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探偵は胸を揉む:童貞教師の呪いと、ブラの秘密〜サイコメトリー能力で美女と美少女の心の闇を暴く〜  作者: リチャード裕輝


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第11章:遥の涙と、真夜中の共犯者

第11章:遥の涙と、真夜中の共犯者

遥の涙と、独占欲


麗とのデートを終え、久我は満ち足りた気持ちで家に帰る道を歩いていた。彼の足取りは軽く、明日からの日々への期待に胸を膨らませていたが、空はすでに深い夜の帳に覆われている。街灯の光が、久我の影を長く伸ばしていた。


しかし、マンションまであと数分のところで、彼は目を疑うような光景を目にする。


彼のマンションの入り口から少し離れた場所に、一人で佇む遥の姿があった。久我は、何かに突き動かされるように、彼女のもとへ駆け寄った。


「遥!こんな所で何してるんだ」


久我の声に、遥はゆっくりと顔を上げた。その瞳には、拭いきれない怒りが混じり合っていた。


「……何って、別に先生に用なんてないですけど。麗先輩と一緒で、帰るのを忘れちゃったんじゃないんですか」


その言葉に、久我は遥がいつもの調子で自分をいじっているのだと察した。


「そんなに俺と麗が気になるのか?」


久我の言葉に、遥は少しだけ表情を緩めた。いつものようにからかう言葉が口からこぼれる。


「気になるに決まってるじゃないですか。どうせ童貞の先生じゃ、うまく行かなかったんでしょ? 麗先輩、先生みたいな童貞は相手にしないと思いますけど」


久我は、遥の挑発的な言葉に戸惑いながらも、静かに答えた。


「…そうかもしれないな。でも、俺は麗さんと、ちゃんと向き合えたと思う」


その言葉を聞いた瞬間、遥の顔から笑みが消え、真剣な表情へと変わった。彼女は、久我の目をじっと見つめ、静かに問いかける。


「向き合った…?キスとか、してないよね?」


遥の声が、さらに強張る。久我は、麗とのキスを思い出し、言葉に詰まった。


「……それは……」


久我が言葉を濁した瞬間、遥の瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた。その瞬間、それまで晴れ渡っていた空に、急に厚い雲がかかり、冷たい雨粒がぽつり、ぽつりと落ちてきた。雨はみるみるうちに強さを増し、二人を濡らし始めた。遥の涙は雨と混じり合い、彼女の頬を伝って流れていく。


「……ばか…なんで泣いてるんだよ…」


遥は震える声で呟くと、久我の胸倉を掴んだ。


「ねえ…どうして、私じゃ駄目なの? 先生が最初に会ったのは、私なのに…! 麗先輩なんかより、私の方が…」


遥は嗚咽を漏らしながら、久我に訴えかける。その言葉には、ただ一人の少女が持つ、久我への独占欲と、満たされない愛情が溢れていた。


久我は、遥の涙と本音に触れ、彼女の心が抱えていた深い孤独を知った。同時に、彼の中で遥への気持ちが、単なる生徒から、特別な存在へと変わっていくのを自覚した。


そう言って、遥は身を翻し、土砂降りの雨の中を走り去ろうとした。その時、久我は遥の腕を掴み、力いっぱい引き戻すと、彼女を強く抱きしめた。


「馬鹿だな、遥。ずっと見ていたよ。君の不器用さも、本当は優しいところも、全部見ていた。今回の盗難事件だって、君は俺を助けてくれただろう。自分の価値を必要ないなんて言うな」


久我の温かい声と抱擁は、遥が雨の中で感じていた体の冷たさも、心の孤独も、すべてを打ち破った。彼女は久我の胸に顔をうずめ、堰を切ったように嗚咽を漏らした。それは、長年抱えていた寂しさや焦燥が、今、久我の温もりに溶けていく瞬間だった。


「…先生」


彼女は震える声でそう呟くと、久我から体を離し、涙と雨で濡れた瞳で真っ直ぐに彼を見つめた。その眼差しは、もういつもの挑発的な生徒のものではない。彼女は、これまでの意地をすべて捨て、久我への純粋な愛を告げる覚悟を決めた。


遥は迷うことなく、雨に濡れた久我の頬に手を添え、そっと唇を重ねた。それは、嵐の中の最初で最後のキス。彼女のすべてを懸けた、切なくも大胆な告白だった。



嵐の後の、選択


キスを終え、遥は潤んだ瞳で久我を見つめた。久我は、彼女の言葉を待っていたが、遥は何も言わず、ただその場に立ち尽くしていた。冷たい雨が、二人の熱を冷ますように激しく降り注いでいる。


「このままじゃ、風邪をひく」


久我は、絞り出すような声で言った。


「…とりあえず、シャワーを浴びていかないか」


久我の言葉に、遥の瞳が大きく見開かれた。彼女の頬が赤く染まり、その表情には、戸惑いと、隠しきれない期待が浮かんでいた。


「…先生、冗談、言ってるんですか?」


「冗談じゃない」


久我は、濡れた遥の顔に手を添え、真っ直ぐに彼女の目を見つめた。


「もう二度と、君を一人にはしない。俺は、君の全部を知りたいんだ」


遥は、何も言わずに久我の手を握りしめ、彼のマンションへと歩き始めた。


真夜中の共犯者


部屋に入ると、久我はバスタオルと自分のTシャツ、そしてスウェットパンツを遥に渡した。遥がシャワーを浴びている間、久我は濡れた床を拭きながら、胸の高鳴りを必死に抑え込んでいた。


シャワーを終え、久我の服に身を包んだ遥がリビングに戻ってきた。濡れた髪から湯気が立ち上り、どこか幼く、無防備な雰囲気を漂わせている。ブカブカのTシャツの裾からは、彼女の白い太ももが覗き、その胸元からはDカップの豊かな乳房と、濡れて透けた下着越しに、はっきりと乳首の輪郭が浮かび上がっていた。


「…先生、顔真っ赤ですよ。やっぱり童貞先生だ」


遥はそう言って、クスクスと笑う。久我は目をそらすこともできず、ただその挑発的な姿に息をのんでいた。


遥はふと、部屋の隅にある棚に目をやった。


「先生、何これ?」


彼女が手に取ったのは、何本かのDVDだった。彼女は一枚のパッケージを手に取ると、裏面のあらすじを読み上げる。


「えっと…『新任教師の禁断授業』…だって。ふーん、先生、こんなのが好きなんだ」


久我は何も言えず、ただうつむくしかなかった。遥は、そんな久我の様子を見て、さらに面白そうに笑った。


「先生、このDVD…私と、実践してみます? 誰にも言わない、二人だけの秘密の『授業』ですよ」


そう囁くと、遥はソファに久我を押し倒し、彼の首に腕を回した。彼女の柔らかな体が久我の胸に触れる。久我は、もはや理性と欲望の狭間で激しく揺れ動いていた。先生と生徒という立場、麗への純粋な気持ち、そして今目の前にある、危険で甘美な誘惑。頭の中では「いけない」と警鐘が鳴り響く。しかし、遥の熱い吐息が、彼の理性をかき乱し、思考を奪っていく。


久我は、思わず彼女の胸に手を伸ばそうとする。それは、理性を失った男の行動であると同時に、彼の特別な能力――**触れたものの心を見通す「サイコメトリー」**が、遥の心に何が隠されているのか知りたいと求めている衝動でもあった。


しかし、彼の指が彼女の肌に触れる寸前、遥は久我の腕を掴み、楽しそうに微笑んだ。


「…先生。まだまだ、私の心のことは教えられませんよ?」


遥はそう言い放つと、久我の顔にキスをし、笑いながら彼の腕をすり抜けていった。久我は、その場に呆然と立ち尽くし、ただ遥の小悪魔のような笑い声を聞いていた。


「先生、顔真っ赤ですよ!…ふふ、やっぱり童貞先生だ」


遥は、久我の全てを手に入れたかのような満面の笑みを浮かべ、久我の心を完全に手玉に取った。彼女は、久我の能力も、彼の心に隠された欲望も全てお見通しだったのだ。


久我の心の中で、麗との純粋な思い出は、遥との、愛憎渦巻く危険な共犯関係によって、音を立てて崩れ去った。そして、久我先生の童貞は、遥という小悪魔の掌の上で、完璧に踊らされることになった。

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