久々に森の中でおきました。
よろしくお願いします。
まだ明るくなりきらないうちに目が覚める。
レティの結界内に、キラキラが無いか見て回った。
キャンプに戻ってくると、もうライシェラが起きていた。
「コブン、これなおる?」
そう言って見せてくれたのは昨日、ライシェラが散々振り回した鉈だ。
刃の部分が丸くなって、完全に潰れてしまっている。
さすが、ライシェラと言うべきか、よくこんな状態で、あれだけスパスパ切っていたと思う。
預かって集中すると、簡単に治るみたい。
今まで、道具の修理とかやったこと無かったけど、単純な刃物だからか、石と合成するだけで良いみたいだ。
パァッと光った後、なんか最初と全然違う鉈がそこにあった。
形や大きさが違っている訳じゃ無いけど、刃先の輝きが全然違う。
まるで鏡のようにライシェラや僕の姿が映り込んでいる。
こんなのライシェラに持たせて大丈夫かな?っと一瞬思ったけど、嬉しそうな顔と目が合ってしまっては返さないわけにもいかない。
「良く切れるかも知れないがら、気をつけで・・・」
僕に出来るのはこれくらいだ。
それからしばらくして二人が起きてきた。
僕たちがキャンプした場所から、川を越えてさらに進むみたい。
川はそこそこの幅があったので、橋を架ける事になった。
と言っても、草原の村の時みたく、建てるんじゃなくて、近くにあった、太い木を倒す簡単な橋だ。
ライシェラがヒュンっと鉈の一振りで伐り、川の方にレティが両足で蹴り飛ばす。
倒れた木の枝をライシェラがヒュンヒュンと払っていく。
そして、レティがどこかから、浮かせてきた6つの大きな岩を川を挟んで3つずつ配置して足場にした。
岩と岩の間に、大きな丸太を置き、横に真っ二つにして、隣の岩の間にも切った上の丸太を置いて完成した。
ここまでの全てにかかった時間は十数分ほどだ。
橋もきっちり岩に挟まっていて安定してるし、3人くらいがすれ違える幅があった。
チコリは橋が出来るまで、ボー然と眺めていた。
「チコリ、大丈夫?」
「あまり、大丈夫じゃないわ。この旅を始めてから何度目かの常識が壊れる音を聞いてるの」
そっとしておいて欲しいみたいなので、一人にしておく。
僕はライシェラが払った枝を、倒した切り株に接ぎ木して、他の何本かを日当たりの良さそうな場所に植える。
ここは土がフカフカなので、これで育つような気がする。
「コブン何やってるの?」
「切ったから、また大きくなるように植えたの」
「枝が木に?なるの?」
「わからない。なんとなく、なるかなって」
「そっか、取り合えず出発しよ」
それからしばらくは何事もなく道の無い森の中に道を作りながら進む。
先頭を歩くライシェラが、とても楽しそうだ。
昨日まではブォンブォンって音だったのに今日は、ヒュンヒュンってなっている。
草木を切るときも鉈で切っているのか、風圧で切っているのか分からない感じだ。
明らかに届かないはずの場所まで切れている。
「・・・コブン。あれなんかした?」
「・・・ちょっと研ぎすぎた。・・・みだい」
「さっき、木を伐る時に、手助けしたけど、要らなかったかもね」
そうだったんだ。レティも魔法で一緒にやったから、一撃で伐れたのか。
「次からは研がないでね。ライシェラがアタイとやる時、あれ使ってきたら凄く痛そうだから」
「わかった。気を付げる」
「・・・なんか、私の貸した鉈が、英雄が使いそうな武器に見えますね」
「まぁ、ライシェラは手加減知らないしな」
「・・・きこえてる。てかげんとくい」
そんな話をしながら進んだ。
読んで頂きありがとうございます。
わかりにくかったかと、思いますので、橋の補足的な説明をします。
レティの置いた石〇
倒した木◆ → 最後に半分にした木▽
で表示します。
川へ向かう時の橋の断面だと思ってください。
レティが石を片側の川に3つ置きます。
〇〇〇
そこの間に木を置きます。
◆
〇〇〇
さらにそれを半分に切ります。
▽▽
〇〇〇
といった感じで橋のできあがりです。
わかりにくくて申し訳ありませんでした。




