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大食ギャンブラー

久しぶりの更新です!

今回、ラビーが活躍しています!バトルといえばバトルですが、まぁそこはタイトル通りです!

ぜひご覧ください!



「さて!今日だけで大分稼げたから、好きなの好きなだけ食っていいぞ〜!」


宿に荷物を預け、貴重品だけを所持し、俺達はまた町へ繰り出した。

宿でも飯は出るらしいが、どうせなら外で食いたい。


「好きなものを...好きなだけ.....。」

「ん? どうしたラビー?」

「い、いいえ!なんでも...」

「! そういえば、赤毛は大食いって聞いたことあるぜ。」

「やめてよガロくん〜!」

「...!そうなのか!」

「そ、そんなこと.....」


[ キュルルルルル........ ]


....今のは......まごうことなき腹の音だな。


「........すいません.......。」

「いや、謝ることじゃない。謝るのは....」


....謝るのは俺のほうだ。沢山食べれる子にひもじい思いをさせてしまっていたかもしれない。


「ごめんな。そうとは知らずに......。」

「オレも悪りぃ。言いにくいことだろうに、すっかり忘れてた。」

「いいの!謝らないで2人とも!わたし全然平気だから!3日4日、ご飯を抜かれることが、今までの当たり前だったから....。」


.......だからって駄目だ。


「もっとわがまま言ってくれてよかったのに。もっと奢れたわよ?」

「さすがにダメだよ〜!罪悪感で苦しくなっちゃう.....。」


........待てよ?


「ラビー、どれぐらい食えるんだ?」

「......多分、引かれちゃうくらい....。」

「大丈夫、絶対に引きはしねぇ。


.....なぁラビー。」


「はい?」


「........金欲しいか?」


「......!! それはもちろん!これ以上、皆に甘えるわけにはいかないもの!....でも、何をすれば....」


「丁度良いのがあるんだよ。」


「! 本当に?」


「ああ。」


俺がそう返事をして、頷いてみせると、ガロが俺の意図を察したように、ニヤリと笑った。


「まさか.....アレか?」


「ああ。」


「? 何のこと?何をするの?」


マヤが俺の顔を覗き込む。


「ちょっとな.......



ギャンブルだ。」




ーーーーーーーーー



「さぁーーー賭けた賭けた!!!今宵最後の勝負!!舞台に上がるは、町一番の大食漢、レオナルド!!!

2mを超える巨漢、バドラス!!!

そして!!フードを深く被った怪しき少女!ラビー!!!」



[ ウォォオオオーーー!!!]



...会場のボルテージは最高潮。汚いオヤジからこの場に似合わない淑女まで、客層は様々だ。


「(なぁんだ。観覧ができるなら、あの時しておけばよかった。)」


この内、観客としてではなく、ギャンブラーとして参加しているのはざっと20人程。観客のが余裕で多いな。


ラビーに賭けている奴は.........予想通り、俺以外ほとんどいないな。酒が回ってクルクルパーになっているオヤジと、面白半分で賭けたであろうマダム以外に、こちらに着いている奴はいない。


今回、マヤとガロには一銭も出すなと言ってある。ラビーが気負うだろうからな。


余裕ぶって大金を賭けた奴も、向こうにはいるみてぇだ。こりゃあ稼げるぞ〜!


「制限時間は1時間、より多くを食べきったほうの勝利となります!!


それでは食の賭場、今宵最後の一本勝負!!



いざ!!! 食らわんかーーーー!!!!」



[ ウォォオオオオーーー!!!!]



合図を皮切りに、一斉に舞台の3人は箸に手を付けた。


「(やっぱり箸か。先に使い方を覚えさせておいてよかった。)」


この会場に入る前に、使い捨てできる箸を買って、ラビーに使い方を教えておいた。しっかし、どこまでも日本に似てるな、ここは。


ラビーを含め3人が座っているあの食卓には、食べきったと同時に、もう一杯、もう一杯と、まるでわんこ蕎麦のように、次々と(どんぶり)が運ばれてくる。


「(あの感じ.....天丼に似てんのかな。)」


大男2人が猛スピードで平らげていくのに対し、ラビーは一定のペースで食べ進めていく。幸せそうな顔を浮かべて。


「キレイに食ってんな。」


ガロの言う通り、ラビーは丁寧に丼の中身を片付けていく。


「良いことだ。」

「あの2人、食べ方が見苦しいわ。」

「見た目通りの食い方だな。」

「そう言わないでやれよ〜。」


とは言ったものの、確かに食い方が汚らしい。まぁこういう場だから仕方ないけどな。


今回、ラビーには、ただ楽しんでこいと言ってある。緊張させたくない......ってのもあるが、どうせなら食事を楽しんできてもらいたいからだ。


「(...まぁ、場所が場所ではあるんだけどな。)」


でもここで儲かれば、ラビーは自分の金を持つことができる。いちいち俺達に対して、申し訳ない思いを抱かずに済むわけだ。


「(さてどうなるか......。)」


普通に結果が楽しみだ。ラビーはどれだけ食えるんだろうな....。



ーーーーーーーーー



「ひゃ、107杯目ーーーーーー!!!」


ここの賭場赤字になるんじゃねぇかな。


巨漢の2人はもう既にダウンしている。80杯目で限界が来たらしく、それまでの勢いが嘘のように止まり、今はただ呆然としてラビーを見つめている。

一方ラビーはというと、全くと言ってもいいほど、そのペースを保って潤腸に平らげていく。もうちょっと笑えてきた。嘲笑じゃない。予想外で凄過ぎるものを見ると人ってのは笑えてくるんだ。


「もっ、あの、あっ!あと1分ーーーー!!!」


司会も混乱している。そりゃそうだろうな。

その1分の内に、ラビーは今箸を付けている丼を見事キレイに完食した。


「 終ーーーー了ーーーーー!!!!」


[ オオオオオーーーーーー!!!]


観客席から溢れんばかりの拍手が聞こえる。確かに一種の感動だよなコレは。

巨漢2人も、他のギャンブラー達も惜しみない拍手をラビーに送っている。平和〜。

少し照れ臭そうに、でも嬉しそうに、ラビーが笑っている。もうこれだけで十分ではあるが............さて、



「(収益タイムだ。)」



俺もマヤもガロも、3人揃って、少しニヤッと笑った。



ーーーーーーーー



その後、ラビーの食いっぷりを見て腹一杯になっていた俺達は、テキトーに露店で買い食いしつつ、宿に戻った。

風呂を済ませた後、部屋でゆったりしながら、戦果をラビーに渡した。


「俺が出した分を、そのまんま返してもらう約束だったから、それを差し引いて....ほれ!ラビーの取り分。見てて気持ちよかったぜ〜あの食いっぷり!」

「恥ずかしいわ...でもよかった!これで3人にお金が返せるわ!」

「俺にはもういいよ。今返して貰ったコレで十分。」

「でも.....」


義理堅いな〜。


「俺にはいいから、2人には返しておきな。ちゃんと受け取っておけよ。な。」

「.......ふふ、分かったわ。ありがとうラビー。」

「ううん!こっちこそどうもありがとう!ガロくんも!」

「別に返さなくてもいいのによ......。...ありがと。」


ちゃんと額を覚えてたのか。律儀だね〜。


「明日はどうするんだ?」

「ヤモンに行ってみてぇな〜って思ってる。どんなもんか見てみたいしな。」


明日の話に花を咲かせつつ、俺は3人が寝静まった後のことを考えていた。


ここは夜の店が思った以上に多い。好都合だ。もしかしたら、“奴等”もここにいるかもしれない。.......大きな組織らしいからな。



誘拐された、元奴隷のガーベントの親を見つけるには、デッケェ捜査網が必要だ。



「(この3人を付き合わせるわけにはいかねぇ。)」



寝たのを確認してから町へ向かう。

俺は、




マフィアの懐に入るつもりだ。





〜大食ギャンブラー〜




ご閲覧ありがとうございました!

次回もどうぞ宜しくお願い致します!

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