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村に着きました。

よろしくお願いします。

 村に近づくと、また高い声が聞こえてきた。


 「また、悲鳴が聞ごえだ」


 「なに!村からか?」


 銛の人が後ろから聞いてきたので、僕は耳に意識を集中する。


 「たぶん、ぞう」


 「先に行くぞ」


 銛の人が僕たちを追い越して、駆けて行く。

 僕たちの前を歩いていた3人も後を追うように走り出す。

 レティと僕は取り残された感じだ。


 「レティ、なんですぐ助げてあげなかっだの?」


 僕はレティに合わせて、村の方へ歩きながら聞いてみた。


 「アタイも湖の事情に詳しい訳じゃないけど、あの魚人はたぶんアゴダシの眷属だよ」


 アゴダシって、あの空飛ぶでっかいウナギの事だ。


 「なんでわがるの?」


 「顔が似てたからね。それにアゴダシみたいな雷の魔力を帯びてた。魔物で雷を操るのって珍しいって聞いたことあるしね」


 そうなんだ?じゃあ紫のワイバーンさんも珍しいのかも知れない。


 「女達は怯えてたけど、攻撃はしてこなかったろ?それにあの男は逃げた相手を追おうともしなかった。どうしてだと思う?」


 「倒れた方を優先したから?」


 「コブン?魚人は、海に逃げた?林に逃げたんだよ。もし家の中に敵が居たら?普通は倒すまで安心なんて出来ない。住人からしたらこの島は家さ、危険な相手をほっとくなんて無理だよ。でも追わなかった」


 「助けた人が心配だったのかも?」


 「それが無いとは言わないけどね。あの先頭で威嚇してた女、顔色こそ悪かったが、震えてはいなかった。覚悟があったんだよ、魚人と対峙する。だから、あの女にナイフを渡して、魚人の後を追うと思う。アタイならそうしてる」


 「じゃあ、そうしなかったって事は?」


 「襲われる理由を知っていて、なお且つ相手の素性も知ってるって事さ」


 「・・・えっーと?」


 「脛(すね)に疵持(きずも)てば笹原走(ささはらはし)るって言うだろ?あれ、違ったかな?まぁいい。アコダシと敵対する様な後ろ暗いところがあったんだと思う。この辺りの人はアゴダシを敬っていたって聞いてたんだけどね・・・」


 「そっか?・・・でもそれはレティが冷静だったがらじゃない?レティは強いがら、ゆっぐり考えれだかもしれないけど。僕は弱いし恐かったがら、全然余裕がなかっだよ。あの人だちもそうだったがも」


 「・・・そうか、そういう考え方もあるか。ふむ・・・」


 話ながら歩いているうちに、村の入り口に着いた。


 村は島の入り江に作られていて、木で作られた桟橋(さんばし)がありいくつか舟が繋がれてる。

 湖岸は砂地になっていて、大小様々な舟が裏返しに並んでいる。

 僕たちは歩いて舟の所まで来てみたけど誰もいない。


 少しは離れたところに、足が生えたような、高床式の家がいくつも建っている。

 走って行った人たちも居ない。

 僕はレティを見ると肩をすくめて、スタスタ家の方へ歩いていく。


 家にも人の気配は感じなくて、静まりかえっている。

 すると、離れたところからウーウーって、唸っているような声が聞こえてきた。


 レティと声の方へ行く。

 建物で陰になっていて見えなかったそこは、村から少し離れた小高い丘に、白く塗られた木造の大きな建物が1つ。

 明らかに村の家々と作りが違うそれは、屋根に見たことの無い印がついている。


 その周囲には、先程とは違った色の魚の人が沢山集まっていて、ウーウーっと唸っていた。

 先程の魚人よりも大きく、体のあちこちに硬そうな殻がついている。

 手には槍や、ナイフの様な武器を持ち、明らかに攻撃的な感じだ。

 それでも、建物の中には入れない様で、一定の距離を空けてフラフラ歩いている。


 「教会がらみか・・・」


 レティは、苦いモノでも噛んだような顔をしている。


 「どうしだの、レティ?」


 「コブン。やっぱりさっきの魚だけにして帰るか」


 「いいよ。帰ろっが」


 でも僕たちのその声が聞こえたのか、白い家の周りの魚の人達が振り返り、こちらに走ってくる。

 さっきのゆっくりした動きが嘘みたいだ。


 「はぁ、なんか教会の奴ら助けるみたいで、気が進まない」


 「さっきの人たちも、あの中に逃げたのがな?」


 「さぁてね?取り合えず、見られても厄介だから一端、逃げるよ!」


 そう言って、レティは僕の返事を待たずに背負子の上の部分を持って走り出した。

 僕の足は完全に宙を舞って、レティに持たれるがままだ。

 まだ、空を飛んでないだけマシ・・・なんだろうか?

 肩に背負子の紐が食い込む微かな痛みを感じながら、場違いな事を考えていた。

 読んで頂いてありがとうございます。

 コブン君とレティシアさんの会話が、わかりにくくなっているかもしれません。

 作者にはこれが限界でした。

 もしかすると後日修正するかもしれないのですが、勢いに任せて投稿してしまいます。

 ご了承ください。

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