ハルシュレック湖です。
よろしくお願いします
アージとレティが、話し合ってる時にライシェラ達が、降りてきた。
部屋が森になってることに、ライシェラは一瞬動きが止まっただけだったけど、後の人は驚いたみたいだ。
「なっ!?これは?」
「もりのなか」
「はい、それはわかりますが・・・近接戦闘だけで・・・高度な幻・・・にとは・・・あなど・・・」
後の人がブツブツ言ってる。
「じー・・・」
ライシェラが、わざとらしい声を出す。
「・・はっ!申し訳ありません。決して敵対するための考察ではなく、職業病といいますか!?その!つい、魔法をみると考えてしまうというか」
「まほう、すきなの?」
「大嫌いです!あ、いえ、あまり好きにはなれません」
「そう」
「あぁ、ライシェラか、悪かったな。もうだいぶ落ち着いただろ?」
レティは、蜘蛛の人に声をかけながら指を鳴らす。
すると、森の景色が消えて部屋に戻る。
「って、なんだその魔物は!?」
「ふぃりる、おちつく」
「・・・はい、申し訳ありません」
「お帰りなさい、ライシェラちゃん」
「ただいま」
「じゃあ、時間が勿体ないから一旦帰って用意するわ」
そう言って、アージは足早に出て行く。
「ライシェラ、街へ行こうかって思ってたけど、着替えたって事は留守番でいい?」
ライシェラの格好は、外用の猫ローブを脱いだ、楽で動きやすい格好だ。
下はピッチリした服で、上は腕とおへそが出た服と、手には爪を隠すための手袋をしている。
ライシェラの黒と金色の髪と黄色い瞳を久々に見た気がする。
「これから、ふぃりると、くんれん」
「そっそんな!?恐れ多い事!」
ライシェラが後ろの人を見る。
「くんれん、だいじ。そとは、きけんが、いっぱい。できること、しっておきたい」
「なんか楽しそうだけど、フィリルは力を封印されてるからな。やりすぎると死んじまうよ」
「失礼ですね!ライシェラ様、必ずやご納得いただける力を示します」
フィリルと呼ばれた人が、ライシェラの前に跪く。
「じゃあ、コブン。街に買い物に行こっか」
「わかった」
僕は蜘蛛の人に、アージが戻ってくるまでここで待っててと伝え、街へ行く準備をする。
街の門を抜け、市場を目指す。
今日はハルシュレック湖の方で、大きな市場があると、街の広場で聞いた。
僕は、湖の方には行ったことが無かったので、とても新鮮な感じがする。
そこはとっても活気があり、白くて少し大きな鳥が空を飛び、どこか磯の香りがした。
湖なのに・・・磯の香り?
なぜか分からないけど、不思議な気がした。
湖に近づくにつれて、人通りも多くなる。
肌が褐色の人が多く、みんな忙しそうに足早に歩いて行く。
そこは湖から少し離れた場所で、幾つもの台が並べられ、庇が立てられ魚が沢山並べられていた・・・みたいだ。
残念ながらもう半分も残っていなかった。
それでも、買いに来ている人はまだ、沢山いる。
店の人も声を出しでも売り込みをしている。
並べられている魚は、両手の平ほどの大きさの菱形の魚、レティの腕ぐらいある大きいのや、平べったい魚など種類も多い。
「レティ、どんな魚を買うの?」
「うーん、美味かったらなんでも良いんだけど・・・」
レティは近くの店の人に声をかける。
「店主、今時期はどの魚が美味い?」
「いらっしゃい。今時期なら、トキシラズだね。あとはカッツォと・・・今日は入ってないけど一番は大カジキだ」
「ほぉ?なんでカジキは入ってないんだ?」
「あれは少し遠出になるからな。毎日入ってくるもんでもない。あぁでも最近、湖の魔物を見かけるって聞いたな」
「わかった、ありがと」
レティが湖の方へ歩き始める。
「湖行くの?」
「ちょっと見てくるだけ」
「魚なくなるかもだから、先に買っておかない?」
「それもそうだね」
レティはさっきと違う店で立ち止まり。
「お兄さん、これとこれとこれ、あとこれも」
「はい、らっしゃい。お!お姉ちゃん見る目あるね!トキシラズはどう?美味いよ。よかったら食べやすいよう捌くけど?」
「じゃあ、それも。そのままでいいよ」
「まいど、お姉ちゃんいい女だから、おまけもつけちゃうよ」
「ありがとう」
レティが、僕には不自然に見える笑顔で戻ってくる。
「じり合い?」
「まさか、ああいう時は愛想がいい方が得するんだよ。ただ作り笑いは顔がこわばるな」
そう言って、頬っぺを揉んでいる。
「レティ、魚。魔法で凍らせで?」
僕はレティから、魚を受け取り、箱に入れてからお願いする。
「いいけど、なんで?」
「美味しく食べるため。中までカッチコチに」
「ほい。フッ」
レティが息を吹きかけると、箱ごとしばれる。
僕は、蓋をしてローブをあてて直接触らないよう気を付けて背負子に縛る。
背負子を持ってきておいてよかった。
あんなの触れたら、手の皮が剥けそうだ。
僕たちは市場を後にして湖へ向かう。
湖はどこまでも広がっていた。
遠くの方に薄ら白くなってるけど、陸地が見える。
波は無いけど、風で湖面はうねっている。
「凄い広いね。対岸があんなにどおい」
「何言ってるのコブン?あれは島だよ」
「そっそうなんだ?大きな湖だね」
というより、これはもう海で良いんじゃ無いだろうか?
「とりあえず、あの島まで行ってみるか。コブン、薬はある?」
「少しはづぐれるけど、材料はあまりもっで来てないよ」
「ないよりいいさ。行くよ!」
僕は頭に当たる風圧に耐えながら、下に見えるどこまでも青い水海に不安を感じていた。
読んで頂きありがとうございます。
ちなみに、カッツォとはカツオの事です。
あまりにも和な名前な気がしたので、少しいじりました。




