やれやれ、元気ね。
今回も前回に続き、暴力的な表現が含まれています。
苦手な方にはお勧めできません。
コブンちゃんが、走って家の中に入って行ってしまったわ。
その後ろ姿も可愛いわ!!抱きしめたくなっちゃう。
ってこれはもう見てられないって事なのかしら?
でもほんと止めなくていいのかしらね?
私は、改めて二人の戦いを見る。
レティシアちゃんが逝っちゃった右腕を庇いながらライシェラちゃんの攻撃を防いでいる。
魔法禁止のルールでやっているのかもしれないわね。
かなりレティシアちゃんに不利な条件だわ。
そもそも一部の例外はあれど、魔女は基本的に殴り合いが苦手なものだし。
それに特化した様なライシェラちゃんと魔法なしで戦うなんて、勝ち目がある訳ない。
ライシェラちゃんが一気に距離を詰める。
その気持ちわかるわ。
レティシアちゃんは戦いながら色々話しかけて、ペースを握ろうとしてくる。
下手に話に付き合うより、押しまくった方がいいはずよ。
ただ、守りに入ったレティシアちゃんを崩すのは並大抵なことでは無いけど。
ライシェラちゃんが、レティシアちゃんに近づき攻撃しようとするも、レティシアちゃんは後に下がり、ライシェラちゃんの間合いに入ろうとしない。
完全に逃げの一手だわ。
私の時もそうだったけど、受け徹するとレティシアちゃんは3人でかかっても、なかなか攻めきれないわ。
流石にライシェラちゃんも、埒が明かないと思ったのか、レティシアちゃんに話しかける。
「レティシア、にげて、ばかり、まけ、みとめる?」
「おや?ライシェラ。やっと話してくれたか、ずっと無視するから寂しかったよ?」
「レティシアと、たたかう、ときは、はなさない」
「あらら、つれないね。ライシェラこそ最初の勢いはどうしたのさ?攻めに戸惑いが見れるよ?もしかして、びびってんのかい?」
グルルルっとライシェラちゃんが、唸り出したわ。
レティシアちゃんの安い挑発にのっちゃうのかしら?
「ふぅ。ほんきで、いく」
ライシェラちゃんの黄金の瞳に強い輝きが灯る。
気のせいか体も一回り大きくなったようにも見える。
「おや?意外に冷静だ・・・」
ライシェラちゃんの動きが変わる。
距離を詰めて攻撃するって言うのはかわらないわ。
動きがより早くなったのね、離れた場所の私でも動きを追うのがやっとよ。
レティシアちゃんも動きが見えなかったのか、防ぎきれずに右の頬に一発良いのをもらう。
よろめいた、所に左脇腹にもう一発。
最後とばかりに後ろ回し蹴りが防ごうとした左腕ごと頭に直撃する。
よろめきながらも、何とか踏み留まったレティシアちゃん。
でも立っているのがやっと、そんな感じの状態よ。
そんな相手にライシェラちゃんは、駆け出し目の前で両手の爪を立てて跳びかかる。
爪はレティシアちゃんの服を引きちぎり、そのまま押し倒す。
そして、首元に噛みつこうとした。
「クーックック、つーかま~ぇた」
レティシアちゃんの陽気な声と共に、ライシェラちゃんが吹っ飛ばされたわ。
立ち上がったレティシアちゃんの破けた服の隙間から、黄色と黒の毛並みが覗く。
瞳も黄金に輝き、顔の変化はそのぐらいかしらね。
でも手足は虎毛皮の様に黄色と黒の毛に覆われて、さっきまで、庇っていた右腕も治っちゃってるわ。
ライシェラちゃんは、ヒュムに近い外見だけど、レティシアちゃんのそれは、背中が黒と黄色の毛に覆われ、四肢がより虎に近づき手や足がより筋肉質になってみえるわ。
もちろん、こんな魔法、見た事無い。
そもそも自分の姿を変える魔法なんて、魔女の間でも極々一部の間で研究されているって、噂程度でしか知らないわ。
「・・・レティシアちゃん。それは?」
「ん?アージか、ちょっと珍しい魔法を見たんで試してみた。相手にしばらく触れないといけないのが弱点だし、色々と改良の余地はありそうだね」
そう言いながら、自分の足ではち切れた靴を家の方へ放る。
魔法を見ただけで試すって、どんだけ危険かわかっているの!?
きっと、わかってないわよね。
いるのよね。特定の分野では何でもやったら出来ちゃうって人。
「ほら!ライシェラ?早く来いよ。これで身体能力の不足は補った、殴り合おうよ!アタイ好みにさ」
今まで防戦一方だったレティシアちゃんから、駆けだす。
起き上がってこないライシェラちゃんに容赦なく拳を振り下ろす。
土が舞い、地面が穿たれ穴ができる。
ライシェラちゃんは、いつの間に後ろに回り込んでいた。
でも攻撃する前にレティシアちゃんが振り返り様に拳を振りぬく。
それを姿勢を低くしてかわすが、すぐ目の前に膝蹴りが迫る。
両手を添えて勢いを殺し、その反動で宙に浮かび上がるが、バク転して着地しようとする。
でも足が、上を向いたところでレティシアちゃんが背後から捕まえ頭から地面に叩きつける。
ライシェラちゃんは、両手で着地し後ろに飛び退く。
「どうした?ライシェラ。さっきの一発が効いたかい?今までとは動きが違うね?ずいぶんゆっくりに見えるよ?」
「レティシア、まほう、つかった」
ライシェラちゃんが両手の土を落としながら咎めるように言ったわ。
「何だよ?魔力が少ないとは言ったけど、使わないとはいってないだろ?それに、この魔法意外と魔力使わないんだ。相手の能力に左右されるからかもしれないけどね。それにライシェラだっていきなり腕折ってきたりしたろ?」
「レティシア、つよい、きしゅうで、いっきに、たたみ、かける。だいじな、せんぽう」
「だから、文句言わなかったろ?ほら、やろ!つづき。久々に体温まってきたろ?」
「もう、かてないから、こうさん」
「なんだよ!その子供みたいな感じ。なんかこう、コノヤロー見たいなの無いの?」
ライシェラちゃんが、人差し指を一本立ててチッチッチって言いながら。
「やせいの、いきもの、むりしない。いきのこる、てっそく」
「うーん。まぁ、そうかもしれないけど、治ると思ったから腕折ったんだろ?ちょっとぐらい大丈夫だって」
「じゃくしゃの、けんりとして、はんでを、ようきゅう、します」
「えっ!?なにそれ?全力でやらないと面白くないだろ?って言うか、野生こそ弱者の権利なんて無視した環境だよね?」
「・・・おたがい、けが、しない、ために、るーるを、つくり、ましょう」
ライシェラちゃんが、手の平に視線をやりながら、話している。
「最初に怪我したのこっちだし!なんで、所々敬語なんだよ。あの女の入れ・・・」
「アージ、晩御飯でぎたよ。食べるでしょ?」
コブンちゃんが、すぐ隣の私に大きな声できいてくる。
「あら!ありがとう、コブンちゃん!頂くわ!今日は何かしら?」
コブンちゃんがチラッと二人を見た後、ヒミツだよって言って片目をつぶった。
はっ!やばい好きな人の前で鼻血を出すところだったわ。
「じゃあ早く行きましょ、今日は疲れてるから沢山食べられそうだわ」
そう言って、二人で家の中に入る。
もちろん、すぐにあと二人、入って来たわ。
読んで頂きありがとうございます。
なぜ解説者にアージを選んでしまったのか、名前の後にちゃんちゃんつけたり、言い回しを直したり、読みにくい結果になってしまったかもしれません。
やはり、動きのある戦いのシーンは難しいですね、アクション映画の戦闘シーンなどを表現しようとうすると、延々と動きだけ描写して意味不明になってしまいました。
作者的には出来る限り、わかりやすく書いたつもりですが、不自然に感じる方も多いかもしれません。
ご容赦ください。




