【Episode 3】鬼人の郷にて
「父さん、この者は誰ですか?」
12歳ぐらいの赤髪の少年が話しかけてきた。
後ろには銀髪の少女が赤髪の背中に隠れながらこっちをみてきている。
「心配する必要はない。彼は道中困っているように見えたから、連れてきたのだよ。」
「ホントですか? まあ、父さんがそういうのなら信じますよ。」
「パフェッコもう大丈夫ですよ。」
赤髪の背中に隠れていた銀髪の少女が出てくる。
どうやら銀髪の少女の名はパフェッコというのらしい。
「ところでここは?」
「申し遅れた。私の名はアルゲリータだ。気安くアルゲとでも呼んでください。一応この集落の村長を務めていてこの子達の父親でもあります。」
「俺の名はアサイだ。よろしくな!!」
と、赤髪の少年が元気よくそう言った。
よそ者である俺をみんなは暖かく出迎えてくれた。
「俺は結月だ宜しく頼むよ。」
アルゲは俺を自分の小屋へと招き入れた。
「それで、昨夜のは一体?」
「あれは、冒険者だ。知らないのか?」
話を進めていくうちに、ここが異世界だということが分かった。
鬼人ら魔族は人間と対立しており、最近では人間の進行が活発になり、この鬼人の郷周辺にも冒険者が現れることが増えた模様。
「なるほど、苦労しているんだな」
「そうですね。ずっと昔ここには鬼神の子と呼ばれる鬼人の中の超上位存在がいてこの郷周辺を守護なされていたのですが、何十年か前に姿を消してしまったのです。我々の名もその鬼神の子から授かったものでして…」
「その鬼神はなぜいなくなってしまったのですか?」
「さあ、我々にもよくわかりませんが、鬼神様の守護を当てにしていた我々への罰なのでしょう。」
それからもしばらく会話が続き…
俺はこの鬼人の郷の家にいていいことになった。
しかしいつまでも面倒をかけているわけにはいかないので、三日ほどで旅立つつもりだ。
ちなみに目的地は“アッセンバルト“魔物たちが一番多く栄えている町だ。
そこに行き俺はスキルや魔法剣技とか色々身につけるつもりだ。
この先が少し楽しみである。




