第1章 1-21 会談とお転婆姫と怒りと
今回はずっとカレンのターン!!!
いえ、今回はカレンの視点のみでお送りしたいと思っています。
多分次回も彼女の視点のみになるかと思います
1-21 混沌の会談場とお転婆姫と怒りと
――――――――side:カレン―――――――――――
「えーと…これはいったい?」
わたしの問いかけに真っ先に反応したのはこの国の軍務大臣(先ほど知りました)であるグレンさんでした
「おぃぃぃいい!!!なんでフローリア様がおられるのですか!今回は部屋でおとなしくしてるって約束だったでしょ!!!」
グレンさんが発狂気味に声をあげると、オウギ様にしがみついているかたが真面目な顔になりました…こう、デレェっとしてたのですが…オウギ様は若干ぐったりしていますが・・・何があったのでしょう?
「グレン、何を言ってるの?あなたが迎えに言った際に未来予知が発動したのよ。わたしがこの場にいた方がいいと、未来の嫁になる人が現れるという内容でした。」
「でしたじゃねぇ!!俺でさえ勝てない人との対談なのだからはよ部屋にお戻りください!!」
グレンさんがそういうと、フローリア様?は目がキランとなりました。なんと言えばいいのでしょうか…真面目な顔で、はっちゃける感じ…といえばいいのでしょうか?
と言うよりもですね~
「未来の嫁っていったい何なのですかぁあああ!!!」
「そうだった!嫁ってなんだ!!!」
『カレンが嫁ですってぇぇぇえええ!!!!』
わたしとグレンさんが声を荒げてしまうのも仕方ないですよね~!!
あ、最後のはカリンですよ~!
「国王!フローリア様が言ったこととはどういうことだ!俺がいない間になにがあったんです!」
あまりの驚きに国王様への言葉がおかしくなってますよ~グレンさん~!言いたいことはわかるのですが落ち着いてください~!!
「う。うむ、お主達が来る少し前にフローリアが押しかけてきおっての…理由を聞こうにもお主達が来たら話すの一点張りでのぅ…」
「お父様…いえ、国王様。発現の許可をいただいてもよろしいでしょうか?」
え~と…フローリアさま?お姫様?が許可を国王様に求めたのですが…え?親子なのでしょうか~?
「う? うむ、許可する。」
「ありがとうございますわ。あと、私の事についても話す許可をいただきたいのです。彼女はこのことを他の方に話してしまうことはないのもわかっておりますので。」
「え?フローリア様『フローリア』・・・フローリアさ『フローリアですよ』…フローリア、君の事というと、病気のことも…か?」
「そうですわ、オウギ様。わたしはあるスキルの影響で、彼女『達』の事も知ってしまいましたので、それでは不公平になってしまいますから」
「『!!!』」
彼女の言葉で首をかしげるオウギ様と国王様を前にわたしは首をかしげつつ、顔に出るのを抑えることで精一杯でした~彼女はわたしを見て頷いたのです。わたし達のことを知っている事は確実でしょうね~
「うむ?まぁ、お主が大丈夫というのであれば、うむ、許可しよう」
「国王様、ありがとうございますわ。
まずは自己紹介を、私は≪フローリア=レセトラス≫ 国王様≪カイゼル=フォン=レセトラス≫の娘でございますわ。身分ですとこの国の王女になりますわ」
「えっと~ご丁寧にありがとうございます~。わたしは≪カレン=ラフクニス≫といいます~…お姫様ぁ!!!」
「カレン様ですわね、よろしくお願いいたしますわ。はい、この国ではですが、昨日まで公の場に出ていませんので、王女と言えるか微妙ですが・・」
「うむ、彼女の言うとおりワシの娘ではあるが、公の場に出ていないので、王女と言えぬかのぅ?」
「まぁ、そうだろうな。彼女のことはフローリア様と呼べば大丈夫だろうな、それかお転婆姫」
「グレンさん、流石にヒドイと思いますよ?」
「いいんだよ。それで?ここに来た理由はなんだ?」
王女様に驚く私に、国王様が王女だと証明?し、グレンさんがフローリア様で大丈夫と言いましたが…オウギさんも言っていますが、お転婆姫は流石にヒドイと思います。
「グレン、後でお話をしましょうね。 …コホン。最初に、私がここに来た理由を話します。国王様と旦那様を見送ったあと、あるスキルが発動しましたの。そのスキルとは[未来予知]もし私がここにいなかった場合、グレン様が重傷の怪我をなさり、交渉が決裂してしまう未来を知ったからですわ。」
「「「「へ?」」」」『はい?』
「決裂になる過程はこのような流れになりますわ。彼女との会談中にお父様が失言をし、彼女が逆上、オウギ殿は対応できず、グレン殿が庇ったことでグレン様は重傷に、精霊様はカレン様の味方になられますわね。ノーム様はオウギ様の元に残りますが、ウンディーネ様とサラマンダー様がカレン様と契約を交わし、そのままお帰りになされます。お父様の失言ですが…流石にあの言い方は人として最低ですわよ?」
「ワシ、何を言ったの!」
「国王を庇った俺が重傷!」
「わたしが逆上ですかぁ~!!」
『わたくし『わたしが彼女と再契約ぅ~!!』』
『あ、ボクは主のところに残るのか~』
いえ、みんな驚きますよ!未来のわたしに何が~!!
みんな驚くなか、彼女はメイドさんにだっこされ、わたしの横に座らせて貰い、わたしの耳の側まで口を寄せ小声でこう言いました
(あなた様が悩みのことを相談した際に、あなたの中にいる彼女の事を化け物扱いしてしまったですわ、国王様は)
「へぇぇ!!!」
(そのことで彼女はキレてしまい、凶行にでてしまったのです。ですが、私がここにいればその未来を回避できるのです。いわば、私は唯一の鍵なのです。あなたの悩みもわたしがいる場合のみ、近いうちに解決するので、ご安心くださいませ。)
「ふぇぇえええ!!!!」
「と言うわけで、わたしはこちらで理由の続きを話しますわね。その未来を回避するのが理由の一つになりますわ。
…理由の2つ目は、1つ目と被る部分もあるのですが、こちらの方が重要となりますわね。交渉が決裂した場合、私とオウギ様が帝国に攫われて、未来予知のスキルを利用されるからですわ。わたしは隷属魔法をかけられて、監禁されて利用されますわね。オウギ様の場合は隷属魔法と催眠魔法の併用で、死ぬまで戦わされる未来ですの。情報は彼女が決裂後に帝国にリークしていましたわ。」
「「「「『・・・・・・・』」」」」
えーと、私と王国との交渉が決裂したあと、王国の現状を帝国に伝えてしまう…と言うことでしょうか~?
「はい。そう思って構いませんわ。未来は…対談の成功か失敗かで変わりますわね。国王様、そういう事情もありますので、わたしの参加を認めて頂きますわ。」
「・・・・・・・・・わかったのじゃ。未来の回避にはお主が必要…というよりも、おらねばならぬのじゃろう。参加を許可するのじゃ。」
国王様が許可をだすと、お姫様は私に抱きついてきました…ふぇぇぇええ!!
「よかったですわ! あ、カレン様、カレン様の悩みも正体もわかっておりますので、そのこともお話になられると大丈夫ですわ。」
「……わかりましたです~」
私が了承すると、お姫様は抱きつくのをやめ、フローリア様の話に戻りました。帝国からの要請、病弱、病気、嘆き、死への渇望…私は話の途中から涙が止められませんでした。
彼女は生への渇望ではなく、死への懇願をしていた。そのときにはわたしは彼女に抱きついていました。
そして、昨日のオウギ様と出会い、病気を完治させ、彼の慟哭を聞き、親に悲しませていた自分を叱責し、自分を助けてくれた彼の力になる為に、精霊様にスキルの使い方を教えて貰い、今日の結果をしり、たまらずメイドを呼び寄せ、だっこさせ、こちらの部屋へ吶喊したそうです…オウギ様が疲れていたのは彼女の暴走に振り回されたからだそうで…未来の回避のためにかけつけていただいたのはとても嬉しいのですが、もうちょっと周りへの配慮をしたほうがいいですよ?あと、前半の涙を返してください!と思ったのはわたしだけでしょうか?
「…ということがありまして、いまにいたるわけですわ。メイドの行動については、全て私に責任がありますので、彼女は無関係とはっきり言わせていただきますわ。」
そういうフローリア様はメイドである彼女には責は無いと断言していましたが…そのことはこの部屋に来た直後に言う方がイイと思いますよ?先ほどからずっと顔を青ざめていましたからね?彼女…
「まぁ、そういう事情ならば、メイドの行動については不問とするのじゃ。しかし、フローリアよ、今回の行動は王女としてはあるまじき行為であると言うことはわかっておるのじゃな?」
「はい、わかっておりますわ。本来王女とは『周囲の貴族とのパイプを得る為の政略結婚の道具』であること。そのためには、『礼儀やマナーといった行動を律せねばならない』と言うことも。」
「うむ。わかっておるならば良い。後はオウギ殿に任せるしかないからのぅ…」
「えっと…俺は婚約者になりましたが、王位は継ぎませんよ?そもそも俺は異世界の人間ですよ?」
「そこは大丈夫じゃ。ワシの後継者は既におるし、現在は経験を積ませてているからの。ワシの在位中にフローリアを嫁に出してしまうから、争いには発展せぬじゃろう、後継者にも文書付きで伝えてあるからの。」
「なるほど…?というか、まだ婚約者のことを了承したわけではありませんからね?」
「うむぅ…オウギ殿が了承してくれぬ…」
「普通はしませんからね…」
そういって、溜息をするオウギ様…ちゃんと流されないというのはすごくかっこいいと思いますぅ~
『ちょっとカレン?』
はぅ!私の心の声にカリンが反応してますぅ!!
「そうですわね、では、そのお話を先にしてしまいましょう。彼女にも聞いておいて欲しい事でもありますので、わたしとしては、本来のお話をする前に済ませておきたいことがまだありますの
わたしがお話ししたいことは、彼女の正体についてですわ。」
フローリア様の言葉を受け、みなさんの視線がわたしに注がれます。うぅ…視線がぁ~
「あぁ、勘違いしないで欲しいのですが、正体のことで騒ぐ気もありませんしわ。むしろ逆に騒いでしまう意味がありませんもの。わたしから見れば、この世界で生きている人と何ら変わりませんもの。美味しい食べ物を食べて喜び、嫌なことがあれば落ち込み、それをバネにして成長する。ほら、わたし達と同じではありませんか。それを貶し、辱め、隷属し、野望の為にその人達の領土を広げ、生活を壊して悦に浸るような帝国の貴族とは違いますもの!!あの帝王とかいう奴らに言いなりになるのはもうイヤですもの!ついでにわたしの能力が使えるから来い、ついでに治療もしてやるとかいうあの帝王のところに行くわけありませんでしょう!能力だけ使わされてポイされるに決まってますもの!!」
「あ、あの、フローリア様?とても嫌な目に遭ったのはわかりますので、落ち着いてくださいぃぃ!
周りの方もビックリしたり、怖がっていますからぁ!!」
わたしの声を聞いて、フローリア様は状況に気付いたのか、顔を赤らめながら椅子に座り直しました。
「というわけでもありますので、彼女の正体程度のことでは騒ぐ意味もありませんの。ですので、先にカレンさんの正体を知って、些細なことだったということにしておきたいのですわ。
むしろ、その後の事の方が重要なことでありますし。」
「わ、わかりましたぁ~…えっと、わたしは魔族と言われています~」
「魔族といっても、肌と瞳の違いしかありませんものね、あとは魔力の平均が高いでしたわね。」
「はい~それ以外は変わりません~」
「ですわね。それでけんかを仕掛ける帝国は何がしたいのでしょうね」
「本当ですぅ、そのために異世界召喚をしてしまったくらいですし~」
「その件は私の方から正式に謝罪をするためにお伺いしたいくらいですわ」
「いえ、多分そちらの事情とわたしの見聞きしたことを報告すれば大丈夫だと思いますよ~?」
「それでも、報告を行う事は当然だとおもいますもの」
「そう言っていたと報告しておきますね~」
「「「『いやいやいや、ちょっと待ちなさいなそこの二人!!!』」」」
二人で会話していたら、みなさんから全く同じ言葉が聞かれて、ビックリしました
「大丈夫ですわよ、近いうちに実現しますもの~」
「え?実現?」
「えぇ、会談が行われますもの。あ、そのときはわたしがでますので、大丈夫ですわよ」
「本来はワシがでるんじゃないかの?」
「お父様は王国から出るわけにはいかないでしょう?そもそも、わたしは本来そういうときに会談に参加する為にオウギ様と同行する事になってるじゃないですの」
「それは、そうじゃが…」
「大丈夫ですわよ。そのときになったら、報告をしますから」
…という感じに、周りの人たちがフローリア様に丸め込まれています
『ん~…彼女なら普通にアイツと渡り合えそうね…』
そういっていたカリンの声をわたしは聞かない振りをしていました~
お 転 婆 姫 に 振 り 回 さ れ る 人 た ち !!!
しかし、お転婆姫はしっかりとした説明をして、ちゃんと筋が通っている為、丸め込まれてしまった主人公と国王様達でした。
次回は6/29(土曜)の14時頃になります




