表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMO  作者: 栗木下
13章:『虹霓鏡宮の呪界・奥地』
935/1000

935:カースストラクチャ・ドラゴン-1

「え? 正気?」

「恐ろしい事に正気のようです。タル様」

 『CNP』にログインした私はいつも通りに行動……と言う訳にはいかなかった。

 運営からのメッセージ役としてC7-096がログイン画面に居たのである。

 そしてメッセージを聞いたのだが……思わず冒頭の言葉が出てしまった。

 だが、敢えて言わなければいけないだろう。


「重ねて聞くけど正気? 具体的には運営のイベント担当」

「重ねてお返しいたしますが、運営陣は概ね正気です。タル様」

「マジで?」

「大マジでございます」

「今?」

「直前との事だそうです」

 が、どうやらメッセージの内容に嘘偽り、冗談、狂気の類はないようだ。

 なるほどなるほど、であるならばだ。


「合掌」

「どなたに対してです?」

「そりゃあまあ、そのね……」

「お察しいたしました」

 とりあえず運営のやらかしに巻き込まれることになるであろうプレイヤーたちには合掌しておくとした。


「あ、喋らない方がいいのよね」

「勿論でございます。話しても咎める事はございませんが、話さない方がタル様にとっては愉快なことになる可能性が高いと思われますので」

「分かったわ。じゃあ、そうしておきましょう」

 そうして私は『CNP』にログインした。


----------


「ログインっと。さて、まずは『竜式呪詛構造体』の確認からね」

『おっ、来たでチュね。たるうぃ』

 さて、『ダマーヴァンド』に舞い戻ってきた私は早速いつもの作業をしていく。

 そして、それに平行して、卵雲の竜呪の中身を食べたことによって『劣竜式呪詛構造体』から変化した『竜式呪詛構造体』について調べていく。


「ふむふむ。まあ、概ね順当に強化されました。と言う感じね」

『まあ、そうでチュよね』

 まあ、そうは言っても順当に強化されたものが殆どなわけだが。

 だが具体的に述べるのであればだ。


「それにしても竜肉のHP7倍は凄まじいわね」

『デメリットはそのままでチュしねぇ』

 劣竜肉は竜肉に変化。

 最大HPが3倍から7倍となり、現時点では最大HPが10,360となっている。

 昔のゲームなら、9,999でカンストしていてもおかしくなさそうな数字だ。

 死亡時のデスペナについては、最大HP低下と干渉力低下の状態異常が最大値の20%付与されるが、これは劣竜肉の頃から変わらずである。


「竜骨髄は……腕の一本ぐらいなら秒単位で治るわね」

『当たり前のように腕を切断するのはどうかと思うでチュ』

 劣竜骨髄は竜骨髄に変化。

 自然回復速度がさらに向上しており、今の私は一撃でHPを0にしなければ、HP減少ではまず倒せないのではないだろうか。

 なお、効果が発動している時の満腹度減少スピードはさらに速まっている。


「竜皮はスルーで」

『格下にしか効かないでチュからねぇ』

 劣竜皮は竜皮に変化。

 相変わらずの格下殺し。

 簡単にまとめれば自分より弱い相手から受けた攻撃の軽減、削減、無効であるため、同格や格上相手だと変わらずの微妙性能である。

 いや、同格の牽制ぐらいならば、ほぼ無傷にできるようになったか?

 それならば多少は意味があるかもしれない。

 なお、逆鱗についても変わらずである。


「ヤバいのはこの辺からかしらね。竜瞳は明らかにヤバいわ」

『雑魚相手なら、もう見ているだけで殺せるレベルでチュからねぇ……』

 劣竜瞳は竜瞳に変化。

 オンオフ切り替え可能、発動までの時間が1分なのは変わらず。

 だが、発動する邪眼術の数が、竜瞳を向けている数そのままになっているので、13の目を一体の相手に集中したならば、その一体に対して13個の邪眼術がノーコストでランダムに放たれることになるので……かなり凶悪である。


「竜血とか、オン状態だとプレイヤー相手だと迂闊に浴びせられないレベルだし」

『オンオフが任意でよかったでチュねぇ』

 劣竜血は竜血に変化。

 私の血に触れた相手に対して、触れた血の量に関わらず、目1~13個分の邪眼術をランダムに発生させる、これだけでも凶悪であるが、それ以上に凶悪な効果がある。

 任意でオンオフ可能な効果として、大量の私の血に触れた相手の異形度を、低確率で1時間だけ1上げて、『虹霓境究の外天呪の呪い』なる呪いを付与できるらしい。

 『虹霓境究の外天呪の呪い』の効果としては、10秒ごとに目1つ分の邪眼術がランダムで照射されるようだ。

 実にえぐい。


「竜角は……まあいいか」

『呪憲、呪詛支配関係でチュからね』

 最後の劣竜角は竜角に変化。

 こちらは……まあ、呪憲、呪詛支配への干渉能力が強まっただけのようだ。

 私と同格の干渉が出来る相手が以前から居ないと比較の仕様がないので、まあ、気にしないでおこう。


「それにしてもこれとねぇ……」

『ざりちゅは何かを察したでチュが、自分の身に災いが降りかかる事は無いと判断して、スルーするでチュ』

「それでいいと思うわ」

 で、改めて合掌した。

 うん、南無南無、っと。


『で、この後はあれでチュか?』

「ええ、まずは『ダマーヴァンド』の核のチェックよ。敢えて『竜活の(エサエルセド)呪い(セルブ)』は使わないけど、全力で挑むわよ」

『分かったでチュ』

 では、次のチェックといこう。



△△△△△

『虹霓境究の外天呪』・タル レベル49

HP:10,360/10,360 

満腹度:135/150 

干渉力:148

異形度:28

 交信-[ID]、虫の翅×6、増えた目×11、座標維持、呪憲・瘴熱満ちる宇宙(タルウィ)、遍在する内臓、竜式呪詛構造体(竜血、竜骨髄、竜肉、竜瞳、竜皮、竜角×2)

称号:『超克の呪い人』、『1stナイトメアメダル-3位』、『2ndナイトメアメダル-1位』、『3rdナイトメアメダル-赤』、『呪い狩りの呪人』、『竜狩りの呪人』、『偽神呪との邂逅者』、『砂漠侵入許可証』、『火山侵入許可証』、『雪山侵入許可証』、『海侵入許可証』、『七つの大呪を排するもの』、『虹霓境究の外天呪』


呪術・邪眼術:

毒の邪眼・3(タルウィベーノ)』、『灼熱の邪眼・3(タルウィスコド)』、『気絶の邪眼・3(タルウィスタン)』、『沈黙の邪眼・3(タルウィセーレ)』、『出血の邪眼・3(タルウィブリド)』、『集束の邪眼・3(タルウィミーニ)』、『淀縛の邪眼・3(タルウィボンド)』、『深淵の邪眼・3(タルウィテラー)』、『飢渇の邪眼・3(タルウィハング)』、『暗闇の邪眼・3(タルウィダーク)』、『魅了の邪眼・3(タルウィチャム)』、『虹石の邪眼・3(タルウィペトロ)』、『恒星の邪眼・3(タルウィヘビィ)』、『禁忌・虹色の狂眼(ゲイザリマン)

呪術・原始呪術:

『交信-活性』、『交信-抑制』、『交信-選別』、『風化-活性』、『風化-抑制』、『風化-排斥』、『魔物-活性』、『魔物-排斥』、『反魂-活性』、『反魂-排斥』、『転写-活性』、『転写-排斥』、『再誕-活性』、『再誕-排斥』、『蠱毒-活性』、『蠱毒-簒奪』


呪術・渇砂操作術-ザリチュ:

取り込みの砂(ザリチュメモリ)』、『眼球(ザリチュサイト)』、『(ザリチュアーム)』、『(ザリチュラット)』、『化身(ザリチュアバタ)』、『噴毒の(カースゴレム・)華塔呪(ザリチュタレト)』、『瘴弦の(カースゴレム・)奏基呪(ザリチュオルゴル)』、『禁忌・虹色の狂創(アーリマンキス)

呪術-ジタツニ:

砂漠の呪い(トセロフセルブ)』、『抗体の呪い(スリブセルブ)

呪術-ネツミテ:

太陽の呪い(ノームセルブ)』、『熱波の呪い(ドロクセルブ)』、『埋葬の鎖(ボレヴァルグ)

呪術-ドロシヒ:

虚像の呪い(ラエルセルブ)』、『貯蓄の呪い(エサウセルブ)

呪術-ドゴスト:

竜息の呪い(クニルドセルブ)』、『竜活の(エサエルセド)呪い(セルブ)』、『埋葬の鎖(ボレヴァルグ)

呪術-トテロリ:

転移の呪い(イフセルブ)』、『不明の呪い(イチラルセルブ)

呪術-ニネナナ:

選択する呪い(イッァウクセルブ)』、『虹霓(カース)外の(トラック)(アイ)


呪法:

呪法(アドン)増幅剣(エンハンス)』、『呪法(アドン)感染蔓(スプレッド)』、『呪法(アドン)貫通槍(ピアース)』、『呪法(アドン)方違詠唱(ハイキャスト)』、『呪法(アドン)破壊星(ミーティア)』、『呪法(アドン)呪宣言(ロックオン)』、『呪法(アドン)極彩円(サークル)』、『呪法(アドン)呪晶装填(ブースト)』、『呪法(アドン)逆残心(スペルビア)


所持アイテム:

『竜鱗渇鼠の騎帽呪』ザリチュ、『地憑きの羽衣呪』ジタツニ、『陽憑きの錫杖呪』ネツミテ、『星憑きの玉輪呪』ドロシヒ、『竜憑きの袋呪』ドゴスト、『魔憑きの指輪呪』トテロリ、『虹憑きの根付呪』ニネナナ、鼠毒の竜呪の歯短剣×2、鑑定のルーペ、フェアリースケルズ、蜻蛉呪の望遠鏡、etc.


所有ダンジョン

『ダマーヴァンド』:呪詛管理ツール、呪詛出納ツール、呪限無の石門、呪詛処理ツール、呪詛貯蓄ツール×5設置、『熱樹渇泥の呪界』・『入子屋敷の呪地』・『塩砂湖畔の呪地』接続済み


システム強化:

呪怨台参式・呪詛の枝、BGM再生機能、回復の水-2、結界扉-2、セーフティ-2、長期保管用カプセル、『満腹の竜豆呪』ハオマ


???:

狂記外天:森羅狂象・序文-ルナアポクリフ:オルビスインサニレ・キューケン

狂記外天:森羅狂象・初稿-ルナアポクリフ:オルビスインサニレ・ターゲスアンブルフ

▽▽▽▽▽

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ボスラッシュに加わるの確定で草
[一言] 最初のやり取りだけでタルがラスボスか?と思ってしまったが… あまりじゃありんせんか?
[一言] 自分のダンジョンの本体に「全力で挑む」かぁ… なんというパワーワード にしてもタルもC7-096もいい性格してるなぁ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ