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『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMO  作者: 栗木下
12章:『泡沫の大穴』

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861:ヘヴィイングレディエンツ-2

「突入!」

「「「ヒャッハー!」」」

「さて、まずは収奪の苔竜呪が居る場所にまでたどり着かないといけないわね」

 ザリアの号令に合わせる形で、私を含む百人近いプレイヤーたちが一斉に毒の眼宮(ベーノパレス)へと突入していく。


「「「ヂュアアアァァァッ!」」」

「タル!」

「言われなくても。esipsed(エシペド)魅了の邪眼・3(タルウィチャム)』」

 で、こちらの突入と同時に現れた鼠毒の竜呪たちに『魅了の邪眼・3』を撃ち込んで無力化。

 とどめは刺さず、むしろ先遣隊とする形で鼠毒の竜呪を眼宮の奥へと向かわせ、私たちはそれを追う。


「分かってはいたけれど、タルが居ると楽になるわね」

「私自身としては、自分も強くなったなと言う感想になるわね」

『対策がないと、どうしようもない場所でチュからねぇ。此処』

 さて、毒の眼宮の仕様について改めて話そう。

 まず、眼宮侵入と同時に竜呪が襲い掛かってくるのは他の眼宮と同様。

 厄介なのは出現する竜呪の数が、鼠毒の竜呪が小さめの竜呪であるためか、必ず複数体で出現する事。

 そうして現れた鼠毒の竜呪を倒しても、即座にリポップして再び襲い掛かってくる事。

 ジャングルと言う場所が単純に奥へと進むのが難しい地形である事などが挙げられる。

 おかげで、新たなプレイヤーが『虹霓鏡宮の呪界』に入れるようになるまでは、他の眼宮とは比べ物にならないほどに探索が進んでいなかったらしい。


「よし、拘束成功! このまま死なない程度に弱らせておくぞ!」

「おう! 任せておけ!!」

「此処は……よしっ、こっちだ!」

 が、今はもう状況がかなり変わった。

 単純に人手が増えたので、襲い掛かる鼠毒の竜呪たちを跳ねのけて、少々無理やりにだが奥へと進むことが可能になった。

 探索のための目と足と手も増えて、木々に隠されていて分かっていなかったが、案外起伏に富んだ地形になっている事も分かった。

 高速リポップ対策となる状態異常による拘束手段も豊富で、相手の手数を確実に減らせるようになった。


「居たぞ! 収奪の苔竜呪だ!」

「まだ仕掛けるなよ……準備が整ってからだ」

「手順を守れ。手順を守れば俺たちでも倒せるのは、既に証明されている」

 そうして私たちは無事に収奪の苔竜呪の姿が窺える場所にたどり着いた。

 どうやら収奪の苔竜呪が居る場所はジャングルが切り開かれており、不意打ちが出来ない代わりに多人数での戦闘がしやすいようになっているようだ。


「ザリア、周囲に呪詛がおかしい場所があるわ」

「……。教えて」

 で、ちょっと気になる事があったので、そちらについてザリアに教えておく。

 私から話を聞いたザリアは直ぐに対処のための人員を向かわせたので、たぶんこれで大丈夫だろう。


「戦闘開始!!」

「「「ヒャッハー!!」」」

「ジアジダバァ!!」

「……。すぅ……」

 そうしてザリアの号令と共に戦闘が始まった。

 収奪の苔竜呪の初手は深緑色の液体を放つブレス攻撃。

 対するは毒竜の素材で作られた盾を構えるロックオ。

 ブレスと盾が激突し……


「ふんっ!」

 ロックオは難なくブレスを誰も居ない斜め上方向に逸らし、防ぎ切った。


「アジダバァ!?」

 そして反撃として、ザリアたちの攻撃が殺到していく。

 なお、私の仕事は伏呪付きの『深淵の邪眼・3(タルウィテラー)』をかけた後は、『飢渇の邪眼・3(タルウィハング)』と『淀縛の邪眼・3(タルウィボンド)』による妨害。

 それと戦闘に乱入してきた鼠毒の竜呪に対して伏呪付きの『魅了の邪眼・3』による味方化が主となる。

 前衛も周囲もしっかりとしているため、時折来る流れ弾に注意を払っておけば、被弾ゼロも余裕と言うお気楽な仕事だ。


「竜骨塔を優先しろ!」

「言われなくても!」

「ボスの即時リポップは流石に地獄だからなぁ!!」

 ちなみに攻撃の優先目標は収奪の苔竜呪ではなく、収奪の苔竜呪が守る竜骨塔の方である。

 毒の眼宮のギミックが高速リポップである以上、竜骨塔を放置して収奪の苔竜呪を倒してしまうと、収奪の苔竜呪もまた直ぐに復活してしまう可能性が高いからだ。


「「「ジアジダバァ!!」」」

「増えた!?」

 と、ここでジャングルの中から突如として収奪の苔竜呪が追加で数体出現する。


「ウェルカアアァァム!!」

「何かがあると聞いた時点でそうだと思ってましたー」

「おらぁ! ぶっつぶれなぁ!!」

「「「ジダバァ!?」」」

 が、出現した場所が私がおかしいと言った場所であったため、その場所の警戒をしていたプレイヤーたちによって即座に攻撃が行われていく。

 そして、新たに出現した収奪の苔竜呪たちは言うなれば分身と言うか取り巻きのようなものであり、本体よりもスペックが落ちているらしい。

 直ぐに討ち取られ、竜骨塔の効果で即座にリポップし、また討ち取られと言うのを繰り返す事になってしまっている。


「ジ……ジダバァ……」

「ふぅ、終わったわね」

「うーん、本当に誰もが強くなったのね」

 その後、竜骨塔は無事に破壊され、続けて収奪の苔竜呪本体も討ち取られ、戦闘に乱入してきた鼠毒の竜呪たちの掃討も完了。

 奥地に繋がるトンネルの位置を把握した上で、奥地に挑む面々と脱出する者で分かれ、私は脱出。

 収奪の苔竜呪の竜頭柱頭を無事に入手したのだった。

03/22誤字訂正

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― 新着の感想 ―
[一言] 勝てるかどうか分からないすれすれの戦いもいいけどこうやってボスを気軽に狩れるようになるのも乙なもんだなぁ
[一言] 「アジダバァ!?」 その鳴き声は止めれ!ww 関係無いけど俺は今日ふと一番ヤバいのは 異常が知覚出来ないことじゃなく 異常を異常と認識出来ないことでもなく 異常を知覚し認識して尚それを 『…
[一言] 見通しの悪い密林地帯で、高速リポップで波状攻撃という純然たる数の暴力ですよね。 相手以上の数でリポップさせない様に戦えば割合どうにかなりますね。 数の暴力がギミックなのだから、ボスも数の…
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