美しい数列の美しさ
ぼくはクルマに良く乗るが
いつも時間を気にしている
現役時代は時間に追われて
1日が二十四時間じゃ足りないと
悲鳴を上げて仕事をしていた
そんな時のささやかな幸せは
社用車のデジタル時計が
3時33分や
11時11分を指したとき
今日はラッキーと
細くほほえんでいた
退職後は腕時計など要らなかった
携帯電話があれば
時間が判る
でも最近スマホにしてから
又腕時計を買って腕にはめるようになった
腕時計で数列の醍醐味が又味わえる
美しい数列こそが最終の美だ
大晦日の紅白歌合戦も終わり
来る
1月1日の1時11分11秒てな数字は最高だね
ジーッと瞬きもせずのその時を
腕時計を見ながら固唾を飲んで待つ
理由もなくルールを破り
悲しみの心を氷のような部屋に
閉じ込めている人には
まず判らない
この数列の美しさを