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恋骨!~恋するスケルトン~田中要はVRMMOゲームでスケルトンになって恋をする事にした。  作者: 熊谷わらお
第1章 スケルトンは恋の夢を見るのか? 1話~25話【完結】
17/83

17.田中要は拒否をする事にした。

一話完結 恋する着せ替えスケルトン 短編シリーズ

「お前か、疫病神(やくびょうがみ)

 目の前に現れたのはスケルトンだった。何の目の前に現れたのかと言うと「カナメン」というスケルトンの前にだ。

 スケルトンの前に、スケルトンが現れて、スケルトンの話をする。今回は、そんなお話だ。


「どちら様ですか?」

 カナメンは言った。


 それは、会った事が無いスケルトンのように見えた。スケルトンに違いがあるのかと言われると……自信がある! 微妙な曲線の違いは大きな違いだ! そこには歓喜と優美と恍惚と悲哀と情緒と……略。

 

 仮想空間でキャラクターになりきれる、VRMMORPG GGL (ジェネシスガーディアンズライフ)というゲームの中で、女子の田中(たなか)(かなめ)はスケルトン男子キャラクター「カナメン」として遊んでいる。要はスケルトンが大好きで遊んでいるのだが、このゲームの中で、キャラクターをスケルトンに選ぶ人は、ほぼいない。ってか要しかいなかった。

 面白がって最初はスケルトンを選んでも、戦闘に不利な種族であるスケルトンは、すぐに辞められてしまう。


 カナメンを疫病神だと言ったスケルトンは答えた。

SIGMA(シグマ)先輩の素晴らしい後輩、TAU(タウ)です」

「初めましてタウさん」

 カナメンは丁寧に頭を下げた。


「先輩はお前のせいで死んだ」

 タウは怒った表情で言った。その言葉に、要は何も返す事が出来なかった。


 シグマというのは、GGLのゲーム内でカナメンと仲良くなった人だ。正確には人工知能AIなので、人では無いが、とりあえず人格があるので人という事にしておく。


「ごめんなさい」

 要は目を合わせる事が出来なくなって、下を向き(つぶや)くように言った。


「AIだからって簡単に復活するとでも思った?」

 タウはとても冷たい目で言った。


「AI業界も今は飽和状態で、1度死んだAIデータを復旧させるなんてよほどの事が無いとやっていない。問題があるから死亡した。だから復旧させても無駄だと判断されるからだよ。失敗する奴はAIでも切り捨てられる」

 タウの瞳は悲しみを含んでいた。


 正確にはAIに死は無い。データが復旧されるのか、されないのかだ。

 シグマは自分のデータのバックアップを残していた。しかし、復旧の必要を他のAIが承認する必要がある。優秀なAIであったシグマの位置が空くということは、より良い仕事を手に入れるチャンスと考える者もいて、タウが出した復旧申請は通らなかった。


「シグマ先輩は戻れないと分かっていたのに……俺はお前に決闘を申し込む! お前がどんなにダメスケルトンなのかを思い知らせてやる!」

 タウはカナメンを指差して、宣戦布告をした。


「お受けしませんよ?」

 カナメンは言った。


「え? 最強になりたいよね?」

「なりたくないです」

「本当に?」

「はい」

「告知出しちゃったんだけど!!!」


 タウはゲームの公式サイトで既に対決イベントの告知をしてしまっていた。


『だって誰が断ると思う? ゲームだよ? 強くなりたくて遊んでるんじゃないの? 人間って戦闘種族じゃないの??』


「報酬出すから……オリジナルデザインで作っても良いから……参加してください」


 今更、取り下げとかした日にはクレーム対応に追われる事になる。

 タウは悔しそうな顔で言っていたと思う。


 GGG(ジェネシス ガーディアンズ ゲーム)が一区切りついたので、スケルトンが沢山書けました! 今日は2話更新してみます。明日も恋骨の更新をいたしますので、ブックマークいただけると嬉しいです。


 恋するスケルトンはサクサク読める1話完結の短編集です。評価や感想をいただきましたら急いで更新いたしますので、お寄せいただけると励みになります。

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