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02話 無双?

そこに現れたのは、昨日助けてくれた女性だった。

「どうなの?」

「まぁアルが付いてくなら2人でも問題ないな」


2人でも問題ないってことはこの女性は強いってことか…


「いいんですか?昨日も助けてもらったばっかなのに」

「だからー、同じ冒険者なんだからいいって言ったでしょ!」

「ありがとうございます!俺しょうまっていいます!」

「しょうまくんね、私はアイリーン。みんなはアルって呼ぶからそう呼んでね」

「はい!アルさん、よろしくお願いします」

「うん、よろしく」


アルさんはどこまでもいい人だった。

「試験見てたわよ、試験官相手に凄かったわね。あの試験官元Cランク冒険者なのにあそこまで戦えるなんて、職業は何をさずかってるの?」


「そ、そんなに強いひとだったんですか。職業は…えっと」


「まぁ言いにくいならいいわよ。有能職って注目されるからめんどくさいしね。」


「え?」

「ん?」

アルさんは僕を有能職と勘違いしてるみたいだ


「なんで有能職だって思ったんですか?」

「なんでって、あんなに強いんだから有能職にしか見えないわよ。」


そうか、俺は強いのか。もしかしたら後で気づいたスキル、成長速度倍増っていうのがきいてるのかもな。


「じゃあゴブリン討伐行きましょう!」


「えぇ、ぱぱっとね」


ゴブリンがいる森は街からそこまで離れてなく、歩いて10分ぐらいで森に着いた。


「ここからは魔物が出るかもしれないから気を引きしみるのよ。」

「はい!」

俺は緊張していた。初めての魔物との戦闘。

鍛錬を始めてからまだ1日しか経っていない。鍛錬の成果はほとんど出ないだろう。


「ギィーギィー」


「ゴブリンよ、ゴブリンは知能が低いから最初は足を狙っていって」

「はっ」


足を切り裂いた。なかなかグロい。


「ギィャー」


「くっ」

攻撃が当たらなくなってきた。くっそ、

俺のレベルではまだ無理なのか…でも、強くなるって決めたんだ!


「おりゃあ!」


やった!


「危ない!」

「え?」

ズバズバ!


「ふぅ、最後まで油断しちゃダメ。もし私がいなかったらしょうまくん死んでたわよ」


「はい…」

1匹目のゴブリンは自分の手では倒せなかった。


「ん〜、なんでかな?昨日の試験より剣の使い方がヘタな気がするんだけど…」


「うーん、昨日は俺も無我夢中で…」

「そう、なら私が教えてあげるから、真似してみて」

「はい、お願いします」


「まず、剣を敵に向かってまっすぐ持つ。その時の手は、利き手が下で、逆の手が上。軽く脚を開いて、重心を落として、脇を占める。これが剣の基本の持ち方よ。」


そういえば、剣聖の教えで読んだことを忘れていた。

あの本にも最初はこんなことが書いてあったっけ。


「そう、それでいいわよ。次はそれを真っ直ぐ早く振り下ろして。」


シュン!


アルさんの剣からはすごい音が聞こえた。


ブン!


俺の剣は鈍い音だ。


「これじゃあただ振り回してるだけね。剣を振り下ろす時は、肘を広げすぎず、閉じすぎない程度の広さに開くの。この広さをどんな角度でも保つことが重要ね。」


聞くだけだと簡単に聞こえるが、やってみると難しい。

朝の素振りは型から間違ってたのか…


シュン!


「それよそれ!いいじゃない!」


「こうか!ふんっ」


シュン!シュン!


自分でも分かるぐらい剣のふりが良くなった。

これならゴブリンにも勝てる!


「よし、じゃあさっき倒したゴブリンから魔石を取り出そう、心臓よりちょっと左ら辺をナイフでえぐると、魔石が取れるの。最初は難しいけど、慣れれば簡単よ。」


うぅ、グロすぎ。地球にいた頃は引かれた猫を見ただけで吐いてたっけ。


う、うぉえ


「きゃっ、大丈夫!?」

魔石を取り出す光景がグロすぎて、吐いてしまった。


「す、すみません。ちょっと無理みたいです。」


「ごめんね、でも冒険者なら慣れるしかないから頑張ろう!」


「はい…」


強くなるって決めたばっかなのにこんなことでつまずくなんて思ってもなかった。その時────


ドゴォォォォォォォ


「!?これは!」


「な、なんですか?」


「デスボアよ!くっ、しょうまくん、私がひきつけるから逃げて!」


はっきりいってBランクの私じゃAランクのデスボアに太刀打ちできないけど、しょうまくんを先に逃がさなきゃ…


「危ない!アルさん!」


気づいたら私はしょうまくんに助けられてた。想像以上にデスボアが速い。どうする、このままじゃ…


「俺が相手だ!」


「!?ダメよ!Aランクの魔物なのよ!しょうまくんはまだEランクでしょ!逃げて」


ドカ!


バコン!


「ううぅ」


俺はぶっ飛ばされ、木に衝突した。


くっそ、こんなところで、こんなところで、こんなところでぇぇぇぇぇぇ!!!!!


『スキル、一閃を獲得しました』


いきなり頭の中に響いた。しかも、そのスキルがなんなのか、何故か分かった。

そして、どう戦えば勝てるかも…


ドゴォォォ


スルっ


剣聖の教えで学んだ歩法で避ける


『一閃!!』


「はぁ!」


ズババ!


「!?」


しょうまくんの動きがすごい、あれはとてもEランクの動きじゃない。でもあの動きはどこかで見たことが…


「はぁ!」


ブシュ!


すごい、この一閃ってスキル。1発だけでデスボアの足を弱らせた。このままなら行ける!


ドゴォォォ


スルっ


『一閃!!』


ブシュ!


そんな音が響いた。

すごい、スゴすぎる。普通Aランクの魔物にはAランク冒険者が4人は必要なのに、しょうまくん1人で圧倒してる。


よし、あともう少しで走れなくなる。それまで何度でもやってやる!


「あれ?」


ドゴォン!


「うがぁぁ!」


気づいたら吹き飛ばされていた。な、何が起こった。

クソ、あともう少しなのに。


「固有スキル持ち!?」


しょうまくんが圧倒していたデスボアは、固有スキル持ちだった。恐らく瞬速だわ。加勢しなきゃ!


「しょうまくん!あのデスボアは瞬速って言うスキルを持ってる。一瞬だけ目にも見えない速さで真っ直ぐ突っ込んでくる。だから、私がわざと惹き付けるから、デスボアのスキル発動直後に切りつけて!」


「分かりました!」


「こっちよ!!」


フッ


ドゴォォォ


かわせた!


「今よ!」


『一閃!!』


ズババ!!


まだまだ!


『一閃!!』

ズバババ!!


ブモォォォォォ


ズシィィィィィン


よし、あとはとにかくやるだけ!


『一閃一閃一閃一閃一閃一閃一閃!!』


ズバズバシュパシュパっずぽっスパーーン!


「やった!倒せた!」


「やったね!すごいわしょうまくん!」


「うぅ」


なんだこれ?めちゃくちゃ痛い。状態異常か?

ステータスを見てみると、レベルが2から58まで上がっていた。


「大丈夫?多分レベル酔いね。上がりすぎると酷い頭痛がするの。私は64から72になったわ。最近伸び悩んでたから嬉しい!」


この世界にはレベルってのがあるのか。今まで気づかなかった。でもレベル2であれだったからこれで強くなれたはず。


「デスボアは全身素材だからこのままギルドに持っていきましょう。高く売れるわよ。魔石はもらっといた方がいいけどね。」


「こ、これもてますかね?」


「え?」


アルさんは軽々しく持ち上げていた。


「いえ、なんでも」


ギルドに着くと、


「坊主、デスボア倒したんだってな!すげぇな!」

「お前ほんとにEランクかよ!」

「ふん、ほとんどアルの力だろう」


などと色んな言葉貰った。


デスボアが大きすぎてギルドに入れられないので、裏手に持っていくと、



「これ。魔石以外の買取をお願いね。」


「はい、しかし、これだけ大きいと、査定に時間がかかってしまうので、明日また来てもらうんでもよろしいでしょうか?」


ギルドの受付さんとアルさんが話していた。


「はい、これ魔石ね。」


「え?いいんですか?」


「何言ってんの、ほとんどしょうまくんが倒したんでしょう。」


「いやいや、アルさんがいたから勝てたんですよ。俺はもらえません。」


「いーや、私こそもらえないわ。私はただ隙を作っただけだもの。」


「は、はい。ありがとうございます。」


帰りにゴブリン2匹をまた倒していたので、その報酬を1人で貰いに行くと、


「ランクをEからDにアップしますね。」


今日は可愛い受付だった。


「え、もうですか?」


「で、デスボアを倒したんですから、本当はAランク昇格もあったんですけど、ルールがルールなのでDにしかできなかったんです!ランクアップは当然です!」


「は、はい」


なんか圧倒されてしまった。


「しょうまくん、今日はありがとう、私はまた明日の朝ここに来るからしょうまくんも来てね。」


ん?なんか期待しちゃうな〜これは…


「報酬もらいに」


「あっ、そっちか」


「え?」


「い、いや、なんでもないです。」


俺は顔お真っ赤にさせながら言うのだった。


次の日、朝のトレーニングを済ませてからギルドに向かった。


「おはよう、しょうまくん」


「おはようございます、アルさん」


アルさんもちょうど着いたらしく、2人で報酬をもらいに行った。


「金貨380枚だ。」


一昨日の受付の人だった。


「お前さんたちとんでもないのを倒してきたな。こんな報酬は久々に見たぞ。」


「まぁ、しょうまくんが凄かったからね!」


「い、いやいや!アルさんこそ!」


「まぁそれはいいとして、これは半々でいいのか?」


「いや、私はいらないわ。ただの付き添いだしね。」


「いやそんなわけにはいかないです。アルさんにももらってもらわないと困ります!」


「じゃあご飯ご馳走して!それでいいのよ。」


「は、はい〜」


俺は冒険者になって3日で超大金を手にしたのだった──


まだ感想が0ですが、、、頑張っていこうと思います!

どうかよろしくお願いします!

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