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『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMO  作者: 栗木下
12章:『泡沫の大穴』

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820:ユーズオパール-4

「さて次ね」

「でチュねー」

 私は解き拒みの指輪を外すと作業台に乗せ、イベントで手に入れた転移の指輪呪も作業台に乗せる。

 で、この二つを削り、凹凸を作り、凹凸を組み合わせる事によって一つの指輪にする。


「これで終わりでチュか?」

「まさか」

 そうして一つになった指輪に、サイズ調整をした凧形二十(トラペゾ)四面体の(ヘドロン)蛋白石(オパール)を填め込む。

 これで見た目としては奇妙な模様が刻まれ、怪しい輝きを放つオパールが付いているだけの指輪である。

 ただ、呪いが足りないように感じる。


「えーと……これとこれとこれで……」

「渇猿の竜呪の泥、渇猿の竜呪の赤泥、『ダマーヴァンド』の毒液でチュか」

「これも足して、アレとそれも足して、私の血も足して……」

「瘴熱招く枝葉、余ってたズワムの油に虎絶の竜呪の肉を刻んだもの、たるうぃの血……いや、なんでチュかこれ」

 と言う訳で、手持ちの素材から適当に見繕った素材を適当な容器の中に放り込んでいく。

 見た目はまるで泥かヘドロのようだ。

 で、容器の中身を『灼熱の邪眼・3(タルウィスコド)』で加熱しつつ、かき混ぜて、出来るだけ中身が均一になるようにしていく。


「投入」

「いや、ざりちゅの質問に答えてほしいんでチュが……」

「じゃあ、危険物Xで」

「うーん、そこまでの危険物ではない気がするんでチュよねぇ」

「まあ、それはそうね」

 液体が出来上がったところで指輪を投入。

 呪詛支配によって、指輪の中へと呪いを集めていく。

 そうして呪いを集めていくと、いつの間にか容器の中身が澄んだ液体と化していく。

 しかも、この澄み具合は見た目だけでなく、実際に呪いが存在していない、ある種の浄化が行われた水になったようだ。

 うん、適当な容器に入れて、聖女ハルワに送り付けておこう。

 鑑定結果は異形度0のただの水だったが、たぶん何かしらの使い道があると思う。


「なんにせよ、後は呪うだけね」

「でチュねー」

 さて肝心の指輪は……輪の部分は薄い虹色の指輪で、虹色に輝くオパールが一つ付いていると言う見た目になり、大量の呪いを纏っている。

 では、呪怨台に乗せよう。


「むんっ!」

「あー……これはなったでチュね」

 込める念としては……まあ、色々と便利なものになるようにと言うところか。

 鑑定妨害、短距離転移、それにその二つに縁があるような何か、そういう物になればいい。

 なお、呪怨台に集まる呪詛の霧は当然のように虹色である。


「さて出来たわね」

「みたいでチュね」

 さて出来上がった指輪は纏う呪いが収まった事以外には見た目上の変化はない。

 では、鑑定をしてみよう。



△△△△△

『魔憑きの指輪呪』トテロリ

レベル:着用者のレベルと同じ

耐久度:100/100

干渉力:着用者の干渉力と同じ

浸食率:100/100

異形度:25


様々なカースの素材を使って作られた指輪。

この世ならざる者に通じる気配を漂わせており、正当な所有者以外が着用すれば、恐ろしい呪いに襲われる事だろう。


気絶完全無効化。


着用者に対して鑑定が行われた場合、鑑定の行使者に対して気絶(10+周囲の呪詛濃度)、UI消失状態(10+着用者のレベル)、恐怖(100+着用者の干渉力)を付与すると共に呪詛属性のダメージを与える、この効果は鑑定の行使者が死亡していても行われる。

称号『生ける呪い』の効果によって与えるダメージを強化。


周囲の呪詛濃度に応じて強度が向上する。

周囲の呪詛、エネルギーの一部を吸収する事で耐久度が回復する。

耐久度が0になっても、一定時間経過後に復活する。


自己意思こそないが、呪いの塊であるその身は幾つかの呪術を習得しており、装備者がトリガーを引くことで使用が可能。

転移の呪い(イフセルブ)』『不明の呪い(イチラルセルブ)


注意:この道具をタル以外が着用した場合、1分ごとに着用者の最大HPと同値の恐怖が付与される。

注意:着用中、状態異常の疲労はあらゆる手段を用いても防御できない。

注意:着用者の異形度が19以下の場合、あらゆる被ダメージが増加する(中)。

注意:この装備を低異形度のものが見ると嫌悪感を抱く(極大)。

▽▽▽▽▽



「あ、カース化したわね」

「みたいでチュねぇ」

 カース化はした。

 だが、問題はなさそうなので、指に嵌める。

 抵抗の類は……一切なしか。

 まあ、素直で困ることはない。


「気絶無効化はいいとして、疲労は……何だったかしら?」

「えーと、掲示板を見る限りだと、基本的には全身がだるくなって動きづらくなる状態異常みたいでチュね。でもスタック値が多くなると、満腹度の消費が激しくなったり、状態異常にかかりやすくなったり、HPの減りがおおくなったりと、満遍なく厄介な状態異常のようでチュ」

「なるほど。それが防御できなくなるのは、中々に厄介ね」

「眠ったり、食事をしたりすると、通常の状態異常とは比べ物にならないぐらい早く回復するぽいでチュけどね」

「実に疲労ね」

 疲労の状態異常については把握。

 厄介だが、まあ何とかはなると思う。


「呪術の方はどうでチュ?」

「そっちについては次のを作り終わってからまとめて確認するわ」

「分かったでチュ」

 呪術の方は……『固定の祝福』『明瞭の祝福』と言う言葉の反対か。

 まあ、まずは先にもう一つの作成をするとしよう。

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― 新着の感想 ―
[一言] 実は自分、こういう作品で妄想するのが大好きなんですよ(二次創作的な意味で)(実際に書けるとは言っていない) で、E2・3の海で新しい呪地を作るなら浄化された水(妄想ではシベイフミクの氷が原…
[一言] 一つの指輪という文字と目のシンボル……うっ!頭が! 疲労のバッドステータスが抜けないと思ったら、糖尿病診断されて凹んだおっさんの戯言w このゲーム本当にどんだけバステあるんや!
[一言] ≫そこまでの危険物ではない気がする そこまで危険ではない(当社比) こうやって装備がカース化していくとパーティを組んでるようなものかもしれないなって
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