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恋骨!~恋するスケルトン~田中要はVRMMOゲームでスケルトンになって恋をする事にした。  作者: 熊谷わらお
第4章 恋は、けもの道。そして時々、いばら道。されど足は止められず。 46話~58話【完結】
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46.田中要は訓練をする事にした。

 ボーっと空を(なが)めるスケルトン。ここはVRMMORPG GGL (ジェネシスガーディアンズライフ)仮想世界ゲームの中。

 膝を抱えて草原に座っていたスケルトン「カナメン」は、スケルトンフラッシュと呼ばれる丸くて光るだけの玉を取り出すと空に向かって投げた。スキルでスケルトンフラッシュを作っては投げる。カナメンの中身、田中(たなか)(かなめ)のちょっとしたストレス発散方法である。


 ポトッとカナメンの側にスケルトンフラッシュが落とされた。そこに居たのは一匹の狼「イヌカイ」だ。イヌカイは赤色(あかいろ)53号のギルド「カラーリングヒストリー」のギルドメンバー。狼の姿をしているが、プレイヤーキャラクターである。

「ありがとうございます。イヌカイさん」

 カナメンの言葉に返事を返す事無く、イヌカイはスケルトンの隣に移動すると寄り添うように座った。イヌカイは聞き上手だ。というか獣化(じゅうか)しているので(しゃべ)れない。

 VRゲームGGLでプレイヤーが選んで遊べる種族は「人間」「獣人(じゅうじん)」「スケルトン」の3種類となっている。イヌカイの種族は獣人。獣人は合わせる動物を選んでキャラクターを作成する。イヌカイが選んだのは(おおかみ)なので、今は狼の姿という訳だ。


『イヌカイさんは優しいなぁ。こんな私だって(いや)されたい。みんな強すぎるんだもの』

 最近色々あってお疲れなのだ。スケルトンという個性の塊のキャラクターを使用しているが、中身は主張が弱い気弱な女子なのである。スケルトンが好きなだけ、ゲームでも現実でものんびりと過ごすのが好きな消極的女子、それが田中要。


 ちょっとだけ甘えて、そっと狼の頭を撫でてみる。少しくすぐったそうに目を細めたイヌカイだが、大人しくされるがままに撫でさせてくれた。人間の姿なら絶対に出来ない甘えも、こんな姿同士だから勇気が出せる。モフモフを堪能したカナメンは空に向かってまたスケルトンフラッシュを投げた。

 それを取りに走って、(くわ)えて戻って来るイヌカイ。褒めて欲しそうな仕草が本当に犬っぽい。狼だけれども。


「ぶっ、新スキル来ました」

 カナメンの手に現れたのは骨の形のボーンフラッシュ。光るだけの機能を持つ骨だ。このゲームのスキルは、行動によって開放される仕組みになっている。


 骨を投げてみる。その骨を咥えて持ってくるイヌカイ。ボールよりも骨の方が良く似合う。

「ヘイッ! カモーン!」

「まだだ! まだいける!!! お前の力はこんなもんじゃ無いだろう!」

「立て! 立つんだ! イヌカイ!」

 何かが憑依(ひょうい)したカナメンと、犬になりきるイヌカイは夢中になって遊び始めた。もう一度言うがイヌカイは狼である。犬では無い。


「くっ、まだ肋骨(ろっこつ)が出ないか」

 うな垂れるスケルトンと狼。取って来い遊びがいつの間にか、スケルトンのパーツを集めるコンプリートが目的になっていた二人であった。


「お前ら……光るスケルトン人形でも作るつもりか」

 イヌカイを迎えに来た赤色53号は、(あき)れ顔で()まれた骨を見つめて呟いた。


 新章開始です! 4章はゲーム内のお話になります。新キャラも登場しますので、ますますドタバタとカナメン達を振り回して暴れてくれる事でしょう。

 評価や感想をいただきましたら急いで更新いたしますので、お寄せいただけると励みになります。


 GGG(ジェネシス ガーディアンズ ゲーム)完結いたしました! 章毎に主人公が変わり話に終わりがある作りです。どの章から読み始めても楽しめるようにしているので、恋骨更新の間にでも読んでみていただけると嬉しいです。

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