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50万の旅

投稿遅くなっちたけどみ、みんなこのぐらいのペースだよねねね

「いつもなら一日で片付けちゃうのに、そこまで大掛かりなの?」


打ち合わせの次の日、早朝から新幹線に乗り、少し経ったとき。


「あうー……やっぱりやめとけばよかった……ユリン達は、50万につられる女じゃないでしょー」


ユリンは、商売上聞き取りやすい声をしているが、プライベートは普通だ。


啓が大きく咳払いをする。


「そこのボーイは金に溺れるドアホさーん」


「否定はしない」


「なにィ」


少女も参戦したことによって、啓の額にしわがつき、右手が強く握られた。


考えてもなかった。レオが現れることを。


「ハッ!まさか、レオさまさまが!?ユリン、嫌いなんだよねーレオ!もうっ、自分の実力がないからって、レオにあたるんじゃじゃじゃじゃじゃ」


「他の乗車客が見てるよユリン。それに私は味方をしたわけじゃない。どちらかというと啓の「ちょっとー!ユリンがビリビリ嫌いなの知ってるでしょ!!」


二人の喧騒ーー主にユリンの一方的な主張によって、少女まで巻き込まれる。


それをレオと啓は見ていた。


そんなこんなで飽きることなく新幹線タイムは終わり、現地へと足を踏み入る時が来た。


少しだけ高鳴る少女の心臓、少しだけ増えるレオのナイフ。


チャリンとお金が減るたびに、ユリンのケモノのような声が少女を襲う。


「なんでユリンのお金からひかれるの!?これ必要ないよね!?百均の偽ナイフ買えばよくない!?」


レオの標的が、移る。


「大丈夫だと思って言わなかったが、レオの前でポケットナイフの悪口いうとーー」


「啓、ユリンに通じてない」


ユリンは既に、逃げ回っている間に爪先、フリーエッジを綺麗に切り取られていた。


そして、道路の中心に倒れた。


「レオ」啓が呟く。


少女は、レオが消えたと思った直後、後ろに気配を感じた。


レオがナイフで頭を挟みうちしたその時、レオに衝撃が走った。股間に。


少女が蹴ったその先には、レオの股間、レオはそのまま地面に倒れた。



近くのとんかつ店。


啓は一息ついた。騒がしいのは好きじゃないから。


「は〜〜あ。ここがカフェだったらな〜あ?」


同じ商業者としてアウトな一言。

おばちゃんは苦笑い、おじちゃんは眉間にしわ。


「ええと、12時だよね、待ち合わせ」


「そうだね、お母さんが来るって」


店の机に突っ伏すユリンを別に、黙々と作業をこなしている二人。


「ん〜〜?何書いてるの二人共?」


二人は合わせてユリンを見、静止。


「ヒッこっちみないでよ」


二人は目線を戻して作業再開。


さっささっさと文を書いている。


ユリンは、お手紙かな?と思っていた。まあ、これから寝るユリンにとって関係ないことなのでけれど。


グガーーーーーグゴーーーーー


ユリンのいびき。店中に広がり、ついに親父さんのしわが破裂する。


「こんのクソガキ出て行かんかァ‼︎」


グガーーーーーグゴーーーーー


少女と少年は顔を合わせる。


そして、寝てるバケモノを見た。


バケモノを見る目で。


ユリンはよだれを垂らしそれも机にーー少女は目の働きを停止させた。


そう、彼女もまた、寝た。そして、少年も便乗したかのように、視界を閉じた。机に突っ伏して。


やがて、ガラガラガラーーと戸が開く。そして、想像通りのお客が来た。


少年、少女、バケモノを交互にみて、絶句した。恐らく、挨拶を交わそうとしたのだろう。


そして、やっと気がついたのか、レオと視線を交わす。


「あなたはーー」と口を開く。


レオはもちろん無言。じっと相手を観察している。


「えっと……これはどういった状況で?」


田舎にいそうな田舎者。レオはじっくり観察を続けている。


「五万円」


「……何かおっしゃりましたか?」


無言。


「五万円、あなたならどう使う?」


彼が自分に聞いたのかと思い、断るのも変なので、一応言う。


「ショッピングモールに行きます」


女性はじっとレオを見て、答えを待つ。


「しょ、ショッピング……ちょっと想像してたのと違う……」


彼の口が開いてないことを知り、腹話術がお上手ですね、と言う。


レオも、見つめ返しながらすっとナイフを取り出す。


女性はしばらくそれを見て……


「はて?」


腰を抜かした。



「はい、いえいえとんでもありません。ちょっと思っていたのと違くて……こちらこそすいません」


ユリンでも啓でもなく、少女の前に立つことで落ち着いた様子を見せる。


「それで、五万円という質問はどういった意味が……?」


「「「え?」」」


三人が、すっとんきょうな声をかける。


レオはただ、ナイフを片手に眺めている。


「……多分、ユリンさんだと」


少女がユリンを指し、ユリンがすいません、てへへと頭をかき、場をしらけさせたこの時、真面目な顏になる。


「それで、お話をどうぞ」

「ーーあれは娘が、3才の時でした。

夏の暑さが娘にはきつく、しばらく温度の低い実家に泊まることにしました」

「そこで別段事件もなく、幾日が過ぎ、夏も終わるしそろそろ帰ろうか、と娘に声をかえたところ……」


女性の顔が険しくなる。三人の顔も。


「やだ、って。いつもは嫌がらないのに。娘曰く、森に行きたいと。

知らなかったのですが、泊まりに来てから深夜一人で森に向かうのです。しょうがないから一緒に行こうと言うと、だめ、絶対だめなのって、それもいままで見たことない豹変した様な顔で」


母親の顔になった女性は、涙をため、ハンカチで撫でる。


「いろいろ不思議ですね、続きをお話下さい」


その時には、既に涙まみれだった。


おもむろにハンカチを取り出し、雫を吸う。


それでも、目元は赤い。


「すっ……いません……!とっとにかくその森……に……!!」


小さな声でも、大きく訴えかける。


「……こりゃやるしかないな」


妙に真面目なユリン、その瞳は業者のモノでなく、真剣な眼差しだった。


「早めの方がいいと思うので、急ぎましょう」

啓が席を立つ。揃って少女、レオ、ユリンも立ち上がる。


母親も、救世主を見るような目で見上げ、お礼を述べながら立つ。


店で頼んだものは、話のおつまみのコーヒーしか頼んだ覚えはなかったがユリンの食べ物が主に、オムライスカレーライスチャーハンと、全てユリンの自腹。

お会計のとき、その値段にユリンの顔は強張り、鬼親父はにやりと嫌な目つき。




巨大な入り口の前で、棒立ちする5人。

そのうち一人は、バケモノ。


「行きましょう」


「ちょっちょっとまって!」


「どうかしましたか」


場にそぐわない着物少女は、 しゃがむ。


「今さらやめようなんてもう遅いよ」


慰めるように少女もしゃがむ。


「行こう」


言ったのは、啓だ。


視線は森を向いて、既に歩き始めている。


「わっ分かったよ行くよぅ」


しゃがんでいた二人も慌てて立つ。


啓が始めに、ユリン、そして母親を守るため少女の次に母親、そしてレオ。


ーーこんな小さな子らに任せて大丈夫かしら。


母親は本気で心配していた。


どの探偵にも解決されなかったと言われるこの森の事件。


不可解な現象が起こるために必ず解決してくれるような探偵を探していた。


ーーこの子達、探偵じゃないけど。


娘が必死に探した末、見つけたホームページ。


可愛くデコられたそのタイトルには、”解決屋”と表されていた。


娘は今、父方の家に泊められている。


事件のことを、思いださせたくないから。


怪しいけど、今は頼るしかない。


娘の為に。


リュアの為に。


リュア、無事でいてね。


必ず解決してみせるから。


私が、必ずーー


「ヒエエエエエェェ!!!」


ユリンはなにかと反射神経が良い。


「お、お母さま、どうかしましたか!」


振り向くより先に少女は叫ぶ。


レオが服の裾を掴んでいることにより、母親は倒れずにすんだ。


が、母親は既に気を失っていた。


ちょっと多く書きすぎました!

妄想が膨らむ時と膨らまない時の差激しすぎ

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