家へ帰ります。
今回は、戦うシーンがあり、痛々しい表現が含まれます。
そういう表現が苦手な方はご利用をお控え願います。
よろしくお願いします。
カジキが大きすぎて、持てないのでアゴダシに送ってもらった。
乗り物がわりみたいに使って良いのかな?って思ったけど、アゴダシは気にしてないみたい。
村での失敗を活かし、今回は飛ばないで泳いでもらった。
レティもアゴダシもそこら辺に無頓着なので、僕の提案だ。
ハルシュレックにもよらず、湖の北側、森に接するところで降ろしてもらう。
お礼を言って別れた後、レティに飛んで運んでもらった。
レティの場合、跳躍なのか、魔法で飛んでるのか、近い距離だとわからない。
家から街まで位なら足の力だけで跳んでそうだし。
今回は、魔力節約のためか跳躍だった。3回くらいで家に着く。
街の門とは反対側から帰って来たので、家裏の畑側だ。
最近、竹が大きくなったり、珍しい作物や果実の木を植えたりと、大きくなる一方の畑は、土ゴーレムさんが手の空いたときに、作業を手伝ってくれるお陰で維持できている。
僕がそんな話をすると、その内ゴーレムも増やそうかとレティが言っていた。
僕達が家の前に回ると、ライシェラの相手が崩れ落ちる所だった。
それの襟を掴んで、そばに控えていた、ピンクのフリフリな服を着た、キルシェさんに渡す。
受け取ると、肩に担いで家の中に入っていく。
完全に荷物扱いだ。
そのあと、キルシェさんとビルネさんが出て来てレティに挨拶をする。
ビルネさんはアージがいつか着てたみたいな、ピリッとした黒い服だ。・・・タキシード?って言葉が何となく閃いた。
そして、ライシェラが、軽く埃をほろって睨みつけてくる。
目がギラギラした感じだ。
「どうした?ライシェラ、また香でも嗅いだ?」
「・・・この、からだの、うごき、だいたい、わかった」
そう言って、手をグッパッグッパッと動かす。
「・・・その程度でアタイの相手になるってかい?でも、あいにくアタイは疲れていてね。魔力もあんまり残ってないのさ」
「ちょうどいい、わたしも、ふくの、ちからは、かりない」
手に巻いていた布を外して、黒と黄色の腕を出し、指の爪を出し入れする。
「・・・随分、やる気じゃないのさ?ぶっちゃけ、イライラの理由はなんなのさ?」
「コブンと、おいしい、もの、たべてきた。わたしは、おるすばん、なのに」
「・・・さて?なんのことか・・・」
「においで、わかる。くだもの、さかな、いいにおい、きっと、おいしかった」
「ほら!ライシェラ!こんな大っきな魚を捕るために、色々あったんだよ」
「・・・その、さかな、におい、ちがう」
ライシェラが、低いお腹に響く威嚇の声を出す。
キルシェさんとビルネさんが、僕が抱えていた、カチコチのカジキを受け取って家に運んでくれる。
「じゃあ、やるか?途中で泣き言、言うんじゃ無いよ!!」
ライシェラが先に飛び出す、姿勢を低くして、窮屈そうな体勢での疾走だ。
それに対してレティは、半歩下がって構えただけだ。
ライシェラは、そのまま突っ込む。
ぶつかる!そう思ったとき、レティが動いた。
半身に構え、死角の右腕を一気に突き出す。
ライシェラの眉間を狙った一撃だ。
ところが、ライシェラはレティの手首を自分の右手で払い、回り込んで左肘をレティの横腹に突き込む。
苦悶の表情であばらの辺りを押さえたレティが距離をとる。
背中を見せて相手の懐に入り込む動きに、レティも驚いているみたいだ。
「痛いじゃないのさ!でも、驚いたよ。良い動きするねライシェラ」
「・・・」
ライシェラは答えず更に距離を詰める。
爪を出し、上から振り下ろすようにレティの顔を引っ掻こうとする。
レティは咄嗟に顔を庇うように右腕を前に出す。
すると、その手首を掴み、捻りながら引っ張ると、レティの肘が伸びてしまう。
ボキッと聞こえないけど、やな幻聴が聞こえた。
「ぐあぁぁあぁ!!」
レティが獣の様に吠える。
腕を無視して、ライシェラを捕まえようとして、ライシェラが警戒したのかいったん後ろに飛び退く。
「クソ!クソッ!心理戦術に対人格闘、攻め手がえぐいと思えば、あの魔女狩り仕込みか!!」
レティの右腕は不自然にぶらんとしている。
「だからあいつら嫌いな・・・」
ライシェラは答えずに畳みかける。
利き手が封じられた、レティは明らかに動きが鈍い。
「あら、コブンちゃんおかえりなさい。・・・レティシアちゃん辛そうね?止めな・・・」
そうだよ!止めなくちゃ、僕は急いで家の中に入る、ってその前に。
「ただいま。アージ!ありがどう!」
戦いの途中ですが、視点をアージに移すためいったん投稿します。
次のお話はアージ視点でレティシアさんとライシェラさんの喧嘩を投稿します。
出来るだけ早く上げる予定ですが、作者はあまり戦闘シーンの経験がなく参考資料の動画をみたりで、時間がかかるかもしれません。
ちなみに、ライシェラさんの技は合気道を少し参考にしました。
慈悲を捨てた武道って凶器ですよね。
読んで頂きありがとうございます。




