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『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMO  作者: 栗木下
13章:『虹霓鏡宮の呪界・奥地』
944/1000

944:ネツミテ-1

「それじゃあ今日はネツミテの強化ね」

「分かったでチュ」

 土曜日だ。

 可能であるならば今日はネツミテだけでなくドロシヒの強化も行いたいところだが、それはネツミテの強化にかかる時間次第であるし、時間が無いからと手を抜くことなどあり得ないので、じっくりしっかりやっていく事としよう。


「それでメインにするのはなんでチュか?」

「竜呪たちの牙や歯ね。それと呪隕石・虹霓鏡宮も使うわ」

「分かったでチュ」

 では、作業開始。

 13種類の竜呪の牙や歯を削って形と大きさを整え、出来上がったそれを呪隕石・虹霓鏡宮と私の血を元にして作った鋼でメッキしていく。

 うん、大きさとしては手のひら大であるが、重量としては干渉力の暴力もあってか、同サイズの金よりも重そうだ。


「で、これを繋げていきます。後、ネツミテ本体もメッキします」

「まあ、ルナアポとくっつける事も多いでチュからねぇ。ちょうどいいかもしれないでチュね」

 そうして出来た13個の打撃部を、これまでにあったネツミテの打撃部と交換。

 呪詛の紐でしっかりと繋ぐ。

 それから、ネツミテ本体の金属部も呪隕石・虹霓鏡宮の鋼でメッキ。

 ルナアポをネツミテの先端に生やした際のバランスや親和性をよくしていく。

 それでは呪怨台に乗せよう。


「ネツミテ。『虹霓境究の外天呪』である私の手であり牙。太陽を宿し、我が血を宿すもの。新たなる姿を私の前に見せなさい」

 呪い方は変わらず。

 現れた新たなネツミテの姿は……錫杖部分は虹色の金属で作られ、そこから13の輝く打撃部が呪詛の紐で繋がる形で浮かんでいる。

 指輪形態は……変わらずのようだ。

 では、詳細を見るべく鑑定をしてみよう。



△△△△△

『陽憑きの外煌錫呪』ネツミテ

レベル:装備者のレベルと同じ

耐久度:100/100

干渉力:装備者の干渉力と同じ

浸食率:100/100

異形度:25


竜、そして外天呪に由来する呪いを含む、数多の呪詛を利用して制作された、着用者の意思に応じて様々な姿を見せる杖にして指輪。

積極的に自己意思を示すような事は無いが、正当所有者の眷属として扱うべきではあるだろう。

この世ならざる者に通じる気配を漂わせており、正当な所有者以外が着用すれば、恐ろしい呪いに襲われる事だろう。


与ダメージ時:装備者が習得している邪眼術の中から、ランダムに1~13種類の邪眼がコスト、CT無しで発動する。

※この効果は錫杖形態でのみ効果を発揮する。

※この効果で発動する邪眼術は伏呪を伴う。


周囲の呪詛濃度と気温に応じて強度が上昇する。

装備者による火炎属性攻撃の威力が25%ほど上昇する。

装備者による呪詛属性攻撃の威力が25%ほど上昇する。

装備者の周囲15メートル以内に存在する呪詛の支配を助ける。


灼熱完全無効化。


周囲の呪詛、エネルギーの一部を吸収する事で耐久度が回復する。

耐久度が0になっても、一定時間経過後に復活する。

装備者の意思に応じて、指輪形態と錫杖形態、どちらかの形態に変形させる事が可能。


狂記外天:森羅狂象と名がつく物体と同化中、ネツミテの干渉力は狂記外天:森羅狂象と同値になる。


呪いの塊であるその身は幾つかの呪術を習得しており、装備者がトリガーを引くことで使用が可能。

太陽の呪い(ノームセルブ)』『熱波の呪い(ドロクセルブ)』『埋葬の鎖(ボレヴァルグ)


注意:この装備をタル以外が装備した場合、1分ごとに装備者の最大HPと同値の恐怖が付与される。

注意:装備者の異形度が22以下の場合、1分ごとに火炎属性ダメージ(大)を受ける。

注意:装備者のレベルが35以下の場合、1分ごとに重力増大(周囲の呪詛濃度)を受ける。

注意:称号『虹霓境究の外天呪』を持たないものが装備している間、耐性を無視して、1秒ごとに灼熱(1,000)を受ける。

注意:この装備の周囲の呪詛濃度が10以下の場合、着用者の受けるダメージが増える(極大)。

注意:装備中、氷結属性を利用した状態異常に対する耐性が低下する。

注意:この装備を低異形度のものが見ると嫌悪感を抱く(極大)。

▽▽▽▽▽



「順当強化だけど……与ダメージ時の追加効果が実にえげつない事になっているわね」

「効果だけなら竜瞳の上位互換でチュよ。これ」

 問題なく強化はされている。

 そんな強化の中で一番の強化事項は、やはり与ダメージ時に与える追加効果だろう。

 伏呪付きなのは良くもあり、悪くもあるが、それ以上に火力の上がり方が凄まじい事になっているだろう。

 また、ザリチュ、ジタツニと同じく、習得している呪術の推奨レベルと干渉力が私依存になっている。


「後、ちゃんとルナアポとの相性が良くなっているわね。先端だけが重くなっていた状態よりも扱いやすくなっているわ」

「それは良い事でチュねぇ」

 私はルナアポなしの状態でネツミテを何度か振るい、バランスを確かめる。

 それからルナアポ付きでも何度かネツミテを振るってみて、格段に扱いやすくなっている事を確認。

 うん、とても良い感じだ。

 まあ、ルナアポとくっついている時は、ネツミテごと重くなっているので、そっちは注意が必要なのだけど。


「あ、打撃部の光は消せるのね」

「あ、地味に便利でチュね。それ」

 余談だが、ネツミテの打撃部が纏っている煌々とした光についてだが、私の意思で消せるようだった。

 これで隠密行動時にネツミテを錫杖形態にしていても大丈夫そうだ。


「それじゃあ、時間は……大丈夫そうね。ドロシヒの強化をしましょうか」

「分かったでチュ」

 では、ネツミテの強化完了。

 次はドロシヒである。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今思えばこのゲームって時間圧縮されてたんだったな… それでリアル換算丸1日かぁ……
[一言] ん~、感想遡っててちょっと思った。 大地の呪いがルナアポでもないと破壊できないって単に干渉力の暴力で硬いというよりは地面という属性による破壊不可特性ではなかろうか? つまり呪憲やそれに比肩す…
[一言] 順調に強くなってる…… けど、何かとゲーミングカラーになってるから、見てると色覚に異常おこしそうw
感想一覧
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