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『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMO  作者: 栗木下
7章:『理法揺凝の呪海』

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459:タルウィベーノ・3-8

本日は二話更新となっています。

こちらは一話目です。

「くくく、いやはや、まさかの展開だったな。てっきり一度死んで態勢を整えて来るか、私に泣きつくか、渇砂操作術の眼球ゴーレムを利用するあたりかと思っていたが、まさか新しい呪法を即興で四つも生み出して、正面突破するとはな」

 『悪創の偽神呪』は笑っている。

 笑っているが……表面上に限った話だな。

 ほぼ間違いなく、私の攻略法は予想の範囲内だったに違いない。

 たぶん、予想していた範囲の中では、実現する可能性が低いものが出てきたから、こういう反応になっているだけだと思う。


「何よりよかったのは、重症化したからと手を抜かずに、きっちりと最後まで始末した事だな。私が用意した相手の防御能力や呪法の検証を兼ねてやっていたのは実に素晴らしい。もしもあそこで手を抜いていたら、重症化を無かったことにする事で遊ぼうと思っていたのだが、その必要はなかったな」

「「……」」

 『悪創の偽神呪』は何でもないようにそう言ったが、私とザリチュの内心は一致した。

 危なかった。手を抜かなくてよかった、と。

 うん、あのドラゴンのスペックを考えると、こちらが気を抜いたところで重症化を解除されたら、確実に死んでいた。

 本当によかった。


「では、私を楽しませてくれた礼だ。贈り物として、これを授けよう」

「へ?」

「チュアッ……!?」

≪『渇鼠の帽子呪』ザリチュが呪術『禁忌・虹色の狂創(アーリマンキス)』を習得しました≫

 『悪創の偽神呪』が尻尾を一度打ち鳴らす。

 すると化身ゴーレムが何か呆けたような表情をしている。

 とりあえずアナウンスの内容からして、今回はザリチュが呪術を授かったようだ。


「楽しませてくれた礼か……そういう裁定ならば、私もこれを授けるとしよう」

 そう言うと、これまで黙っていた紫球の偽神呪が強く輝き、私と化身ゴーレムの体が包み込まれる。


≪称号『虹霓瞳(こうげいどう)の不老不死呪』を獲得しました≫

≪『渇鼠の帽子呪』ザリチュの称号が、『渇鼠の騎帽呪』に変更されました≫

≪称号『虹霓瞳の不老不死呪』の効果によって、他プレイヤーに対して表示される称号が強制変更されました≫

「称号が変わった……だけじゃないわね」

「少々特別な効果を持たせた。先ほど言ったとおり、今回の戦いは私も楽しませてもらったから、これは贈り物だ。そういう裁定を私は下した」

「なるほど」

 とりあえず新しい称号については、今感じている気配からして、悪いものではないか。

 後、本人が名乗らない限り確定は出来ないが、紫球の偽神呪は『裁定の偽神呪』と言う事でいいのだろうか?

 どうにも裁定と言う言葉が良く使われている気がする。


「さて、そろそろ時間だな。では、『虹瞳の不老不死呪』改め『虹霓瞳の不老不死呪』タル。貴様に少しだけアドバイスをしておこう」

「はい」

「今持っている邪眼術を全て参の位階にするまでは、新しい種類の邪眼と呪法は増やすな。バランスが崩れて、碌な事にならんぞ」

「……。分かりました」

 これは素直に警告として受け止めた方が良さそうだ。

 これ以上邪眼術の種類と呪法を増やすと、何かしらの致命的な問題が生じると言う事だろう。

 未知なる現象であろうそれが気にならないと言えば嘘になるが、こうして警告されたなら、素直に諦めるべきだ。


「ではさらばだ。今日の出来事をテリブルな事としてしっかりと覚えておくようにな」

「では帰らせてもらう」

 そうして『悪創の偽神呪』と仮称『裁定の偽神呪』は消え去った。

 そして私とザリチュの意識も途絶えた。


≪呪術『毒の邪眼・3』を習得しました≫

「戻って来たわね」

「でチュねぇ」

 で、気が付けばセーフティーエリアに戻ってきていた。

 私の手には、13個の宝石が付いた蘇芳色の杯が収まっており、毒液を生み出し続けていて、セーフティーエリアの中は毒液で水浸しになっていた。

 とりあえず化身ゴーレムはその場で滞空を開始し、毒液に触れないようにする。

 時間経過は……普通に一時間近く経っている。

 どうやら今回は時間加速の類はなかったらしい。


「えーと、とりあえず杯の鑑定をして、問題がなければ、ダンジョンの核を移動しましょうか」

「まあ、邪眼妖精の毒杯ではなさそうでチュからね」

 『鑑定のルーペ』は無事に戻ってきている。

 と言う訳で、鑑定をしてみる。



△△△△△

『虹霓瞳の不老不死呪』の毒杯

レベル:30

耐久度:100/100

干渉力:125

浸食率:100/100

異形度:20


『虹霓瞳の不老不死呪』タルが毒の邪眼を手にするために用いた蘇芳色の杯。

13個の宝石による装飾は、禍々しくも美しい。

周囲の呪詛を利用して呪いのこもった毒液を生成する。

覚悟を持って口を付ければ、新たに開かれた狂気の道が見える……かもしれない。

この杯の底は、呪限無の深淵、呪術の深智に通じている。


注意:異形度19以下のものが、生成から10秒以内の毒液を飲むと、毒((20-異形度)×100)が付与される。

注意:異形度19以下のものが、生成から10分以内の毒液を飲むと1%の確率でランダムな呪いを恒常的に得て、異形度が1上昇します。

▽▽▽▽▽



「……。とりあえず噴水の経路を弄って、10分では第五階層の外に出ないようにしましょうか」

「でチュね。毒の方は……まあ、気にしなくていいんじゃないでチュか?」

「そうねー」

 よく見ると、毒杯から生成された液体は、最初は深緑色ではあるが、向こう側が見えるような透明度を持ち、10秒ほど経つと見慣れた濁った液体になっている。

 まあ、きちんと対処すれば問題はないだろう。

 と言う訳で、噴水及び第五階層の構造を弄った上で、ダンジョンの核を私自身から『虹霓瞳の不老不死呪』の毒杯へと移す。


「あ、よく見たら付いている宝石が一つだけ深緑色じゃなくて紫色なのね。で、深緑色の宝石にしても一つだけ輝きが違う感じね」

「たるうぃの邪眼術取得状況に影響を受けている感じでチュかね。となると、3に上げる時は毒杯を使った方が良さそうでチュね」

「かもしれないわね」

 うん、3に上げる時は、出来るだけ毒杯を使うとしよう。


「さて、長い長い確認ね」

「でチュねー」

 では、今回の試練で手にしたもの……レベルアップしたステータス、四つの呪法、三つの称号、『毒の邪眼・3』、『禁忌・虹色の狂創(アーリマンキス)』の確認を始めるとしよう。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 最後の3に上げる時毒杯を使う話はどこに行ったんだろうか
[良い点] まーたタルが人間をやめた。既にカースだった
[気になる点] >≪『渇鼠の帽子呪』ザリチュが呪術『禁忌・虹色の狂創』を習得しました≫ Me「チューチュー言ってただけの帽子がこんなに立派に・・・(遠い目)」 鼠「そんな時代もあったでチュねぇ・・・…
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