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【詭弁の町】特別扱い

『どうだった、旭丘は?』


 こんばんは、も。大丈夫だった、も。小学四年生でしかない睦月にも思い付ける言葉をかける訳でもなく、電話越しの第一声がこれ。


 分かっていたことではあっても、睦月は子供らしくないと何時も言われる苦笑を漏らす。


「うん、お母さんが言ってた通りの所だったよ」

『まぁ!やっぱり!!まったく、子供達が学ぶ場所でなんて酷いことを!』


 そんな酷いところに僕を転入させたの?

 それは聞いても仕方ない、答えなんて決まりきっていて聞く意味を成さない質問。


『睦月!どんどん証拠を集めて送りなさいね。それが貴方でも出来ることなんだから!』

「…うん。分かってるよ、お母さん」

 そうね、まずは可哀想な子供達の声を…。

 結局一度も、母親としての言葉が睦月にかけられることはなく、睦月に対する指示だけが幾つか伝えられて母親は電話を切ってしまった。

 だが、それについて睦月はもう、何も思わない。いつものことだからだ。指示に従うことが当たり前だと、睦月の返事を待たずに切ってしまうことも。

「でも、お母さん。別に皆、可哀想じゃなさそうだったよ?」

 明日早速やりなさい、と指示されたことに対する睦月の意見は誰にたどり着くでもなく、空を切った。






 睦月は今日一日の衝撃を振り替える。


 




 一枚の布の上に円を作って食べる給食。教師を入れて八人しかいなくとも、それは賑やかで楽しいものだった。

 一番年下の一年生、”みきちゃん”こと池井戸美妃子いけいどみきこが口火を切って今日行った授業などについて話せば、上級生達もそれに続き、担任である川添も微笑ましそうに頷きながらそれを聞く。

「今日はね、体育で馬とびをしたんだよ」

「へぇ~。上手く出来たのか?」

「ううん、できなかった。みきといっしょにやってくれる子、いないもん」

「それもそっか。俺は…あっ面白い事したな、そういえば」

 美妃子が慣れてしまっているのか悲し気にするでもなく、本当に平然とした様子で報告した体育の授業での様子。それに続いたのは、五年生の康則。

「康則君…今度は何をやったの?」

 どうやら康則が何かをやるということはそう珍しいことではないらしく、一年先輩、つまり彼を一年生の時から知っている六年の大志が興味津々な様子で聞いた。


「音楽の時間に二人一組で歌歌えっていうテストがあったのに、俺とペアになる筈の奴が具合が悪くなったとかで保健室に逃げやがってさ。だから、セイレーンを召喚して歌わせた」


「…マジで?」

 思わず大志が確認する。

 それを康則よりも先に肯定したのは、このクラスを委員長として纏める六年の亮。

「ヤスはくだらない嘘は言わないから、本当だろうね。それに、ヤスのクラスの次、僕のクラスが音楽室を使ったけど」

「けど?」

 音楽室に何があったのか、と今日授業で音楽室を使っていない他の面々が注目する。

「ピアノの近くに床が濡れた後があったし…、うっすらとだけど生臭かった」


「…下半身、魚だからなぁ」

 康則が音楽室で召喚したというモンスター、セイレーンは上半身が人間の女性、下半身が魚という、いわゆる人魚。その歌で人間を惑わして食べてしまう。

 スーパーの鮮魚コーナーの前に居るみたいな匂いがしたよ、と生臭さを詳しく説明が加わった。人魚というものに、有名な童話のおかげで良いイメージしか持っていなかったせいで、その説明でイメージがガラガラと崩れ去っていく。


「本来は下半身は魚じゃなくて、鳥なんだけどね。セイレーンを召喚して、そっちが召喚される人もいれば、人魚が召喚される人も居る。面白いよね」


「えっ、そうなの?鳥?」

「やっぱ、樹は物知りだな~」

 

 セイレーンに関する樹の補足に、全員が、唯一の大人である川添まで驚いた様子を見せる。どうやら全員、セイレーンを人魚であると認識していたらしい。


「詳しいんだね、枝野君」

「まぁそれなりにね」

「そりゃあ詳しいよ。だって、樹は~」

バスッ。

 初めて聞く低めの女子の、擦れた声が話しかけた樹の向こう側から、睦月の耳へと届いてきた。ずっと寝ていて一度も声を聞いていない夏南のものだとすぐに分かったが、その声は途中で途切れた。睦月と話していた筈の樹が、後ろ手で夏南の顔に手を勢いよく押し当てて、そのしゃべりを強制的に遮ったからだ。


 だって、樹は?


 何があるんだろう、と思った睦月だったが誰もそれに答えを与えてはくれそうになかった。

 遮られた言葉の続きを吐くつもりは夏南にも無いらしく、樹の手に塞がれていた口が解放された後にはもう睦月を見ることもなく、もそもそと眠たそうな動きで給食を口にしていた。


「じゃあ、人魚を召喚するより、鳥の方を召喚した方が良かったってことだね。ヤス、次からはそっちにしなよ」

「俺のには、人魚しか載ってないから無理」


 【サモナー】についての謎はまだまだ多い。というよりも、多分五年前とそんなに公式に認められた情報というものはそんなに増えていないだろう。

 最近、発見された情報は本当に些細なものでない限りはそれぞれの国によって隠されてしまっていると言われているし、始まりからして謎に包まれ過ぎている得体の知れないそれはまず、研究の仕方から始めなければならない始末だとも言われている。

 感染率0.001%の感染率と言われている数字だって、五年前の全てが謎と混乱に包まれている最中に、先進諸国が頭を突き付け合って、何とか掴んだ数字でしかないし、そもそも感染するという事象もその真偽は揺れている、疑ってかかっている学者が多く存在している現状だ。五年も前の数字をまだ使用するしかないという事態は、もしも【サモナー】がインフルエンザのように変異の激しいウィルスのようなものだったなら、という議論が最近では行われていることから、不確か極まりないと言える。


 召喚するモンスターが記されている、【サモナー】罹患者の脳内に存在している本のようなもの。一部の自称他称の研究者達の間では、この本に記されている内容も人それぞれだという謎も主張されている。

 伝説の中で時代、国によって違い姿形で伝えられているモンスターが、それぞれの罹患者の本でも違う姿形で記されているのだと、調査してみたら発見したらしい。


「載ってないのか…。あれ、僕のは載ってるよ、鳥。人魚がいないけど」


「えっ、亮、本当?あっ、僕はヤスと同じで人魚しかいない」

 康則の本には人魚のセイレーンだけ。逆に、亮の本には鳥のセイレーンしかいないのだと、亮が言う。そうなってくると自分の本はどうなんだろうと気になってくると、大志が脳内の本を捲ったところ、大志のそれには康則と同じで人魚だけが載っていた。

「みき、お前は?」

「みきはね~、…あき君とおんなじだ!」

 美妃子が嬉しそうに笑った。

「かなちゃん。かなちゃんは?」

「ん~、…両方」

「両方!」


「鳥にしたって、魚にしたって、他の生徒からしたら迷惑極まりないけどね」

「樹君、クール~」


「迷惑といえば…三宅さんも何かありましたよね、運動場で」

「あれ?見てたの」

 やだなぁと大志は笑っているが、その話を聞こうも皆の注目はもう集まっていた。

「本当、大したことないよ?草花のスケッチっていう授業だったから、運動場の端の木に居た彭侯ほうこうをスケッチしてただけ」

「彭侯?」

「って何?」

「俺の本じゃ、そんな変な名前の奴まだいねぇ」


「中国の妖怪だよ。人間の顔を持った犬の姿をした」


 物知りだと皆に定評のある樹が、先程と同様に当たり前のように説明してみせた。


「樹齢千年を過ぎた木にいる精霊」

「…運動場にそんなでかい木、あったか?」

「いや、普通に考えて誰かが召喚したまま置いてったって事じゃないの?」

「卒業生か、転校してった奴らか…」


 召喚したものをそのまま野放しにしていくなんて。

 迷惑な、と上級生達はそんなことを仕出かしそうな人達を思い出しながら表情を顰めた。教師である川添は、目元を抑えて溜息を吐き出している。


「…卒業生とか…転校とか…。もしかして、他にも【サモナー】が居たっていうこと?」


 先程からのことを踏まえ、睦月がその質問を投げかけたのはどんよりとした空気を醸し出している先生、先輩達ではなく、樹だった。

 感染率0.001%。五年前の、まだ正しいままなのかどうなのかも不確定な数字ながら、その数字を信じるのならば。例え発生から五年の月日が経っていて、日本が【サモナー】に対して恐れながらも好意的に受け入れてしまっているということを踏まえても、まだ罹患者の人数は日本の人口に対して多いとは言えない数だった。人口密集地である都市部では年々その数を増やしていっているとはいえ、この旭丘小学校のある地域は田舎ではないとはいえ、そこまでの人口密集地でもない。

 睦月が前に居た小学校は、旭丘小学校よりも生徒数の多い、多分倍くらいの規模の学校だったが、それでも今この教室に集まっている【サモナー】罹患者である生徒達よりも少ない人数しか罹患者はいなかった。

 多いよね?

 転入してくるにあたって聞いていた事だったが、子供心ながらに睦月はそう思った。


「この町は特殊だって、【取締局】が認めているからね」


「えっ?…そうなの?」


「うん、五年前にね。色々あったんだ」


 ヒントだけ与えて答えを教えてはくれない、そんな樹にどういうことだともっと深く聞こうと目を向けた睦月は、樹の表情に浮かんだ小さな笑みに口にしようとしていた言葉を思わず飲み込んだ。

 引き込まれそうな何かがあるように感じても、樹は何処にでもいそうな平々凡々とした容姿の、自分と何も変わらない子供。当たり前のようにそう思っていたのに、樹自身が口にした五年前という言葉に浮かべている笑い顔は、黒い黒い影を纏っている、そんな印象を抱かせるものだった。


「…五年前…」

 それでも何とか、睦月は樹の口にしたその単語を自分も音にして出してみる。

「そう。五年前に色々あったせいで、この町の人間は【サモナー】に対して臆病になっている。こうして僕達を一つの教室に出来るだけ纏めておこうとしたりね」


 なんでかって、朝から聞きたかったんじゃない?


「…これって差別ってやつじゃないの?」


 朝からずっと、睦月は感じていた。

 【サモナー】罹患者だと分かった瞬間から、肌で気配として感じられてた自分へと向けられる感情の変化。転入生に対する好意的なそれが、一瞬にしてビリビリと痛みを感じる程の怯えたものに変わった。


 一時間目、二時間目、三時間目、四時間目。

 この隔離された教室でのホームルームを体験した後に戻った教室では、誰も睦月に話しかけてはこなかった。席は教室の一番後ろの廊下側。隣は樹で、前の席とは若干、他の席などの並びに比べて距離があったように感じるものだった。チラチラと視線は感じるが、誰も話しかけてはこない、でも視線を感じて興味を持たれていることは分かるが、そこに多く含まれている気配は怯えてようなそれ。ただ教室に居るだけでストレスを感じて仕方がない状況。授業の間にある休憩時間に教科書などを取りに、こちらの教室にちょこちょこと戻ってこなければ、睦月は血反吐を吐いて転入当日に早退する事態に陥っていただろう。

 今日は四年二組の授業には体育が含まれてはいなかったが、今、美妃子達の話を聞いてこの状況の中で一人二組、協力して…という指示が出たら恐ろしいことになるな、と想像がついた。いや、四年二組には睦月だけではなく罹患者はもう一人、樹が居る。だから、想像してしまった孤独な状態には絶対にならないとは思われるが…。


 この国は【サモナー】罹患者を受け入れている。そこに人外魔境な力に恐れもあるし、一部罹患者が起こす事件にも憤るが、それでも【サモナー】という存在、召喚モンスターという存在そのものを拒否するという考えは少ない。

 だが、少ないが、全く無いということではない。

 様々な理由があった、中には本質的に、拒否反応を持っている人達も居る。

 この旭丘小学校が存在している町一帯は、ある過去の一件を原因として、そんな人達が集まっている地域として、【取締局】にも把握されていた。


「こうやって別の所にある教室に学年違うのに一纏めにされて…」


「違うよ」

「うん、違うね」

「違うな」

「差別、じゃないね」


「【サモナー】罹患者である生徒がその力をより良く伸ばしていけるように、っていう建前が一応あるんですよ、一応ね」


 樹を始めとする上級生達が睦月の差別ではないのかという発言を否定して、最後に学校側の意見を川添が告げた。差別ではなく、逆に特別扱いなのだと。

 一応ね、という余計な一言が無ければ最高だったのだが。


 感染拡大を防ぐ為にも【サモナー】罹患者である生徒とそうでない生徒の接触は控えなくてはならない。この罹患者だけを集めた教室はそういう意図をもって作られた。

「えっ、でも、授業をあっちで受けるんなら意味ないよね?」

「極力であって、罹患者である子供に不自由を強いて隔離する真似は人権、そして子供が教育を受ける権利を侵害してしまうこと。罹患者である生徒から、集団の中で切磋琢磨する機会を奪う訳にはいかない。というのが学校としての考えであって」

 

「学校にしてみたら、本番は二年後だからさ。それまでに感染実例が出たら美味しいよねってことなんだよね?」

「…」


 川添の言い分に、睦月はうっかりと感心して納得してしまいそうになった。だが、その後に流れるように続いた亮の言葉が謎過ぎて、川添の言ったことなどパッと頭から消えてしまった。

「二年後、って何か…」

「大変なことが起こるんだよ、大変なことが」

「俺、もう卒業してるから関係ないんだよな~。あぁ…良かった」

 その事態を全員が危惧していることが分かる反応が、教室に溢れた。


「先輩達は卒業出来ているからいいですよね。僕達は転校も出来ないだろうから、今から考えただけで嫌で仕方ないですよ」

 まだ小さな一年生でしかない美妃子でさえ、樹のそれには大きく、深く、首を痛めてしまうと心配する程に首を縦にふっている。


「本当、二年後に何があるの?」

 樹が関係あるということは、同じ学年である睦月だって勿論関係してくる話だ。

 気になって仕方ない。


「悪魔。悪魔が入学してくるんだよ」


 ふんっと夏南が鼻を鳴らした。

「で、誰?」

 給食時間も終わりに近いこの時になってようやく、夏南はぱっちりと眠気も冷めた様子の目を、睦月に向けてきた。

「今日転入してきた、僕と同じ四年二組の藤本睦月君だよ」

「へぇ…。私、明石夏南。よろしく?」

「よろしく」


「悪魔が迫ってきてるのに、運が悪いね」


「悪魔?」

「まぁ、この学校のことなんて追々分かってくるから楽しめよ」

 この疑問にも答えてもらえなかった。

 詳しく聞こうにも、全員が示し合わせたかのように話をどんどん流していく。

 今の今まで、睦月と話していた夏南でさえも、意味深な言葉を最後に睦月から顔を反らしてしまっている。

「そうだね。藤本君、来週には遠足があるから楽しみにしてるといいよ」

「その日はこのクラスは特別に【取締局】に見学に行かせてもらうんだ」

 ねぇ先生、と笑うのは、亮と大志。

「本当にこのクラスは特別扱いだから、楽しいんだぜ?遠足も社会見学も、運動会も、学芸会も、学校が特別に用意してくれた課外授業で【サモナー】について学ぶんだ」


 去年の運動会の日は、【サモナー】アイドルとして有名になったアイドルのツアーライブ。堅苦しいものではなく、そういった遊び感覚の強いものを用意して、不満なんて一切ない状態で快く出掛けてもらおうという魂胆が透けて見えて面白かった。楽しかったな、と川添まで参加して盛り上がりを見せた話題だったが、この中で唯一、入学前ということで参加していない美妃子が頬を膨らませた。

「いいな~、みきも行きたかった!」

「膨れんなよ。大丈夫だって。今年もどうせ、行くことになるって」


 このクラスが作られたのは四年前。

 亮と大志の六年生達が二年生、康則が一年生の時だった。それから四年、毎年毎年、学校の主だった行事に参加した事はない。たまたま、特別授業の為にオファーを取った相手の予定が、学校行事の日程に丁度重なってしまう為の、仕方のない事態だったと学校側は言う。



 罹患者である子供達だけを別の教室に集め、行事などに参加させない。


 どんなに言葉を飾り立てようと、事実を直に見てしまえばその本質は丸わかりだった。過去の出来事によって怯えてしまう大人達の影響は、当時を朧げにしか覚えていない子供にだって及ぶ。その結果が、今のこの学校の現状だった。

 大人達はそれを隠す。

 そして、それを把握していても【取締局】も大きくは動けない。

 五年前、この町で起こった恐るべきこと。そして、それによって引き起こされた事。それらは三年前に設立された【取締局】が関わったことではなく、局が設立される以前に対応を請け負わざるを得なかった警察など既存の組織達が対応に追われたものだった。

 あまりにも、と誰もが口を閉ざすものだったそれらには、当時から厳しい緘口令が敷かれた。

 それが町の外に漏れてしまえば、日本中を巻き込んだ混乱が予想されたからだ。【サモナー】という存在を受け入れる方向で落着きを見せるか、と目されていた当時にはそんな混乱は起こす訳にはいかないものだった。


 それでも、どれだけの重罰が下ると脅されても、秘密を守らねばならないのが人である限り、絶対に漏れないということはない。


 都市伝説、友達が友達から聞いたんだけどね…、というように密かにその話、この町の話は広がってしまっていた。



 





「結局、この町では何があったんですか?」


「…あれ?お前、知らなかったっけ?」

 七人の子供の相手をする役目を果たす為の準備に追われながら、【取締局】の最年少の局員である博昭は先輩である久木に聞いた。


 それが起こったのは、局が設立される前。だから直接【取締局】が関わった訳ではないものの、重要案件として資料が局員全員に配られ、今も事が事だけに定期的に話題にも上っている。

「ぼんやりとは知ってます。でも、僕には刺激が強いから見なくていいって資料貰ってないんですよ」

「…そういやぁ、お前あれだもんなぁ…」

 仕事は仕事。だが、さすがに事情持ちの十四歳の子供にまで、その件で無理を通そうとは良識のある大人として気が咎めたんだろうな、と久木は予想した。

「あれだよ、あれ。…まぁいいか。もうお前も十七、殆ど大人だもんな。そろそろ知ってもいいってことで、お前が今回任されたんだろうし」

 ぶつぶつと呟いた久木の口元には、真剣に考えていると思わせる呟く言葉の数々とは裏腹に、教えたら面白そうだという意地の悪い歪みが出来ていた。


「教えてやるよ、なかなかに気持ち悪くて鬱陶しい、悲劇な町の話を」



ピグマリオンの話でご意見を頂いたので。

フィギュアをリアルな俺の嫁にしたとしても、それが自宅内で自分だけが使う感じなら著作権は大丈夫だろうと思っております。私的利用ってやつに入ると思いましたので。

なので、局員の可児はあのような、家でやれ家で、という忠告をしました。

家から出しさえしなければ、かの恐るべし某国のネズミだって作っても大丈夫です!

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