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『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMO  作者: 栗木下
8章:『悲しみ凍る・怒り飲み込む呪地』
526/1000

526:セパレートベーノドラゴン-1

「ふぅ、結構HPが削られたわね」

『一個につき20ちょっとは持っていかれたでチュからねえ……』

 解体で得たアイテムは、眼球、毛皮、前歯、爪、骨、尾、翼、血、肉の8種類。

 強化された『鑑定のルーペ』のおかげで、これら鼠毒の竜呪の素材の鑑定は無事に済んだ。

 では、安全を確保した上で、鑑定結果を改めて確認するとしよう。



△△△△△

鼠毒の竜呪の眼球

レベル:40

耐久度:87/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の眼球。

睨みつけた相手へと毒の呪いを放つ力を有している。

この世ならざる存在である竜の眼球は、ただ在るだけでも脅威となりえる。


注意:30秒以上視線を合わせていると、毒(40)が10秒ごとに付与される。

注意:異形度19以下の存在が食べると100%の確率でランダムな呪いを恒常的に得て、異形度が1上昇します。

注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の毛皮

レベル:40

耐久度:97/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の深緑色と黒の中間色を持った毛皮。

異常な強度を有しており、呪いに関わる力を持たなければ傷一つ付けられず、低位の呪いでもそれは同様である。

この世ならざる存在である竜の毛皮は、加工出来ずとも勲章となりえる。


注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の前歯

レベル:40

耐久度:82/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の強固で長大な前歯。

滴る毒液は死せるものにすら苦痛をもたらす。

この世ならざる存在である竜の歯は、安易に扱ってはいけない。


与ダメージ時:毒(40+使用者のレベル)


注意:直接触れているものに対して、10秒ごとに毒(40)を与える。

注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の爪

レベル:40

耐久度:92/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の疫病を秘めた爪。

単純な毒だけでなく、様々な病を引き起こす危険な爪。

この世ならざる存在である竜の爪は、安易に扱ってはいけない。


与ダメージ時:中確率で毒(20)、灼熱(20)、沈黙(20)、出血(20)のいずれかを与える。


注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の骨

レベル:40

耐久度:100/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の強靭な体を支える骨。

異常な強度を持つだけでなく、竜特有の底知れない生命力を支える源でもある。

この世ならざる存在である竜の骨は、死してもなお命の火を灯す。


注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の尾

レベル:40

耐久度:85/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の歯のような鱗に覆われた尻尾。

強靭でよくしなると共に、金属のような硬さを併せ持つだけでなく、鱗の一枚一枚を射出する事も可能であるとされるが、鼠毒の竜呪でなければ射出方法は分からないだろう。

この世ならざる存在である竜の尻尾は、加工出来ずとも勲章となりえる。


注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の翼

レベル:40

耐久度:97/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪のシダ植物に似た形状の翼。

空を飛ぶために用いる事は出来ないが、周囲の呪詛を効率よく体内に取り込むことが出来る。

この世ならざる存在である竜の翼は、死してもなお命の火を灯す。


注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の血

レベル:40

耐久度:93/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の濃密な呪いを秘めた血。

血に秘められた呪いは他のものに触れる事で開放され、触れたものの身魂を穢す。

この世ならざる存在である竜の血は、安易に扱ってはいけない。


注意:直接触れているものに対して、1秒ごとに毒(50)を与える。

注意:異形度19以下の存在が食べると100%の確率でランダムな呪いを恒常的に得て、異形度が1上昇します。

注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽


△△△△△

鼠毒の竜呪の肉

レベル:40

耐久度:94/100

干渉力:135

浸食率:100/100

異形度:20


鼠毒の竜呪の体を構成する肉。

濃厚な呪いと旨味を秘めた肉ではあるが、人が食べれば一口で呪いそのものと化すだろう。

この世ならざる存在である竜の肉は、この世ならざる美味でもある。


注意:異形度19以下の存在が食べると、100%の確率でランダムな呪いを異形度が20になるまで複数個、恒常的に得ます。

注意:異形度19以下のプレイヤーが鑑定すると、毒(100)を与える。

注意:周囲の呪詛濃度が15以下の空間では存在できない。

▽▽▽▽▽



「本当に危険物しかないわねぇ……」

『でチュね。特にヤバいのは眼球、前歯、血、肉でチュかね?』

 では、鑑定が終わったところで、とりあえず前歯を二本残し、残りの前歯と爪を使って調理用具や解体用具の刃物をアップグレードする。

 この後の作業を考えると、これまでの刃物では文字通りに歯が立たない可能性があるからだ。


「そうね。中でも肉は本当に危険よ。一瞬でカース化だもの。絶対に外には出せないわ」

『大惨事にしかならないでチュからねぇ』

 そうしてアップグレードが終わったところで、粉砕機を使って鼠毒の竜呪の骨を叩き割り、中の髄を露出させる。

 その上で適当な大きさの毛皮を袋状にし、折った骨を中に投入、口を垂れ肉華シダの蔓で縛っておく。

 で、これを『虹霓瞳の不老不死呪』の毒杯から生成された直後の毒液を溜めた鍋の中に投入、煮込み始める。


『で、鼠毒の竜呪ガラのスープとかでも作るんでチュか?』

「結果的にはそうなるかもしれないわね」

 暫く鍋を煮込んでいると、鍋の中身が沸騰。

 いい臭いと濃厚な呪いが漂ってくる。

 そこへ必要な量の肉と複数の眼球、『死退灰帰』の容器で回収した血を投入して、更に煮込む。


「いい感じのとろみね」

『ソーデチュネー』

 鼠毒の竜呪の眼球が溶けたところへ、揺らめく硫黄の火の残り火、『塩砂湖畔の呪地』の岩塩、その他香辛料を投入して味を調えつつ、更に煮込んでいく。

 なお、ここまでの調理で『毒の邪眼・3(タルウィベーノ)』や『灼熱の邪眼・2(タルウィスコド)』は当然のように使っている。


「さて、原始呪術も利用していかないとね」

『あー、もしかしなくても、あれが目的でチュか』

 料理としての味を調えるだけでは、私の目的は達成されない。

 『風化-活性』、『不老不死-活性』、『転写-活性』、『再誕-活性』、『蠱毒-活性』を活用して、灰汁として扱うべき部分の除去をしつつ、目的とする部分の質を高めていく。


「バレた? と、『出血の邪眼・2(タルウィブリド)』」

『まあ、欲しがるのは分かるでチュよ。強力なのは確実でチュから』

「そうね。デメリットも相応にあるでしょうけど、それ以上のメリットは確実にあると思っているわ」

 追加で私の血をHPにして500程度投入。

 結構な消費だが、此処は『ダマーヴァンド』かつ私の部屋なので、この程度のダメージはダメージではない。


「さて、このまま煮込み続けて、安定したら呪怨台に乗せましょうか」

『失敗しないように気を付けるでチュよ。最悪、たるうぃが消滅する事になるでチュからね』

「分かっているわよ。だからこそ、一体丸ごと煮込むような真似は控えて、こうしてちゃんとした調理もしているんだから」

 さて、そろそろ料理としては完成か。

 上手く行くように最後まで気を引き締めてかからなければ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつも更新を楽しみにしております。 [気になる点] >竜呪の骨を叩き割り、中の髄を露出 >鍋の中身が沸騰 >いい感じのとろみ >岩塩、その他香辛料 ……いわゆる白湯ってやつでしょうか? …
[一言] 素材、特に肉が危険物すぎる……呪詛濃度の都合上、サクリベスで飯テロ(ガチ)が発生する可能性が低いのが救いですね。 タル消滅の可能性ってことは異形度の上昇でしょうけど、一体何を得るつもりなの…
[良い点] ヤヴァイであるな [気になる点] どんどん増やそうぜぇ…!!(何をとは言っていない)
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