気のない格好だな。


そうして、そんな事を考えながら、苦笑いを浮かべていると、続けざまに冬子さんが言った。


「では、さっそくですが、行きましょうか」


そうしてそのままスタスタと校舎の方に向かって歩いていく。


「あっ、ちょっと、待ってください」


それを見た僕は、そう声をかけつつ、(あわ)てて、その後を追った。

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