表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

現実シリーズ

詩 奇跡でも起こらなけば、この現実は覆らない

作者: 仲仁へび




 世界を侵食する闇が

 とつぜん私達の日常をのみこんだ


 それは 悪夢の始まり

 非情な現実を私達にたたきつける




 突然の 暴風 雷雨

 夜はさらに荒ぶる 闇はさらに深くなる

 目に見えない場所から 沸き立つのは脅威

 化け物 侵略者 呼び名なんてどうでもいい

 敵としか形容できない その生き物は

 私達の世界に立ちふさがった


 追手が来る 逃げる者達

 真夜中に 逃げ惑い 迷う者達

 混乱の渦のなか かきわけるように人は

 散っては集まり 集まりは散って 繰り返す

 命は儚く散っていく ただこの世から一つずつこぼれだす


 次はお前の番だ

 背中に迫る化け物が笑った


 二ヤリ 大口をあけて 飲み込まれる未来を


 見た… その瞬間に





 偽りが真実になり 空想が現実になり

 願いが奇跡を呼び そして奇跡が形を作った


 誰も掴まなかった手を 誰もつかめなかった手を

 伸ばしたその手を 握る者がいた


 その空想だけは その偽りだけは

 人々を救う事ができた


 絵空事だから 現実味のない化け物に立ち向かうための

 強大な力を得る事ができた


 彼はヒーロー どこかの世界の 確かな仮想(フィクション)

 物語の中から飛び出した

 運命を覆す救世主 絶望を押しのける英雄


 奇跡でも起こらない限り この現実は変えられない


 ならば奇跡が起きたとしたら この現実は変わるのだろうか





「ストーリー」


 ある日突然、私達の世界に。

 この現実の世界に化け物が現れた。

 何が何だか分からない。

 混乱しているうちに、町は壊滅して、人々が死んでいく。

「死にたくない」「誰か助けて」

 人々の願いが、私の願いが奇跡をおこしたのかもしれない。


――彼が、そこに現れた。


 誰もが知る空想。そのヒーロー。

 偽物の世界(フィクション)から飛び出して、現実に……。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ