表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

先生生徒が考えたこと。皆さんにも考えてほしいこと。

作者: 青


「なあ先生。」


「どうした風見。」


「男女格差って消えないもんだな。」


「なんだ急に。」


「だってさ、最近Youtube見てたら、昔のテレビ番組出てきてさ。女性アイドルのおしり触ったり、パンツ何色?って尋ねたり。そういうのが当たり前だったんだろ?驚いた。」


「確かに、俺が子供の頃は、そういうノリ、まだ残ってたな。…それが何だ。女性は不利だなって話か?」


「それだけじゃないさ。…じゃあ、逆を試そう。」


「ん?」


「先生パンツ何色ですか?」


「…え。」


「今、尋ねられてどう感じた?キャーやめて気持ち悪い!とか思いました?(笑)」


「気持ち悪いというより、なんか怖かった。別に興味ないだろって思った。」


「ハイ、確かに興味ないっすよ…(笑)


そう、今試した通りだ。女の子にパンツの色を尋ねるオッサンはよくいたとしても、男の子に女が…ってパターンはあまり聞かない。同じ言動だとしても、それを男がやるか女がやるかによって、だいぶ違って感じるんだ。でもな。」


「ん?」


「それは悪い事じゃない、むしろ当然なんだ。動作主が違ったら、印象も違うに決まってるだろ?」


「あぁ、そうだな。」


「だからね。男女格差について考える時、本当に大事なのは…。


格差をひたすらなくしてく事じゃなくて、人とのある程度の違いは、気にしすぎず受け取める事だ。全ての違いを気にしてちゃあ、非効率だからな。不快を減らせればいいわけよ。」


「その通りだ。男らしさ、女らしさは、捉え方を間違えたり、度が過ぎたりしなければ、魅力になる。人それぞれ違うのは当たり前、その違いをむしろ楽しもうって事だな。」


「そうだ。男女格差はつまり、無理やりなくす必要はない!」


「おぉ~(笑)」


「不快に感じる違いだけ、その都度省いてけばいいじゃん。意見交換して、これは嫌だった、じゃあこうしようってな。これこそ真のコミュニケーションだ、分かったか?」


「分かったぞ。じゃあ俺にも言わせてくれ。」


「おお、どうした。」


「俺に対してタメ口はやめよう。一応俺、先生だからな。」


「えぇ?今さらそんな事言うんすか(笑)」


「今までにも何度か言った。お前のその、場を選ぶような発言や生意気な態度は、周りを不快にするかもしれない。こういう話うざいだろうけど」


「うざいっすね」


「食い気味で言うな。一応、周りを代表して言ってるつもりだ、少しは感謝してほしい…。」


「…ホントは言いたくないけど、風見を思って言ってるんだぞ…って感じっすね。」


「そうだよ…。」


「ありがとうございます。」


「…ただのお礼だけど、風見がお辞儀して言うとか、貴重だな。」


「でしょ…!?普段できてない奴が、できた時は褒めたくなる心理っすよ。」


「自分で言うか…(笑)風見は本当はいいとこあるから、普段から良い奴でいてほしいけどな…。」


「先生も本当は良い奴ですよ。」


「“本当は”じゃなくて、普段から良い奴だよな?」


「そうっすね、先生は普段から良い奴ですね~(棒読み)。そうだ先生、彼女できました?普段から良い奴なら簡単に作れますよね?」


「プライベートだ、答えない。」


「いないって事でよろしいですね(笑)あ、逃げた。」


ほぼ毎日討論の場を設ける風見。なんだかんだで楽しんでいる先生。最後はただのイジり合い。今日も自由な昼休みを過ごし、それぞれ5限の授業へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ