表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地獄の人形使い  作者: 零-Rei-
第一章 プロローグ
2/57

1


漆黒の暗闇の中に、一人の少女が、スマホの液晶画面を熱心にのぞきこみながら、座り込んでいる。


彼女はそんなに熱心にいったい何を見ているのだろうか。


覗き込んでみると、その液晶画面にはいかにも不可思議な図形が映し出されていた。


上下逆向きの二つの三角形を組み合わせたような記号が二重の円の中に描かれている。


いわゆる魔法陣と呼ばれる図形だ。


黒魔術の儀式等で頻繁(ひんぱん)に用いられ、術者の術力を増すとも、召還した悪魔や悪霊から術者の身を守るとも、言われている。


そうしていると、やがてその魔法陣が何か人の不安を()き立てるようなギラギラとした異様な輝きを放ち始めた。


その輝きはしだいにその強さを増していく。


そうして、やがて、辺り一面に、その輝きが満ち(あふ)れた、その時、何か、黒い霧のようなものが、スマホの液晶画面から、モクモクと立ち昇り始めた。


それを見た少女が、驚いた様子で、口に手を当て、大きく目を見開く。


そして、その黒い霧は、天井近くまで立ち昇ると、そこでしだいに人の形を取り始めた。





やがて一つの人影が暗闇の中に現れ出た。


その人影は、漆黒のローブを身に(まと)い、そのフードを目深に被っている。


そして、そのフードの奥に見えているのは・・・。


仮面?


そう、それは真っ白な純白の仮面だった。


なぜだろうか、その理由はよく解らないが、真っ赤な血の涙がその(ほお)をるいるいと流れ落ちている。


そして、耳元まで大きく裂けたその口、さらに、その、黒々とした闇を(たた)えた洞穴のような、二つの眼窩(がんか)の奥では、鮮血のように真っ赤な瞳がランランと光り輝いている。


そうしていると、やがて、その仮面の向うから、まだ幼さの残る若い女の声が響いた。


「私の名は、死夢花、仮面の黒魔術師。


私を呼んだのはあなたですか?」


「はい」


すかさず、少女が、小さくうなづきながら、答える。





すると、仮面の黒魔術師は、ゆっくりと天井近くから降下してきて、少女のすぐ目の前へと降り立った。


そうして、そのランランと輝く真っ赤な目で少女をじっと見つめながら、少女に問いかける。


「気持ちは・・・。


変りませんね?」


「はい」


少女が、そう言いながら、深々とうなづいてみせる。


「解りました。


それでは・・・」


仮面の黒魔術師は、そこで、大きく息を吸い込むと、続けた。


「あなたの恨み、私が代わって晴らしましょう」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ