表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/209

追って来た人たちです。

 よろしくお願いします。

 「待で、お前たちが?昨日の火柱をあげだのは?」


 まだお昼になる前ごろ、僕たちは後ろから声をかけられた。

 振り返ると、そこには魔狼ワーグに乗った5人の灰色のゴブリン達が居た。

 ほとんどが鎧を着て武器を持っている。

 話しかけてきた先頭の人は大きくて、他の人の倍位ある。レティより一回り大きいぐらいかも。

 乗っているのも他の茶色い魔狼と違って、真っ黒な毛並みで大きさも倍ぐらいだ。


 「・・・友好的に話すなら、まずは狼から降りて、名乗ったらどうだい?」


 レティは腕を組んで仁王立ちして、あごを動かし、相手の非礼を指摘する。


 「名乗る?・・・」

 

 大きい人が、首をかしげると、脇から一人だけ鎧を着ていない人が進み出て、大きい人に耳打ちする。

 その人は、黒いローブを着てフードを被り、背中にチコリみたいに杖を持っている。

 今はフードを被ってないけど、なんとなく親近感を覚える。

 あれ?前にもこんな事があったかな?


 「・・・そうが」


 大きい人だけ、魔狼から降りて、兜を脇に抱える。

 ヒュムの人がどう思うかわからないけど、僕から見ると凛々しくて、頭の良さそうな感じだ。


 「ずまないな、ヒュム達よ。我等は黒きティアマトの民、灰水はいみずの部族。我は小隊を預かる者だ。我々は個々に名は持だぬ。これで許ざれよ」


 そう言って、軽く頭を下げる。


 「・・・わたしは、ハルシュレックの魔女、レティシア。後ろの二人は連れだ。他の者はなぜ降りぬ?」


 レティが珍しく堅苦しい言い方をして、周りの灰色の人達を見回す。


 「隊を預がる者として、あのような大事を起ごしだ相手を、警戒せぬ訳にはいがぬ。それに、我らが追っで来だ足跡は4つ。数が合わぬ」


 「そうか、して要件は?」


 「ヒュム達・・・」


 大きい人が喋ろうとした所で、脇の人がまた耳打ちする。


 「・・・失礼しだ。レデシア殿達が森に道を作っでいる、真意を問いだい」


 「それを問うて何とする?」


 「・・・あの近ぐには我が部族の里がある。返答如何へんとういかんによっでは、逃げる必要がある」


 「戦うの間違いではないのか?」


 大きい人とローブの人以外の3人が武器の方へ少し手を動かしたのがわかった。

 ちょっと空気がトゲトゲしくなったのを、大きい人が片手をあげて止める。


 「我が部族には、魔法の知識を持づ者も居る。勝でぬ相手と事を構えるほど、愚がではない」


 「わたし達は、森の奥へ用がある。数日後、ヒュムが多く森に入る、そのために道を作り障害を排除している」


 「・・・この先どは、黒の森へ入られるのが?」 


 レティは後ろを振り返り、チコリを見ると、チコリは頷いた。


 「そうだ。灰水の部族の村があるのか?」


 「そうではないが、今の黒の森はとでも危険だ。我が部族は、警告ずる。立ち入るべぎではない」


 「・・・警告感謝する。しかし、わたし達にも為すべき事がある」


 「ならば・・・」


 大きい人の言葉を、また脇の人が耳打ちで止める。


 「・・・そうが。ならば、ごの者を案内に付げる。黒の森の知識が役立つはずだ」


 大きい人の脇に居たローブの人が、少し頭を下げる。


 「配慮感謝する。しかし、そこまでされる理由が無い」


 大きい人は首を振りながら。


 「残念だが配慮ではない、監視だ。レデシア殿は危険過ぎる、何もせず故郷へ行かす事はでぎぬ」


 「そうか、ならば受け入れよう。ただし、条件がある」


 「・・・なんだろうが?」


 大きい人は、聞き返しながら、少し緊張した顔をする。


 「数日後のヒュム達にも監視をつけるのだろ?決して姿を発見されぬ事だ。その者たちは血の気が多い、発見されれば、安全の保障は出来ぬ」


 「・・・レデシア殿がそういうならば、約束じよう」


 「話は以上だな?ならばわたし達は先へ行かせてもらうぞ」


 「対話に応じで頂き感謝ずる」


 最後に少し頭を下げ、大きい人たちが、魔狼に乗って元来た道を戻っていく。

 残ったのはローブの耳打ちしていたし人だけだ。


 僕たちは特に何もしないで、その場に立っている。


 「・・・あっあの。ひぃ」


 ローブの人が沈黙に耐え切れなくなったのか声をかけようとして、すぐに短い悲鳴になる。


 「ライシェラ、あまりイジメるなよ」


 いつの間にかライシェラがローブの人の後ろに居て、喉元に爪を突き立てている。


 「さいしょがだいじ、ちからをしめす」


 ライシェラがそう言いながら魔狼から降りると、魔狼はローブの人を乗せたまま飛び退き、ウゥーっと唸る。

 すると、ライシェラが牙を覗かせ、あの低く響く唸り声をだして睨み付ける。

 とたん、魔狼はビクッと震えると、耳を垂れて姿勢を低くしてクゥーンって鳴き始めた。

 僕は、ライシェラの裾を引っ張る。


 「ライシェラ・・・」


 ライシェラは、何事もなかった様に、いつもの様子に戻り、僕の頭の上に手を置く。


 「はぁ、示したのか?力」


 「おわった。つぎさからうときは、いのちがけ」


 「じゃあ、取り合えず、短い間だけど自己紹介な。アタイはレティシア、この黒い怖いのがライシェラ、その後ろの少し小さいのがチコリ、で一番小さいゴブリンがコブンだ」 


 「レティシア、しつれい」 


 「ほら、和やかな雰囲気を出すためだよ。見ろよライシェラのせいで、あの魔狼ビビッたままだぞ」


 「・・・じゃあ、しゅっぱつだ」


 「いや、このゴブリンにも名乗らせてやろうよ」


 こうして、僕たちに同行者が増えた。

 読んで頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ