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アタイの相棒はお馬鹿だ。

 よろしくお願いします。

 思ったより筆が進み、夜が明けてました。

 アタイの目の前で、相棒は眠り始めた。

 20年?ハハッ笑っちまう。

 抱きとめた体から背中の木枠を外し、そっと地面に横たえる。


 その地面からは、全ての土砂や岩が無くなっていた。

 更に、むき出しの大地には、ポコポコと若葉が芽吹き始めている。

 抉れた山の方には、そこに鎮座でもするように巨大な像が見える。

 両腕を組んで仁王立ちする様は何処か偉そうで、その背後に寄り添うように虎まで居る。

 虎がライシェラっぽいのは分かるけど、あの偉そうな女の像はなんなんだと思わなくも無い。


 ザバーッて音に振り返れば、アゴダシだ。

 やたら大きい頭だけ水から出してこちらを見ている。

 そう言えば、濁っていた水も綺麗な青になったみたいだ。

 川も黄色ではなく、川底が見えるようになっている。

 どういう仕組みかわからないが、川の中に見える建物のお陰だろう。

 さて、それはいい。

 この際さっき芽が出た植物が、膝ぐらいの高さまで成長しているのも、ある意味恐怖だけど、今はいい。


 今は、このお馬鹿なゴブリンを起こすのが先だ。

 コブンに触れ状態を確かめる。

 強力なのろいみたいだ。


 いくつか解除の魔法も試したが、無理だった。

 まぁ、確かに本人の同意の元この色々な効果が現れ、対価として眠っているので、契約に近いのかもしれない。

 介入の方法を変えよう・・・。


 『上の方、これはどうなったのでしょうか?』


 舌打ちしたい気持ちをグッと堪える。

 どうやら、アゴダシ経由で魚人が思念を送ってきたみたいだ。

 彼らも無関係ではない、説明くらいは必要だろう。

 状況を手短に伝える。

 魚人たちも驚いているようだ。


 コブンに手を当て、介入の方法を色々、試行錯誤する。


 すると、一つの方法が成功する。

 呪いの効果を譲受ゆずりうける方法だ。

 それでも、受け取れたのはせいぜい数分程度だろうか?

 いつの間にか隣にいた、魚人に肩を揺すられて気付き、そのぐらい眠っていたと言われた。


 コブンを見ると、体に影が差していた。

 振り返れば、先ほどの植物が、ヒュムの背丈ほどの木になっている。

 それは像のある山の方までずっと続き、周囲を緑に変えていた。


 改めて、コブンの能力の強力さを痛感する。

 全てのエルフが魔法を使ったとしても、ここまでの効果は得られないんじゃないだろうか?

 まぁ、最もエルフは自然への介入を嫌うみたいだけど・・・。


 そこで、閃いた。

 自分の天才さに、笑いがこみ上げる。

 いや、声高に笑ってしまった。


 魚人が心配そうにこちらを見ている。

 ちょうどいい、アゴダシ助けた手間賃に、協力させよう。


 「アゴダシと、魚人達に少しお願いがある・・・」


 アタイはアゴダシの呼びかけに応えるモノ全てを集めてくれと頼む。

 そいつらに、呪いの効果を分散させればいいのだ。

 もちろん、それに同意する者にしか譲渡じょうとは出来ないが数が集まるだけ、時間を短くできるはず。

 集まるまでの間、アタイは瞑想し、限界まで魔力を貯める。

 アタイが中継器の役割になるので、かなりの魔力を消費するだろう。



 『・・・方、集まりました』


 まぶたを開くと、そこには見渡す限りの魚やらなんやら、よくわからないモノが膨大な数、湖面に集まっていた。

 その全てに触れることは出来ないので、全員の意識の統一や呪いの伝達などはアゴダシ達に協力してもらう。


 アタイは下がってきたアゴダシの頭に触れ、コブンにも触れる。

 コブンの呪いに介入し、それをアゴダシに送るイメージだ。

 途端に、魔力がゴリゴリ減るのを感じた。

 さらに、睡魔が襲ってきて、集中を妨げる。


 思っていたより、苦しい方法だったが、魔力を枯渇寸前まで耐えて意識を手放した。



 気が付くと、横にアゴダシの顔があった。

 アタイは震える手で、前にコブンがもしもの時にと持たせてくれた、魔力の回復薬を取り出し、なんとか飲みほす。

 口いっぱいに美味くない、苦みと濃いアクのようなエグい感じが広がる。

 魔力の回復薬は効果が高くなるほど不味くなるから不思議だ。

 体力の方は甘くて飲みやすくなるのに。


 そんなことを考えている間に、体の震えが止まる。

 コブンの薬は強力だ。

 何度か再現も試みたが、材料が希少すぎたり、工程が複雑すぎたりと、量産は難しかった。

 ラティキエ辺りは期待しているみたいだけど、アタイは売り物のために、そこまでするつもりは無い。


 アゴダシや、浮いていた魚や魚人たちも起きたようだ。

 コブンに触れ、呪いがどの程度残ってるか見てみる。


 田んぼを、作ったときより少ない感じだ。

 その事をアゴダシ達に伝えると、一旦湖に戻るそうだ。

 呼べばすぐに駆けつけると言って沈んでいった。

 ちなみにアゴダシは、意識の伝達などは出来る癖に本人は話したり出来ないらしい。

 寡黙なヤツだ。


 しかし、ここに来て切実な問題がある。

 コブンが、起きるまでこの空腹のまま待たなくてはいけないことだ。

 無理な話だ。


 コブンから干し肉でももらっとけば良かった。

 あぁ、でも水中でダメになったか?

 そんなことを思っていると、良い香りが漂ってくる。

 振り向けば、木々が最後に見たときの倍以上になり、果実までつけている。

 これは、とれって事だろう。

 一瞬食えるのか?とも思ったが、アタイ達魔女は、毒など状態異常に高い耐性を持っている。


 だからまぁ、大丈夫だろうと、だるい体を叱咤して1つの実を採る。

 早速口に咥えると、ブワッと果汁が溢れ出す、噛めば噛むほど甘い果汁溢れ出してくる。

 でもあれだ、皮は剥くべきだった。

 皮に細かい毛があって、舌に刺さる。


 4~5個、あっという間に食べ、少し満足したので、コブンの横に、寝っ転がり、うたた寝をする。



 コブンが、起きた気配がしたので、挨拶をする。

 すこし、眠気で朦朧としながら書いてます。

 後日修正する可能性があります。

 読んで頂きありがとうございます。

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