午後のギルドに着きました。
また朝の投稿になってしまいました。
レティと冒険者ギルドに来た。
今日は人が沢山いる。
とても賑やかだ。
体格のいい人が多いので、僕は蹴られないように、壁際による。
レティは、気にせずズンズン進んでいく。
流れるように人のすき間を歩いている。
それでも、列には並んでいるので、僕も壁伝いにレティの所へ向かう。
「おねぇさん!俺と一緒にパーティー組もうよ」
「草原の巡回警備依頼です!魔術師募集中!」
「今回のオークがすっげぇ強くてよ!俺以外、全員治療所だ」
「依頼達成お疲れ様、あとで飲みにいこうか」
「森で寝てる虎が居てよ。焦ったぜ」
「ねぇ、きみ初心者?俺たちとゴブリン狩りにいかない?」
「夜、湖の漁船護衛します。水上戦、経験者募集します」
「ティアマトの遺跡みつかったって聞いたか?」
「おーい、今回使った消耗品、買いに行こうぜ」
「ね!お願いラポラ!今回の試験で学園の成績が決まるの!協力して」
「お前の鎧限界だな。安い店紹介するぜ」
あちこちで交わされる会話を聞き流しながら進んでいると、ふと覚えのある名前が耳に付いた。
周囲を見回して声のした方を確認すると、エルフの森に行くとき一緒だった人だ。
知らない女の人と何か話している。
でもあまり乗り気では無いようで、言い訳を探すように視線を彷徨わせた。
そして、僕と目が合う。
もっとも僕はフードを目深に被っているので、そう思ったのは僕だけかもしれないけど。
でも、トコトコと人をかき分けながら近づいてきた。
「やっぱり!あの時の!レティキエさんのゴブリンさんですね」
「ゴンニチハ」
「こんにちは!もしかして、レティキエさんも一緒ですか?あの後、いつの間にか居なくなっていたので心配したんですよ?エルフの村長さんは先にかえ・・・」
「ラポラ!話の途中よ!って何よ?このチビ?」
「レティキエさんの相棒なんですよ」
「レティキエ?だれそれ?」
「ほら!前にペコラ村でご一緒したじゃないですか?赤毛の・・・」
「あぁー、あの偉そうな女ね!夜中に騒いで、確認しないと報酬は払えないって言う村長さんに、じゃあいらないから羊を売れとか訳わかんない事言ってた!一晩待つだけで、羊なんていくらでも買える額もらえ・・・」
「それは!!・・・だから!その」
よくわからないことを、楽しそうに言う女の人をラポラが強く遮った。
と言っても、このギルドの中じゃ誰も気にもしていないけど。
「あ!ごめんねラポラ!ラポラはあのおん・・じゃない。冒険者の事、気にかけていたものね。別に悪く言うつもりはないの!ただちょっと不思議だなって、ね?そうでしょ?」
「・・・やっぱりわた・・・」
「どうした、コブン?からまれてんの?」
「レティキエさん!」
「ん?だれだ?」
「ラポラです!ペコラ村やエルフの森でご一緒したじゃないですか!」
「あー・・・。それでな、受付の女が一応コブンにも説明する必要があるんだと」
レティはすぐに僕に向き直って、話を進める。
「ワガッタ」
僕とレティは受付のカウンターに移動する。
なぜかラポラもついてきた。
カウンターの人は前に一泊させてもらった人だ。
目が合うと微笑んでくれたので、僕は手を振った。
「こんにちは、ゴブリン君」
「ゴンニチハ」
「それでは、説明させていただきますね。今回の依頼内容につきましては・・・」
一生懸命、話してくれたけど、僕の頭で理解できたのは。
・ギルドが僕の安全を保証する代わりに、ギルドに貢献してください。
・レティキエさんには実績がないので、依頼はギルドで簡単だと判断したものに限ります。
・僕の安全性を最終確認する意味でも、他の冒険者と一緒に依頼を達成してください。
って事みたいだ。
僕らは、いったんカウンターから離れて依頼書を見に行く
「あの!依頼なら!わたしとご一緒しませんか?」
ずっと隣で聞いていたラポラが、手を上げそうな勢いでアピールする。
「まってよ、ラポラ!私の試験の依頼はどうするの!?」
「だから、それは・・」
「その依頼ってどんな内容なんだ?」
「なによ!・・私の学園の試験で冒険者ギルドの依頼を達成するってあるのよ!成績はその依頼の難易度や内容によってつけられるの」
「学生だけじゃ危ないんじゃないのか?」
「もちろん学園とギルドの協力で、特別講師が監督として参加するわ」
「で?内容は?」
「平原の毒トカゲの駆除よ。予定では王都の見える辺りまで行くわ」
「ふーん?よく申請が通ったな?」
「私たちの実績が評価されたのよ!」
「よし、サクッと終わりそうだな。それにしよう」
「なんなのよ!?勝手に決めないで!」
レティはすでに受付に向かっていて、聞いていない。
「ほんとになんなの!?」
3人で後を追う。
「・・・毒トカゲですか?残念ながらレティキエさんには難しいかと思われます」
受付の人が、申し訳なさそうに言う。
「大丈夫、彼女達が一緒だから」
「確かに彼女達には、オーク撃退の実績もあります。ですが、毒トカゲはその名の通り、毒を撒きます。なので、レティキエさんとゴブリン君が戦闘に参加することは、看過できません」
「ラポラが来てくれるなら、パーティは決まったようなものよ。でも荷物持ちとしてなら、まだ空きがあるわ。戦闘に参加しないポーターとして、依頼を受けることはできるんじゃないかしら?」
「・・・少々お待ちください、確認してきます」
受付の人は奥に行った。
視線が提案者に集まる。
「なによ!この女がいれば、ラポラは来てくれるんでしょ!?」
「え!?あ、うん」
「そのためよ!あなたの提案に乗ってあげたのは!!他に理由なんてないんだから」
「はいよ、そうだ。もし受けれたら、荷物持ちもう一人増えてもいいか?」
「別にいいんじゃない?二人も三人も同じでしょ」
「お待たせしました。今回の依頼には講師の方がご同行されますので、危険は少ないという事で申請を受理いたします。講師の方にはギルドから、レティキエさん達には戦闘に参加させないよう、お願いすることになります。それでは、正式な依頼の手続きに・・・」
依頼を受けて僕たちはギルドを出る。
「じゃあ、明日の朝集合でいいかしら?場所は南門よ。朝のギルドへの手続きは私がするわ、馬車を借りる予定だから、割引の手続き必要だし。もし酔うなら薬は持って来なさいよ!」
「ポーターがいるのに馬車を使うのか?」
「なによ!文句あるの!?あなただって早く終わった方がいいって言ってたじゃない。それに馬車は近くの村に預けて、そこからは歩くわよ!」
「はいよ、了解」
「わかりました。今から用意すれば大丈夫です」
「んじゃ、明日」
「ラポラ、もし道具を買うなら一緒にいかない?いい店があってね。月のね・・・」
そんな声を背中で聞きながら僕たちは別れた。
『レティ?ライシェラもつれてくの?』
「あぁ、そのつもり」
『人に見られて大丈夫なの?』
「なんとか誤魔化せるだろ?」
『そっか、てっきり留守番なのかと思った』
「実はな、昨日読んだ本に、美味いものはみんなで食べた方が、もっと美味くなるって書いてあったんだよ!言われてみれば、コブンと会ってから美味いものばっかりだしな!それにな!毒トカゲって一部の愛好家が絶賛する美味さらしいんだよ!今まで食べる機会はなかったけどな!」
『・・・そうなんだ』
読んで頂きありがとうございます。




