追って来た人たちです。
よろしくお願いします。
「待で、お前たちが?昨日の火柱をあげだのは?」
まだお昼になる前ごろ、僕たちは後ろから声をかけられた。
振り返ると、そこには魔狼に乗った5人の灰色の人達が居た。
ほとんどが鎧を着て武器を持っている。
話しかけてきた先頭の人は大きくて、他の人の倍位ある。レティより一回り大きいぐらいかも。
乗っているのも他の茶色い魔狼と違って、真っ黒な毛並みで大きさも倍ぐらいだ。
「・・・友好的に話すなら、まずは狼から降りて、名乗ったらどうだい?」
レティは腕を組んで仁王立ちして、あごを動かし、相手の非礼を指摘する。
「名乗る?・・・」
大きい人が、首をかしげると、脇から一人だけ鎧を着ていない人が進み出て、大きい人に耳打ちする。
その人は、黒いローブを着てフードを被り、背中にチコリみたいに杖を持っている。
今はフードを被ってないけど、なんとなく親近感を覚える。
あれ?前にもこんな事があったかな?
「・・・そうが」
大きい人だけ、魔狼から降りて、兜を脇に抱える。
ヒュムの人がどう思うかわからないけど、僕から見ると凛々しくて、頭の良さそうな感じだ。
「ずまないな、ヒュム達よ。我等は黒き森の民、灰水の部族。我は小隊を預かる者だ。我々は個々に名は持だぬ。これで許ざれよ」
そう言って、軽く頭を下げる。
「・・・わたしは、ハルシュレックの魔女、レティシア。後ろの二人は連れだ。他の者はなぜ降りぬ?」
レティが珍しく堅苦しい言い方をして、周りの灰色の人達を見回す。
「隊を預がる者として、あのような大事を起ごしだ相手を、警戒せぬ訳にはいがぬ。それに、我らが追っで来だ足跡は4つ。数が合わぬ」
「そうか、して要件は?」
「ヒュム達・・・」
大きい人が喋ろうとした所で、脇の人がまた耳打ちする。
「・・・失礼しだ。レデシア殿達が森に道を作っでいる、真意を問いだい」
「それを問うて何とする?」
「・・・あの近ぐには我が部族の里がある。返答如何によっでは、逃げる必要がある」
「戦うの間違いではないのか?」
大きい人とローブの人以外の3人が武器の方へ少し手を動かしたのがわかった。
ちょっと空気がトゲトゲしくなったのを、大きい人が片手をあげて止める。
「我が部族には、魔法の知識を持づ者も居る。勝でぬ相手と事を構えるほど、愚がではない」
「わたし達は、森の奥へ用がある。数日後、ヒュムが多く森に入る、そのために道を作り障害を排除している」
「・・・この先どは、黒の森へ入られるのが?」
レティは後ろを振り返り、チコリを見ると、チコリは頷いた。
「そうだ。灰水の部族の村があるのか?」
「そうではないが、今の黒の森はとでも危険だ。我が部族は、警告ずる。立ち入るべぎではない」
「・・・警告感謝する。しかし、わたし達にも為すべき事がある」
「ならば・・・」
大きい人の言葉を、また脇の人が耳打ちで止める。
「・・・そうが。ならば、ごの者を案内に付げる。黒の森の知識が役立つはずだ」
大きい人の脇に居たローブの人が、少し頭を下げる。
「配慮感謝する。しかし、そこまでされる理由が無い」
大きい人は首を振りながら。
「残念だが配慮ではない、監視だ。レデシア殿は危険過ぎる、何もせず故郷へ行かす事はでぎぬ」
「そうか、ならば受け入れよう。ただし、条件がある」
「・・・なんだろうが?」
大きい人は、聞き返しながら、少し緊張した顔をする。
「数日後のヒュム達にも監視をつけるのだろ?決して姿を発見されぬ事だ。その者たちは血の気が多い、発見されれば、安全の保障は出来ぬ」
「・・・レデシア殿がそういうならば、約束じよう」
「話は以上だな?ならばわたし達は先へ行かせてもらうぞ」
「対話に応じで頂き感謝ずる」
最後に少し頭を下げ、大きい人たちが、魔狼に乗って元来た道を戻っていく。
残ったのはローブの耳打ちしていたし人だけだ。
僕たちは特に何もしないで、その場に立っている。
「・・・あっあの。ひぃ」
ローブの人が沈黙に耐え切れなくなったのか声をかけようとして、すぐに短い悲鳴になる。
「ライシェラ、あまりイジメるなよ」
いつの間にかライシェラがローブの人の後ろに居て、喉元に爪を突き立てている。
「さいしょがだいじ、ちからをしめす」
ライシェラがそう言いながら魔狼から降りると、魔狼はローブの人を乗せたまま飛び退き、ウゥーっと唸る。
すると、ライシェラが牙を覗かせ、あの低く響く唸り声をだして睨み付ける。
とたん、魔狼はビクッと震えると、耳を垂れて姿勢を低くしてクゥーンって鳴き始めた。
僕は、ライシェラの裾を引っ張る。
「ライシェラ・・・」
ライシェラは、何事もなかった様に、いつもの様子に戻り、僕の頭の上に手を置く。
「はぁ、示したのか?力」
「おわった。つぎさからうときは、いのちがけ」
「じゃあ、取り合えず、短い間だけど自己紹介な。アタイはレティシア、この黒い怖いのがライシェラ、その後ろの少し小さいのがチコリ、で一番小さいゴブリンがコブンだ」
「レティシア、しつれい」
「ほら、和やかな雰囲気を出すためだよ。見ろよライシェラのせいで、あの魔狼ビビッたままだぞ」
「・・・じゃあ、しゅっぱつだ」
「いや、このゴブリンにも名乗らせてやろうよ」
こうして、僕たちに同行者が増えた。
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