夜廻り梟に気をつけな
久しぶりの更新です!不定期で本当に申し訳ないです.....。どうか飽きずにお付き合いくださいませ...!
全員が寝静まったのを確認した後、表側からは出られないので窓から外へ。
3階から下へ着地すると、そのまま夜の町へと繰り出した。
「(部屋に戻る時は、また窓からか......。)」
なおさら人に見られないようにしねぇと......。
夜の町は昼間と違い、夜の者達が闊歩していた。
つまり、治安が悪い。
「(酒飲みばっかりだな......。)」
まぁ、紛れ込むにはもってこいだ。
「(とにかくまずは.......)」
......“大人の店”へ向かう。
別に“そういうコト“をするために向かうわけじゃねぇ。ちょっと必要な物があるだけだ。
「(できるだけアブノーマルな所へ.....。)」
でなきゃ置いてねぇだろうからな。
ーーーーーーーーーー
.....さて、必要なブツは揃った。後は......
「(”お遊戯“の時間だ。)」
飲み屋を転々としつつ、同じ話をして回る。
その話というのは、勿論、マフィアのことだ。
酒を片手に酔ったふりをして、酒場の客に大袈裟に話しかける。それを繰り返すうちに....
「(......やっぱりな。)」
次の店へ移ろうと路を歩いていると、背後に気配を感じた。
「(.....来たか。)」
きっとファルガスファミリーの下っ端の奴等だろう。奴等、俺が飲み屋で散々挑発したんで後をつけて来たんだ。
「(よしよし、そのままついて来いよ....。)」
酔っ払いのフリをしつつ、ふらふらと路地裏へ。当然奴等はついて来た。
「(この状況、まさに....)」
袋のネズミってやつだな。
でも、ネズミなのは向こう。俺は狩る側だ。
「酔っ払いさ〜ん?ちょっとお話いいかなぁ〜。」
身体が疼く。丁度良かった。
「ファルガスファミリーがどうたらこうたら話してたよなぁ?俺達にもその話してくれよ。なぁ!!?」
殺しはできないが、足しにはなる。
「フフ.....勿論。」
カワイイ麻薬達よ....
「!!? コイツ......!!!」
もう遅い。
「 さぁ、お話しましょう? 」
ーーーーーーーーーーー
「ゥグッ.........ウ゛ッ......グゥゥ.....!!」
「傷だらけの身体に媚薬は染みるだろうなぁ。“当店イチオシのヤツ”だってよ。高かったんだぜ?」
拷問ってのは何も痛みだけじゃねぇ。もっともっと苦しめるイイ方法があるのさ。
快楽も上限を上回れば苦痛になる。
欲求が高まれば高まるほど、心は犯されていく。
3大欲求が内の一つ、“性欲”を利用したこの方法は、特に男には効果的だ。
「さぁ、“上”の人達に連絡しな。できねぇようならここでお前らを殺す。」
ブルブルと体を震わせて 俺を睨む奴等へそう言い放つ。勿論本当に殺す気はねぇけどな。
しっかしまぁよく効いてんなぁ。流石高かっただけはある。
「れ、連絡するかあ、早く縄を解け......!!!」
逃げられはしねぇから、きっと本気でかけるつもりなんだろう。
縄を解くと、連絡をすると言った奴以外の2人が、勢いよくズボンを下ろした。
マジかよ勘弁してくれよここですんのか?まぁ俺のせいではあるんだけどよ。
「オ、オい、これ......」
「お、もう繋がってる?どうも。」
なるべく見たくないので、シてる奴等から目を背け、小型の通信機を受け取った。
こうしたものを所持しているのは、相当な金持ちかデカい組織の証だ。並の奴等は持つことができない。
「どうも、こんばんは。」
[ フン、やけに軽い奴だな。]
とか言いつつ、相手も意外とすんなり応答すんのな。
「......アンタがボスか?」
[ いいや。]
........側近か?いや、まさかな。いきなりそんなにボスに近しい奴が出るわけがない。
[ ウチの奴等に何をした?機器越しの声がやけに気持ち悪かったが。]
「ハハハハ!そう言ってやるなよ。
別に大したことはしてねぇ。普通に拷問した後、媚薬を2瓶頭からぶっ掛けて、ついでに精力剤を飲ませただけだ。鼻からな。」
[ ハハッ!それだけしておいて大したことないなんてよく言えるな。まぁいい。用件を言え。]
「その前に、俺の声を録音なりなんなりしておいたほうがいいぜ。」
[ とっくにしている。さぁ話せ。]
ハッ、流石だな。でもこうやって俺にバラしてしまうなんて.....余程自信があるんだろう。自分達の組織の強さに。
「えぇと確か.......」
あの子に向かわせたのは.......
「...マデンドの警察署だな。そこにガーベントの子どもがいる。今、一時的に保護されてるはずだ。」
[ なぜ?]
「誘拐されて、奴隷として売り出されてたからだ。」
[ .........お前、何をした。]
「奴隷市場で暴れた。」
[ .......なるほどな。通りで.......。]
「? 何がだ?」
[ ウチの組員もそこにいたんだ。]
「.......なぜ?」
[ 奴隷商人達に加担していたわけじゃない。
“俺達”は世界中にいる。
ただそれだけだ。]
「.....よかった。あの奴隷市場はアンタらが取り仕切ってたのかと。」
だからこそ、無闇に警察が介入できないんじゃないかと。
[ ハッ、そんなわけないだろう。]
......まぁ、マフィアならあんなに大っぴらにせず、もっと“巧く”やるんだろうな。
てことは、あそこの警察ホントにただ使えないだけなんだな。
[ で、どうしろと?まさか、迷子の為にお母さんを探してやれとでも?]
「ああ、その通りだ。」
[ ハッ!本気か?]
「本気さ。アンタらならできるだろう?世界中に組員がいるんだもんな。人探しなんてお手の物だろ?」
[ .......少し待っていろ。]
......ボスの所にでも行ったかな。
そう察したその時、
[ どうも〜。お相手代わりました〜。 ]
! さっきと声の主が明らかに違う。.....もしや..........
「......どうも、こんばんわ。エドワード・バンディといいます。」
[ 本名か? ]
「ええ。信じてくださらなくても構いません。
.......貴方は?」
[ 俺か?俺は......、
“ルチアーノ・ファルガス” 。]
「.......!!」
[ じゃなくて、幹部の者です。]
何なんだよ!
[ とにかく、そこにいるウチの奴を1人連れて行きなぁ。連絡はそいつに取らせる。]
「? いいのか?」
[ ああ。ウチは人員が余ってるんだよ。大したことない場所にも人を多めに送ってる。そこから1人欠けたところで、特に問題は無ぁい。]
「大したことない?賭場が乱立しているここがか?」
[ フッ!くっ、くく..........いや、ゴメンゴメン。どんなにイかれた奴かと思えば、案外マジメなんだなぁ?
......賭ける“モノ”が金のみの時点で、そこは健全だよ。]
「...........マフィアってのは恐ろしいな。」
[ 優しいマフィアがいるわけないだろう?まぁいい。とにかく、幸運を祈ってやろう。]
そこで電話はプツリと途切れ、路地裏に夜風が迷い込む。
冷たい風によって熱が冷え、正常に戻った頭で明日のことを思う。
「(...ハッキリ言ったほうがいいだろうな....。)」
今はとにかく早く宿に戻ろう。
イカ臭い路地裏で、そんなことを考えた。
あ、
「お前ら!上の人がな、明日から一人 俺達に同行させるってよ!テキトーに決めてくれ!んじゃまよろしく〜。」
「......!!!クソヤロッ.......!!!!」
1時間は続くだろうな、あの地獄は。
野郎共でヤり合わなきゃいいけど。
......それにしても、あの媚薬、臭いだけでも相当だな。俺じゃなかったらヤバかったろうな。
殺しに全快楽がシフトしたからか何なのか、俺は不感症らしく、ソッチでのオーガズムは無い。
「(だからこそ助かったけどな。)」
...でも、このまま帰るのはちょっとな。臭いが染み付いているだろうし.......
「(....夜営の銭湯にでも行こう。)」
路を歩く酔っ払い達を横目に、俺は夜風呂と衣服の洗浄をすべく、銭湯へと足を向けた。
〜 夜廻り梟に気をつけな 〜
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