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『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMO  作者: 栗木下
8章:『悲しみ凍る・怒り飲み込む呪地』

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533:セパレートベーノドラゴン-7

「さて、早速だけど作業を進めていきましょうか」

「明後日にはイベントでチュからねぇ。今日中には必要な行動を終わらせておきたいところでチュね」

 さて金曜日である。

 ザリチュの言う通り、もう直ぐイベントなので今日中に各種作業は終わらせたいところである。


「じゃ、脱ぐわよ」

「分かったでチュ」

 では作業開始。

 まずは現在のザリチュについている各種パーツを外していく。

 具体的には留め具や、先端に付いている目玉入りの籠などだ。

 そうして外したパーツは奪塩奪水の水にパーツごとに投入して、呪詛を抜いていく。


「次は?」

「この水にデンプレロの肉も入れて欲しいでチュ」

「分かったわ」

 ザリチュのパーツの入った奪塩奪水の水にデンプレロの肉を挽いた物も投入。

 デンプレロの肉はあっという間に干し肉になると共に、呪いも抜かれて、普通の人間が食べても大丈夫な肉になった。

 そして、それと引き換えに、ザリチュのパーツの呪いとデンプレロの肉に含まれる呪いを引き継いだ奪塩奪水の水が出来上がった。


「それにしても、帽子を脱いでも会話が出来るって地味に便利よね」

「でチュねぇ。『(ザリチュアーム)』のおかげで作業ペースも前回とは大違いでチュよ」

 呪いを吸いきったところで、パーツと肉を排除。

 代わりに新パーツとして、デンプレロの棘や甲殻、奪塩奪水の水呪の結晶で作ったパーツを奪塩奪水の水の中に漬けると、今度は奪塩奪水の水を蒸発させる事で、新パーツへと必要な呪いを引き継がせていく。

 なお、この作業が完了するまでには相応の時間がかかる。


「じゃ、本体に取り掛かるわよ」

「分かったでチュ」

 と言う訳で、この間に紐状にした鼠毒の竜呪の毛皮をザリチュに編み込み、それに絡ませる形でシダ植物に似た鼠毒の竜呪の翼も編み込んでいく。

 で、新たな骨組みとして鼠毒の竜呪の尾を各所に通していく。


「ちなみに痛みとかあるの?」

「違和感はあるでチュが、痛みとかはないでチュね。どうしてかは分からないでチュが」

「不思議な話ねぇ」

「確かに不思議ではあるでチュねぇ」

 本当に不思議な話である。

 普段抓った時は本当に痛そうにしているのに。

 害意の有無辺りの問題だろうか?


「パーツを取り付けていくわ」

「分かったでチュ」

 と、そんな事をしている間に新パーツが完成したようなので、ザリチュに取り付けていく。

 なお、以前のザリチュの先端の籠には熱拍の変異樹呪の眼球が仕込まれていたが、今回は鼠毒の竜呪の眼球がセットされている。

 うん、見た目はこれまでのザリチュからほぼ変わりないな。


「あ、飢渇の毒砂に暫く漬けて欲しいでチュ」

「分かったわ。他には?」

「そうでチュねぇ……」

 そうして出来上がったニューザリチュを呪怨台に乗せる前に、一度飢渇の毒砂に漬ける。

 で、ザリチュの求めに応じる形で、『飢渇の邪眼(タルウィハング)・2(ロースト)』も一度打ち込んで、乾燥の力を強めておく。


「それじゃあ、呪怨台に乗せて欲しいでチュ」

「分かったわ」

 これで物理的な改造は完了。

 後は呪怨台を利用してそれを統合再編し、ザリチュ自身の望む形に仕上げるだけだ。


「折角だから全力を尽くしてあげるわ。『太陽の呪い(ノームセルブ)』、『熱波の呪い(ドロクセルブ)』、『不老不死-活性』、『風化-活性』、『転写-活性』、『蠱毒-活性』、『再誕-活性』。ザリチュの為したいがままに為しなさい」

「チュッチュッチュウ、恩に着るでチュよ。たるうぃ」

 呪怨台に乗せたザリチュへと呪詛の霧が集まっていき、球体を為す。

 それに合わせるように、化身ゴーレムがまるで糸の切れた操り人形のように倒れ込み、そのまま元の砂に戻る。


「……」

 呪詛の霧の球体は惑星のように自転しつつ、まるで新たな生命の誕生を示すように脈打つ。

 脈動は少しずつ強まっていき、合わせて不穏な気配も強まっていく。


「完成のようね」

 そうして、数十分後。

 まるで咆哮を上げるように、呪詛の霧が勢いよく吹き飛ばされ、部屋中に乾いた風が吹き荒れ、呪怨台の上には濃い呪詛の霧を纏った新たなザリチュが乗っていた。

 時間がかかったが、これは私が『劣竜式呪詛構造体』を取得するのに必要とした時間を考えれば当然の事と言えるだろう。


「まずは鑑定ね」

 私はザリチュを持ち上げる。

 デザインや重量は以前の物からほぼ変わりなし。

 上手くいったようだ。

 後は肝心の性能だが、さて……



△△△△△

『竜鱗渇鼠の騎帽呪』ザリチュ

レベル:着用者のレベルと同じ

耐久度:100/100

干渉力:着用者の干渉力と同じ

浸食率:100/100

異形度:25


竜由来の呪いを含む、数多の呪詛を取り込むことでカースと化した三角帽子。

自己意志を持っており、勝手に動き、鳴き、嗅ぐが、使い手以外には聞こえず、望めばたぶん静かにはなる。

資格なき者が身に付ければ、世にも恐ろしい結末を迎えることになるだろう。


着用者よりもレベルまたは異形度が低いものが放つ低位の攻撃に対して、ダメージ無効化(極大)、極めて高い耐性、極めて高い抵抗性を有する。

着用者が認識出来た攻撃によって受けるダメージを軽減する(小)。

乾燥無効化(100)、乾燥に対して極めて強い耐性、乾燥に対して極めて高い抵抗性を有する。


周囲の呪詛を操作し、着用者が生存するのに適した呪詛濃度に近づける効果を持っており、呪詛濃度を最大12まで増減させられる。


周囲の呪詛濃度に応じて強度が向上、耐久度が回復する。

耐久度が0になっても、一定時間経過後に復活する。

身に着けているものの全身にこれらの効果の一部が発揮される。


この装備のレベルと干渉力は装備者の物と同じ値になる。


非生物でありながら動き回るため、ある種のゴーレムでもあるが、成長の余地も存在する。

着用している生物が望んだ範囲、あるいは自分の意志で体を動かせない状態にある時、この帽子の意志で体を動かせる。


乾いた砂を操る呪術……渇砂操作術の習得が可能。

渇砂操作術:『取り込みの砂(ザリチュメモリ)』、『眼球(ザリチュサイト)』、『(ザリチュアーム)』、『(ザリチュラット)』、『化身(ザリチュアバタ)』、『禁忌・虹色の狂創(アーリマンキス)


注意:着用者の異形度が24以下の場合、体の制御権を奪われる。

注意:着用中、浄化属性への耐性が低下する(大)。

注意:弱点部位を貫かれる攻撃を受けた場合、着用者の受けるダメージが増える(極大)

注意:この帽子を低異形度のものが見ると嫌悪感を抱く(極大)

注意:この帽子の周囲の呪詛濃度が15以下の場合、この帽子が発動中の呪術は解除され、着用者に干渉力低下(50)が強制付与される

▽▽▽▽▽



「鼠毒の竜呪の尾の効果は?」

『何となくでチュけど、呪詛操作能力が向上したように思えるでチュね。たぶんでチュけど、これまでよりも細かかったり、高速だったりする動きが渇砂操作術で出来るようになったでチュね』

 問題がなかったので着用。

 私自身の劣竜皮とザリチュの劣竜皮が合わされば、認識した攻撃の軽減効果もあって、格下からのだいたいの攻撃は無視して良くなりそうだ。

 なお、ザリチュの逆鱗……弱点部位は私の額の前になるらしい。

 これはザリチュの向きを変えても動かないが、私が頭を動かせば、移動するようだ。


「確認完了。さてまずは……」

『まずは?』

「壊れた眼球ゴーレムや腕ゴーレムの再作成ね」

『でっチュよねー』

 では、ゴーレムの再作成と行こう。

 ザリチュの強化に伴って、監視に必要なゴーレムまで壊れてしまったので、急がなければ。



△△△△△

『虹霓竜瞳の不老不死呪』・タル レベル34

HP:3,972/3,990 

満腹度:146/150 

干渉力:133

異形度:26 

 不老不死、虫の翅×6、増えた目×11、空中浮遊、呪圏・薬壊れ毒と化す(ダマーヴァンド)、遍在する内臓、劣竜式呪詛構造体(劣竜血、劣竜骨髄、劣竜肉、劣竜瞳、劣竜皮)

称号:『呪限無の落とし子』、『生食初心者』、『ゲテモノ食い・3』、『毒を食らわば皿まで・3』、『鉄の胃袋・3』、『暴飲暴食・3』、『大飯食らい・2』、『呪物初生産』、『呪術初習得』、『呪法初習得』、『毒の王』、『灼熱の達人』、『沈黙の名手』、『出血の達人』、『淀縛使い』、『恐怖の名手』、『小人使い』、『暗闇使い』、『乾燥使い』、『魅了使い』、『重力使い(増)』、『石化使い』、『呪いが足りない』、『かくれんぼ・1』、『ダンジョンの創造主』、『意志ある道具』、『称号を持つ道具』、『超克の呪い人』、『1stナイトメアメダル-3位』、『2ndナイトメアメダル-1位』、『3rdナイトメアメダル-赤』、『七つの大呪を利する者』、『邪眼術士』、『呪い狩りの呪人』、『竜狩りの呪人』、『呪いを支配するもの』、『偽神呪との邂逅者』、『呪限無を行き来するもの』、『砂漠侵入許可証』、『火山侵入許可証』、『虹霓竜瞳の不老不死呪』、『生ける呪い』、『雪山侵入許可証』、『海侵入許可証』、『いずれも選ばなかったもの』、『呪海渡りの呪人』、『泡沫の世界の探索者』


呪術・邪眼術:

毒の邪眼・3(タルウィベーノ)』、『灼熱の邪眼・2(タルウィスコド)』、『気絶の邪眼・2(タルウィスタン)』、『沈黙の邪眼・2(タルウィセーレ)』、『出血の邪眼・2(タルウィブリド)』、『小人の邪眼・2(タルウィミーニ)』、『淀縛の邪眼・1(タルウィボンド)』、『恐怖の邪眼・3(タルウィテラー)』、『飢渇の邪眼・2(タルウィハング)』、『暗闇の邪眼・2(タルウィダーク)』、『魅了の邪眼・1(タルウィチャム)』、『石化の邪眼・1(タルウィペトロ)』、『重石の邪眼・2(タルウィヘビィ)』、『禁忌・虹色の狂眼(ゲイザリマン)

呪術・原始呪術:

『不老不死-活性』、『不老不死-抑制』、『風化-活性』、『転写-活性』、『蠱毒-活性』、『再誕-活性』

呪術・渇砂操作術-ザリチュ:

取り込みの砂(ザリチュメモリ)』、『眼球(ザリチュサイト)』、『(ザリチュアーム)』、『(ザリチュラット)』、『化身(ザリチュアバタ)』、『禁忌・虹色の狂創(アーリマンキス)

呪術-ネツミテ:

太陽の呪い(ノームセルブ)』、『熱波の呪い(ドロクセルブ)』、『埋葬の鎖(ボレヴァルグ)

呪術-ドロシヒ:

虚像の呪い(ラエルセルブ)』、『貯蓄の呪い(エサウセルブ)

呪法:

呪法(アドン)増幅剣(エンハンス)』、『呪法(アドン)感染蔓(スプレッド)』、『呪法(アドン)貫通槍(ピアース)』、『呪法(アドン)方違詠唱(ハイキャスト)』、『呪法(アドン)破壊星(ミーティア)』、『呪法(アドン)呪宣言(ロックオン)』、『呪法(アドン)極彩円(サークル)』、『呪法(アドン)呪晶装填(ブースト)』、『呪法(アドン)逆残心(スペルビア)


所持アイテム:

『路竜の包帯服』ジタツニ、『竜鱗渇鼠の騎帽呪』ザリチュ、『陽憑きの錫杖呪』ネツミテ、『星憑きの玉輪呪』ドロシヒ、鑑定のルーペ、鼠毒の竜呪の歯短剣×2、毒頭尾の蜻蛉呪の毛皮袋、鼠毒の竜呪の埋葬袋、フェアリースケルズ、蜻蛉呪の望遠鏡etc.


所有ダンジョン

『ダマーヴァンド』:呪詛管理ツール、呪詛出納ツール、呪限無の石門、呪詛処理ツール、呪詛貯蓄ツール×5設置


システム強化

呪怨台参式・呪詛の枝、BGM再生機能、回復の水-2、結界扉-2、セーフティ-2、長期保管用カプセル

▽▽▽▽▽

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― 新着の感想 ―
[一言] >「じゃ、脱ぐわよ」 いやぁ皆さん立ち上がっていらっしゃるw(不自然な中腰)
[一言] >「じゃ、脱ぐわよ」 帽子のことだとわかっていても一瞬ドキっとしますねw >『竜鱗渇鼠の騎帽呪』ザリチュ 一部の表記がおかしいことになってますね……w >なお、ザリチュの逆鱗……弱点部位…
[一言] タル+ザリチュ+アバター+それぞれの装備 これもうメンバーと装備の異形度依存で厳しくなる所は行けないなw
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