第1章 1-5 喚ばれた理由とは・前編
国王さまから聞かされる真実とは
1-5 喚ばれた理由とは
「今回はいきなり召喚をしたうえ、このような自体になってしまい本当に申し訳なかった。」
国王が突然頭を下げ謝罪したので、俺は面食らってしまった。
「いやいや!国王様がそんな簡単に頭を下げちゃダメでしょう!!
頭を上げてください!むしろ国王様もある意味被害者じゃないですか!」
「いや確かにそれもあるがの、今までの生活があったはずじゃのにいきなり召喚されただけでなく、あのような言われ方をされ置いてかれてしまったのじゃ。こちらが頭を下げて謝罪をするのが筋というものじゃろう」
「いくらここが公式の場ではないと言え、そこまで思って頂くだけで十分ですから!
謝罪を受け取りますから、頭を上げてください!」
いくら召喚を行った人とは言え、ご老人にここまで頭を下げさせるのはこっちが困るしな。
それよりも今の状況が知りたい。どうして俺たちを召喚することになったのかがわからないとどう行動するべきなのかすらわからないからな
「そう言って貰えると助かるのぅ。では改めて自己紹介を
ワシは《カイゼル=フォン=レセトラス》ここの国王をしておる。」
「こちらも改めて、私は≪扇 江星≫と言います。
苗字が扇で名前が江星なので、こっちの世界ではコウセイ=オウギになります。」
「よろしくですじゃ。この後はこの世界についてと、召喚した理由を説明していく流れで考えておるが、それでよいかの?あとワシと二人きりの時はもっと砕けた感じで大丈夫ですぞ」
ではそれでお願い…いえ、頼みます。
「うむうむ。最初はこの世界についてじゃな。
ワシらはこの世界を"エルドランド"と呼んでおる。ワシらのような人種は他に人族・エルフ族・ドワーフ族に分かれておる。他に実在してるのでは、獣人族や人魚族、魔族がおるな。オークやゴブリンと言った魔物も存在しておるな。
また、精霊やドラゴンと言った言葉を交わせるものたちもいるらしいが…本当かどうかはワシでもわからんのぅ」
なるほどね…やっぱファンタジーな世界ってことはわかったな。
ファンタジーって聞くと連想するのは、奴隷もいたりするとか?
「ふぁんたじぃとは何のことなのかわからぬが、奴隷制度はあるのぅ
もしや、奴隷に興味があるのかの?」
いえ、元いた世界では、小説…こっちの世界に例えると物語や童話、昔話などを本にしたものがありまして、この世界では当たり前にある魔法や魔物も、元いた世界には存在しないので、とても人気があったジャンル…分野だったんです
こっちの世界では魔法やエルフやドワーフ等がいますが、元いた世界では空想上の扱いでしたし、科学が発展していたので…
「なるほどのぅ、こっちでは当たり前のことを物語にするのか…興味深いのぅ」
まぁ、そういうのもあったので、聞いてみたんです。
「奴隷についても簡単に説明しようかの。奴隷には借金などでなる借金奴隷と、重罪を犯したものがなる犯罪奴隷の2パターンになるのぅ。
鉱山や開墾などで安く買われるのが犯罪奴隷であり、家の警備や仕事、娼婦などとして買われるのが借金奴隷となるのが多いかのぅ
購入するときも、奴隷商と奴隷と購入者の三方で納得した契約を交わさねばならぬし、奴隷が嫌がることを購入者はしてはならぬ。食事も与えねばならん。」
奴隷であっても、ちゃんと保証されてるのか。
かわりに奴隷は契約したことを守らないといけない。と…
「うむ。帝国ではもっと購入者よりの法律になっておるが、少なくとも王国領内はこのようになっておる。安心するとよいのじゃ。」
なるほどね。んじゃ、次は…喚ばれた理由かな
「う、うむ…喚ばれた理由じゃな…それはじゃな~…」
ん?なんか歯切れが悪くなったな・・・嫌な予感が…
「おぬし達を召喚にした理由は…帝国が魔王国を占領しようとしてるからじゃ」
――――――――――――はぃ?
ちょっと長くなった(この作品にとっては)ので、ここで区切ります
真実は後半!!