第1話 わたくしと第1位王女との関係が国王陛下にばれました
この作品はノクターンノベルズで連載している物を、ネトコン用に全年齢版に再構成したものです。
キャラクターは共通ですが、性的な部分をカット、全年齢版に調整してあります。
また、ストーリー展開も一部変更してあります。
主人公アーダリは、仕えている王女アントニーとベッドを共にして目を覚まします。
すると、侍女が慌てて国王陛下が来られました!言います。
しかし、2人は生まれたままの姿でありました。
ここはフローレン王国にある、王族が避暑で訪れる後宮。
この後宮は、王都から馬車で1日もかからない距離にありながら
夏の後宮と呼ばれるだけあり、王都よりも涼しい場所にある。
この後宮のとある1室のベッドの上に、薄い物をかけて眠りから
目を覚ました2人の女性の姿があった。
「アントニー様、おはようございます」
「……アーダリ、おはようございます……」
既に目が覚めているアーダリと、まだ目が覚めきっていないアントニー。
アーダリが、アントニー様と呼び、アントニーはアーダリ―と呼ぶ。
つまり、この2人は主従関係である。
そして、2人共一糸まとわぬ姿であった。
「まだ、お目覚めになってないのですね」
アーダリは微笑みながら、アントニーにこう言う。
「昨日は……楽しみましたからね……」
アントニーはこう言うが、昨晩、2人が何を楽しんだのは、この姿をみれば分かる。
「そうですが、わたくしの方が疲れましたよ」
アーダリはそう言って、笑う。
「それを言わないでくださいよ」
アントニーは昨晩の事を思い出し、顔を赤らめた。
「昨晩の事を思い出したのですね」
アーダリは、アントニーをからかう。
「もう、朝からやめてください……」
アントニーは恥ずかしがり、背を向けます。
(王女でも、こう言う所は女の子ですね)
アーダリは微笑むが、アントニーは王女、アーダリは宰相の娘である。
つまり、王女と公爵令嬢が、身体を重ね合っていたのだ。
そして、その余韻が朝になっても残っており、甘い時間が流れている。
「た、大変です!こ、国王陛下が……おこしになられています!」
この甘い時間を壊すように、侍女の1人がノックもせず部屋のドアを開けて入って来た。
それを聞いたアーダリは
「な、なぜ、国王陛下が!?」
と慌てますが
「お、お父様は、王都におられるはずでは!?」
とアントニーも慌てます。
「そ、それよりも、この姿で国王陛下にお会いする訳にはいきません!」
2人は一糸まとわず、生まれたままの姿です。
「こ、国王陛下は、既にこちらに向かっています!」
侍女はこう言いますが、部屋の中にも国王陛下が足音が聞こえています。
「ど、ど、どうしましょう!」
わたくしは慌てますが
「服を着る時間はありません!!なので、この中に隠れてください!」
アントニーは、お互いの姿を隠しているかけている物の中に、アーダリを押し込みます。
が、あまり大きくない布では、アーダリの姿を隠す事が出来ない。
「む、無理ですよ!それに、隠れても不自然な膨らみで、すぐに気づきます!」
「とにかく、隠れてください!」
とアントニーはおっしゃるものの、膨らみ以前に、アーダリの足が出ており、全く隠れていません。
「国王陛下、おはようございます」
侍女は落ちついたといいますか、諦めた風な声色で、国王陛下に挨拶をしています。
「うむ、おはよう。これ以上の挨拶は不要だ」
「わかりました」
国王陛下は、侍女にこの様に言いますと
「アントニー……そして、アーダリ、昨晩は楽しかったか?」
とおっしゃいます。
「おはようございます、お父様。アーダリとは何のことですか?」
アントニー様はとぼけますが、わたくしの足が外に出ている事は気づいていません。
そして、迷うことなく、国王陛下は私の名前を呼びます。
「誤魔化すではない。お前とアーダリの事は、私の耳にも入っておる」
国王陛下はこのようにおっしゃります。
わたくしとアントニー様が、城内で噂になっている事はわたくしも知っています。
しかし、まさか国王陛下のお耳にまで入っているとは、思いませんでした。
「アーダリ、いいから顔を出すのだ!」
国王陛下は普段は出さない、大きなお声を出します。
その声にわたしはそっと顔を出し
「おはようございます、国王陛下。本日も良い朝ですね……」
わたくしは、挨拶をして誤魔化そうとしますが
「私にとっては、娘が女と裸で寝ていると言う、最悪な朝だ!」
と、さらに大きなお声を出しました。
「お父様……」
アントニー様は何か言いたげですが、声が出ません。
「2人共、詳しい事は食卓で聞く、服を着て来るように」
「わかりました……」
国王陛下はこうおっしゃり、部屋を出て、ダイニングへ向かいました。
侍女は頭を下げ、それを見送ります。
「わたくしたちも、服を着ましょう……」
「そうですね」
わたくしたちはベッドをでて、侍女に服を着るのを手伝ってもらいました。
お読みいただきありがとうございます。
お互い生まれたままの姿ですが、2人が昨晩、何をしてたかは想像できますよね。
全年齢版なので詳しいい内容は書けませんが、アーダリが「受け」とだけ言っておきます。
なので、アーダリの方が疲れているんですよ。
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@shiizu17