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ラティキエからの依頼です。

 よろしくお願いします。

 荷物を家に運んで、台所へ行く。

 さっきラティキエが魚肉ソーセージを見ていたので、何か作ることにした。

 この魚肉ソーセージは、湖からもらったカジキを加工したものだ。

 豚のソーセージより少し香草が多めに入っていて、軽く煙で燻製くんせいにしてある。

 脂身が少ないのか、あっさりした感じで、家の中では一番レティが気に入っているみたい。


 「・・・ありがとう、前より香りが薄くなった気がするわね」


 「あぁ、でも効果は前よりあるよ。実験の結果もいいしね、虎からすると顔をしかめる匂いらしい」


 「あら、わざわざ森で試したの?」


 そんな会話をしながら、2階から降りてくる。


 「まぁな、周囲の環境にもよるが、3時間は近づけないだろ」


 そして、隣の居間で椅子に座って話始める。

 ビルネさんが来て紅茶を入れてくれるみたい。


 「なるほどね。全ていただくわ。お題はこれで?」


 居間を見ると、ラティキエが、指を3本立てている。


 「いや、これでいい」


 レティが立てたのは1本だ。


 「あら?そうなの?」


 「まぁ、初回お試し価格ってのもあるけど、素材はそこまで高くない。だから弱い奴の・・・」


 僕はお湯を温め始めたビルネさんの横で、パンや、野菜、バターなどを用意していく。

 あと、ビルネさんに吊るしてある魚肉ソーセージを取ってもらう。


 「・・・どうしたの?レティシアとは思えない発言ね」


 実は最近、一度に沢山のモノを合成することもできるようになった。

 家の人も増えたしちょうど良かった。


 「そうか?まぁ元々金には困って・・・」


 今ではだいたい10人分くらいなら、素材を少し多めに消費して1度に作れる。

 さすがに草原の村での宴会みたいのは人数分作るのは無理だけど、家で食べる分なら問題ない。


 「・・・それは、そうよね。いいわ、なに面白い方法でも考えるわ」


 「普通に安く売ればいいんじゃないの?」


 「あら、それじゃ駄目よ。物には価値がある事が重要だったりするのよ?高い物だからこそ、ここぞって時に使おうってするでしょ?アイテムに頼るようなぼう・・・」


 ホットドックを8つ作る。

 強く光ってちょっと名前が違うものが出来たけど、よくある事なので気にしない。

 

 「・・・ふーん。まぁそこらへんの小難しいのは、いいや。それで?この暑い中、魔女の格好って事は、そっちの仕事?」


 「今回は、私的な依頼よ。チコリを守って欲し・・・」


 ライシェラのお土産だ。

 なぜ8つかというと。


 「どうした?変なもんでも食べたのか?あれだけ放任だったのに・・・」


 「あら、失礼ね。これでも母親なのよ」


 ラティキエとチコリ、あとは御者さんの分だ。

 残り5つは家の人の分だ、特にレティとライシェラは自分の分もないと、とても機嫌が悪くなる。


 「そうか、ラティキエも母性に目覚めたか」


 「レティシア、とても失礼よ」


 ビルネさんの方を見ると、ちょうど紅茶が入りそうなので、小麦粉とバター等を合成して、サクッとしたお菓子をお皿いっぱい合成する。


 「で?実際は?」


 「あの子が、やっとそこそこ使えるこまになったのに、ギルドの依頼なんかで失うのは惜しいからよ」


 「・・・」


 「レティ、お茶入っだ」


 少し、会話が途切れたので声をかけて、僕はビルネさんと紅茶とお菓子を持っていく。

 レティが僕からお菓子の皿を受け取ってテーブルに置く。


 「・・・それで?何から守ればいいって?」


 「先日ギルドから、森の中の遺跡調査の要請が来たの。何人か挑んだ冒険者は居たみたいだけど、中に入って出て来た者は居ないそうよ」


 ビルネさんは紅茶を入れ終わると、一礼して2階へ上がっていく。

 レティの作った薬を馬車に積むためだと思う。

 今まではキルシェさんが一人で往復していたから。


 「ふーん、それで?お!これ、いけるな」


 「噂ではティアマトの遺跡と呼ばれているわ。あら、サクッとして美味しいわね。さすがコブンちゃん」


 レティとラティキエが、褒めてくれる。

 嬉しいけど、どこか照れ臭くなって頭をかいて誤魔化す。


 「ティアマトねぇ?ギルドって、そんなのに手出すのか?」


 僕は、台所へ戻ってもう一品作る事にした。

 褒められて嬉しかったからだ。


 「発起人ほっきにんは、何人かのベテラン冒険者パーティーよ。遺跡の外壁にすら手付かずの遺物があったって話しに食いついたみたい。ギルドは1度に多くの上位パーティーを失う可能性を無視できなかったみたいね」


 「ん?それで何でチコリに話が行くんだ?」


 台所の食材置き場を開ける。

 これは、ラティキエに作ってもらった、中は涼しい箱だ。


 「チコリには彼らに先行して、遺跡までの道の確保と、遺跡探索の後方支援をお願いしたいみたいね」


 「ふーん、まぁいいや。それで?報酬はどうする?」


 トウキビとボウルに入ったコンソメを取り出す。

 このコンソメは最近家に居ることが多いので、作り置きしてるものだ。

 その日によって、具材を変えて色々試している。


 「言い値で良いわ」


 「はぁ。良い訳ないだろ?ラティキエ?冗談にしても笑えないよ。虎の毛皮なんて、どうでもいい依頼じゃ無い。魔女の依頼には、相応の対価を支払う。チコリの命が金で買えるならアタイの所には来てないだろ?」


 先ほどの、バターのあまりとか牛乳を使って合成する。

 そういえば、改築する時に、牛さんとか飼育できる場所もつくったら、どうかな?

 この牛乳は昨日、街で買ったものだ。

 どうしても、鮮度の問題があって、早く使い切らないといけない。


 「・・・何でもするわ。何が望み?」


 「・・・と言っても今の所何もないからね。貸しでいいよ」


 また光って、コーンスープが出来る。

 竹の水筒と、漏斗じょうごを取り出し、持って帰れるようにする。


 「そう、はぁ。高い買い物になったわ」


 「まぁ、受けたからには無事帰してやるよ」


 最後に、少し冷えたホットドックを竹の葉で包んで紐で止める。


 「その点は心配してないわ。じゃあ、今日は失礼するわね。色々用意もあるし、依頼の詳細は明日にでもチコリを寄こすから、その時に聞いて」


 「あいよ」


 居間では、ラティキエがちょうど立ち上がった所だった。


 「ラティキエ、お土産。チコリと御者さんと食べで。あ、水筒熱いから気を付けて」


 僕は水筒と、竹の葉の包みを渡す。


 「あら、コブンちゃんありがとう。レティシアもね」



 ラティキエが帰ると、アージが上がってきた。


 「あら、ラティキエがきてたのね」


 「なんでわかるんだ?」


 「ラティキエの香水は珍しいものすぐわかるわ」


 「そうか?」


 レティはスーッと息を吸い込む。


 「コブン、コーンスープだな」  


 僕は、台所へ行きながら聞く。


 「アージもホットドック食べる?」


 「あら、いいわね。頂きたいわ」


 僕は2人分の、スープとホットドックを用意する。


 「そういえば、チコリちゃんのおりなんだって?」


 「聞いてたのかよ」


 「そりゃ、聞こえたわよ。でもラティキエらしいわね」


 僕は2人分をお盆で持っていくと、アージが受け取ってくれた。


 「ありがとう。コブンちゃん」


 「アタイには意外だったけどな」


 「あら、ラティキエ。チコリちゃんの事、大事にしているのよ」


 「そうなんだ」


 「最初は最強の魔女を作るためだったらしいけどね。ほんとの最凶の魔女に出会って諦めたみたいね。それからは仲良くやってるみたいよ」


 「ん?なんだそりゃ」


 「あなたの事よ」


 「意味がわからん。だいたいアタイとラティキエが出会ったころアージ、まだこの街にいなかったろ?」


 「レティシアちゃん。私はこれでも魔法のローブ制作では有名なのよ?魔女の事で集めれない情報なんてほとんどないわ」


 「そんなもんか?」


 「えぇ、そんなもんよ。ってあらやだ!コブンちゃん!絶品ね。刺身にも感激したけど、こんなお魚の食べ方があったのね!!」


 「アージわかってないな。スープに浸してたべ・・・」


 2人には好評だったみたいなので、畑に向かう。

 もう少ししたら、ライシェラ達が帰ってくると思うので、晩御飯の食材を取るためだ。

 読んで頂きありがとうございました。

 最近急に蒸し暑くなったので、熱くてやばいです。

 パソコンって暖房器具みたいなもんですよね。

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