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第3話家に戻りましたら、父から大金をいただきました

ノクターン版ではあっさり流された、父フリードリッヒからお金を受け取る話です。

また、ノクターン版では全く出ていない、アーダリの父フリードリッヒが初めて登場します。

余暇を終え、アントニー様と共に夏の離宮から王都に戻りました。


「アントニー様、明日からは謹慎になるはずなので、お会いするのはこれが最後となりますね」


わたくしは、真剣な表情でアントニー様にお伝えします。


「仕方がありません……事が事ですから……でも、いつかは会う事は出来ます」

「ええ、今生の別れではありません。

今までよりも会う事は難しくなりますが、生きていればいつでも会えます」


「ですね」


アントニー様は目が潤んでいますが、表情は笑顔です。


「では、お身体にお気をつけて」


わたくしはアントニー様のお手を取りました。

そして、お互いの顔を近づけ、良い雰囲気になります。


「このまま頬に口づけですね」


とセンテがこう言いますが


「センテ、口を出すのは口づけをしてからにしなさい」


とアントニー様が不機嫌になります。


「アントニー様、どちらにしても口づけはしますよ」


わたくしはこう言って、アントニー様の頬に口づけをしました。


「ふ~、いい物を見ましたね」


センテはちゃかしていますが、アントニー様は


「では、お返しです」


とわたくしの頬に、口づけを返しました。


「はぁ~、お陰で満腹ですね」


センテは満足して、くいっとメガネをあげました。


「では、わたくしは家に戻ります。あれから5日ありましたので、父も国王陛下からお聞きしてると思いますので」


「そうですね。では、またお会いしましょう……」


「はい。では、失礼いたします」


わたくしはあえて別れを言わず、城を出て家に戻りました。


 家に戻りますと、父フリードリッヒは珍しく家にいらっしゃいました。

そして、父のお部屋に呼ばれ、父にこっぴどく怒られる……

と思いましたがそんなことはなく、なぜか


「アーダリ、これは餞別だ。お前が受け取る予定だった資産の一部だ、持っていけ」


と言って、わたくし名義の大金の入った通帳と株式の一部を渡されました。


わたくしは拍子抜けしましたが、父が怒っていないのなら構いません。


「良いのですか?」


わたくしが執務用の机に座っている父に聞きます。


「正直、お前の奔放さに手を焼いていた。それに……同性を好きなのは……私にも責任の一端がある。

それがなければ、アントニー様に手を出す事がなかったからな」


とおっしゃいました。


父がこのようなことをおっしゃるのは、わたくしに付けた専属メイドが原因です。


父は、どこからか


『意図せず子供が出来るのを防ぐため、同性の従者をあてがい、夜のお世話もする』


と言うのをお知りになり、それを実行しました。

2人のお兄様には男性を、わたくしとお姉様には女性をあてがいました。


 お兄様たちとお姉様にとっては、単なる従者でありました。

しかし、わたくしはその従者と関係を持ったのです。

そして、それが原因で同性が好きになったのです。


「アメリーも、お前の奔放さに影響を受けて、お前に手を出したばかりに……」


とおっしゃって、立ち上がり窓の外を見ます。


「お父様、ありがとうございます」


わたくしはお礼を言います。


「別に良い、どうせお前は姉の様に素直に嫁に行くとは思っていない。

例え、女が好きでなくても、奔放な性格のお前について行ける男もいないだろうしな」


とおっしゃいますが、父は諦めているようです。


「家を出て、平民に格下げされ、貴族の地位もなくなるが、戸籍上は娘のままだ。

その金なら、王都で十分暮らせる上に、いつでもここに帰ってくるのは自由だ」


父はこう言いますが、この事はわたくしも知りませんでした。


「え、追放されるのではないのですか?」


これには、さすがにわたくしも驚きました。


「あくまでも、平民になっただけで、王都を追放された訳ではないぞ」


とおっしゃいました。


確かに、国王陛下はわたくしを平民に格下げすると言ってはいましたが……

王都から追放するとはおっしゃっていませんでした。


「確かに、国王陛下も、平民に格下げさせるとしかおっしゃっておりませんでした」


「そうであろう。あと、まだ正式に沙汰は発表されおらぬから、正式に発表されるまでは他言をするな」


「もちろん、わかっております」


わたくしも、父のおっしゃることは、十分理解しておりますので、他言はもちろんいたしません。


「あと、明日からは謹慎だ。8歳より今まで、13年間休みなく、アントニー王女殿下の側に仕えておったので

今までの休暇だと思い、これから住む家でも探すが良い。これは、この金だ」


父はそう言って、机の中から分厚い封筒を出しました。


「こんな大金、よろしいのですか?」


「1万アニーほどだ、大したことはない。それに、これは父からの娘への小遣いだ」


「そうですか、では受け取ります」


わたくしは受け取りますが、父の性格的に受け取らないと怒りますので。


「これから使用人は1人になるが、このことを伝えられるのは1人しかいなかったからな」


父はこう言いますが、既に誰なのかはわかっております。


すると、ドアをノックする音が聞こえました。


「フリードリッヒ様、失礼します」


「アメリーか、入れ」


「では、失礼いたします」


ドアが開きますと、メイド姿の背が低く、顔も幼いですが、胸だけは立派な女性が立っています。

このアメリーと呼ばれる女性は、お父様があてがった、わたくしの専属メイドであり

わたくしが女性を好きになった原因でもありました。


*1アニーは100円です

お読みいただきありがとうございます。


父フリードリッヒとアーダリのやり取りですが

セリフでお父様、モノローグで父となっているのは、言葉では親としお父様と呼び

モノローグでは、宰相として父と呼んでいます。


フリードリッヒですが、厳しい事は言いますが、アーダリは末娘なので実は甘々なんです。

100万円を小遣いとして、渡すぐらいですからね。

そして、次回はアメリーの登場です。


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@shiizu17

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