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#4 電力不足にご用心

 第一階層へとやってきたボクは火の精霊が封じ込められていると言われている神殿に向かう事になっている。

 

「――――えっと、あれかな?」

 

 火の神殿は火の精霊がいるだけあって第一階層のどこからでもそこから立ち昇る煙が見えるので、そこを目印に進めばいいみたいだ。

 

 とりあえずの目的が決まった所でボクは煙の方向に進むことにした。

 

「じゃあ行こっか天龍騎」

 

 ボクは第一階層の入り口まで天龍騎に乗せて貰って飛んで来たので、もう1度乗せて貰えば目的地までひとっ飛びだ。

 予定よりかなり早く最初の精霊を解放できるかも。

 

「ミサキ、すまないがここから先は1人で進んでくれ」

「え~っ。何で? 一緒に来てくれないの?」

「精霊の力が戻っていない階層では私は長時間稼働する事は出来ない。それにまた敵が現れて戦闘する時の事を考えてしばらく休む必要がある」

「そうなんだ。う~ん、本当は一緒に行きたいけどそれだったら仕方が無いか」

「だが戦闘になったらいつでも駆けつけるので、その時になったら私の名前を呼ぶんだ」

「うん、解った。じゃあここから先はボク1人で行くよ天龍騎」

「ああ、勇者の活躍を期待している」

 

 一瞬、天龍騎の姿が光ったと思ったら姿を龍に変えて空へと戻っていった。

 

「まあ、ゆっくり進めばいっか」

 

 ボクは改めて目的地へと歩きだす。

 

 ――道に沿ってしばらく進むと巨大な岩が現れてボクは足止めを食らってしまった。

 30メートルくらいの大岩が道を全て塞ぐようにスッポリとはまっている。

 

「これはちょっと通るのは無理かなぁ~。――――仕方ない、ちょっと遠回りになるけど違う道を探してみるか」

「お~い、誰かいるのか~?」

 

 ボクが他の道を探そうと振り返った瞬間、岩の向こうから誰かの声が聴こえてきた。

 

「――誰?」

「おお、やっぱりいたか。人の気配がしたから誰かいるのかと思ったが声が聞けてよかった。今からこの大岩を破壊するからちょっと離れててくれ」

「えっ!? この岩を壊せるの?」

「ああ、俺に任せてくれればこんな岩なんて一瞬で粉々にしてやるさ」

「ホントに出来るのかなぁ?」

「あ~、疑ってるのか? なら岩の近くにいてもいいぞ、そのかわり俺はどうなってもしらないからな。岩が頭に当たって痛いよ~って泣いても知らないからな」

「あ~もう、解った、解りましたよ。じゃあ1回試して無理だったらボクは他の道を探すからね」

「お~、それでいいぞ」

 

 ボクは念の為に大岩から少しだけ離れて近くにあった小さい岩の影に隠れた。

 本当に壊せるとは思ってないけど、もし本当に壊せちゃったら近くにいると危ないしね。

 

「も~いいよ~」

「お~し、じゃあ行くぞ!」

 

 …………あれ?

 何も起こらないぞ? 

 

 やっぱりこんなでっかい岩を壊すなんて無理だよね。

 ボクはふぅとため息をついてから来た道を戻ろうと大岩に背を向けた。

 

 ――――直後、後ろから凄い爆発音がして振り向くと大岩が粉々に砕け散って向こうから熊の様なおじさんが現れた。

 

「わぁ~、おじさんすっご~い」

「ふははっ、これが俺の実力よ」

 

 ――少し前。

 

 大岩の前に1人の男の姿があった。

 全身真っ黒な服に身を包み、ボサボサの髪の毛とヒゲをはやした風貌からは歴戦の剣士のを思わせる。

 腰には60センチくらいのいわゆる一般的な大きさの刀が一本だけ差されていた。

 どうしたものがと少し悩んだ後、何か名案を閃いて頭に被っている自慢のテンガロンハットをピンと指で弾いた。

 

「岩が邪魔で進めんな~。よし、ここは例の物を使うか」

 

 男は懐から爆弾を取り出すと大岩に設置して行く。

 

「――こんなもんか。ムムッ、何やら岩の向こうから人の気配がする。お~い、誰かいるのか~?」

「――誰?」

 

 男は人がいるのを確認すると岩から離れるように指示をしてから爆弾のスイッチを押そうとする。

 爆弾は男の自作の物だが初めて作った物の為か少しだけ恐怖心が男を襲う。

 

「流石に直接押すのはちょっと怖いな。…………そうだ、刀を使って押せばいいじゃないか」

 

 男は鞘から刀を抜いてそ~っと爆弾のスイッチへと刀を伸ばしていく。

 起動ボタンは大きめに作ってある為、遠くから刀を使って押しても問題なく起動できそうだ。

 

「そ~れ、ポチッと」

 

 ボタンを押した直後、爆弾は大爆発を起こして大岩は粉々に粉砕された。

 

 ――回想終わり。

 

  

 おじさんは刀を鞘に収めるとカチンと涼しい音が周りに響き渡る。

 そして、ゆっくりとボクの方へと歩いてきた。

 

「ねえ、おじさん。さっきの岩を壊した剣術ボクにも教えてよ」

「え~、ダメダメ。さっきの技は門外不出なんだから。まあどうしてもって言うなら弟子にならしてやってもいいぞ?」

「うん。じゃあ弟子にしてよ先生」

「――――先生。ぐふふ、なかなか良い響きだ。よし、お前を弟子にしてやる」

「やったぁ。――ボクの名前はミサキだよ」

「俺の名前はナカマチ、旅の剣術家だ。ちょっと火の神殿まで腕試しに行く途中だったんだ」

「ふ〜ん、そうだったんだ。――――ってあれ? 火の神殿は反対の方向だけど何で逆方向に向かってたの?」

「ん? 火の神殿はこの道の先じゃないのか?」

「ううん、違うよ。火の神殿からは常に煙が出てるからあっちだよ」

 

 ボクは煙が上がっている方向に指をさして場所を教えた。

 そこにはここに到着したときと同じ様に黒い煙がゆらゆらと立ち上っていた。

 あの煙が収まる事は無いのかな?

 

「なんだって!? くっ、俺とした事が道を間違えてたみたいだ」

「ねえ先生。ボクの目的地も火の神殿だから一緒に行こうよ」

「そうなのか? じゃあ一緒に行ってもいいが何でお前は火の神殿に向かうんだ?」

「ボクはこの世界を救う為にこの山にいる7人の精霊の力を借りる必要があるんだ」

「そいつは大変そうだな。よし俺も最後まで付き合ってやろう」

「えっ!? いいの?」

「おう、これもいい修行になりそうだしな」

「ありがとう先生」

「よし、そうと決まれば早く行くぞ」

「そうだね。とりあえずこの先に村があるみたいだから、まずはそこに行こうよ」

「おお、この先にそんな場所があるのか。休憩もしたかったしちょうどいいな」

 

 ボク達は道をそのまま真っ直ぐ進んでいき、そんなに時間が経たない内に小さな村が見えてきた。

 家の数はそんなに多くなくて村人の数も30人くらいだろうか。

 古さを感じさせる木で作られた家が所狭しと並んでいた。

 

「なあミサキ。今日はひとまずあそこで宿を取るとするか?」

「そうだね。ボクは今日この世界に来たばっかだから疲れちゃったよ」

「何? お前この世界の住人じゃな無かったのか?」

「そうだよ。ボクはこの世界を救う為にお姫様に連れてこられたんだ」

「ほへ~。それは大変そうだなぁ~。――――って姫ってどこの姫だ?」

「えっと、天姫って言うこの近くにあるお城のお姫様なんだけど」

「あ~、あの姫か~」

「えっ、先生は天姫の事、知ってるの?」 

「まあ知ってると言うか少し顔見知り程度だな。それに俺はあそこの住人じゃないし」

「そうだったんだ」

「ああ、あの姫は昔お供を連れて世直しの旅をしてたみたいでな、その時に俺の故郷に立ち寄った事があったんだ」

「――あのお姫様、昔そんな事してたのか」

「それはそうとミサキよ。違う世界から来たのなら何かそっちの世界から持ってきたゲームとかあったら見せてくれないか?」

「う~ん、そう言われても急だったから特に何も持ってきて無いなぁ」

「なんだケチ~。何か珍しい物を1つくらい持ってきてくれても良かったじゃないか」 

「じゃあ今度こっちに来る事があったら何か持ってくるよ」

「絶対だぞ。約束したからな」

 

 ボク達は民家を泊まらせてもらえるか頼んで周り、街角の一軒に泊めてもらえる事になった。

 

「――狭い所ですいませんね」

「いやいや泊めて貰えるだけでじゅうぶんありがたい。な、ミサキ?」

「う、うん。そうだね」

 

 ボク達を泊めてくれたのは若いお姉さんが1人で暮らしている家で、先生はお姉さんにデレデレしている。

 どうやら先生は美人のお姉さんに弱いようだ。

 ボクと先生はお姉さんが食事を作ってくれるとの事で椅子に座って食事が出来るのをまっていた。

 

「――――ところで、お姉さん。ちょっと家の中が暗くない?」

 

 まだそんなに遅い時間じゃないけど、電気がうっすらとしか点灯していない為、家の中は少しだけ薄暗い。

 

「実は少し前から魔王の手下がこの村から電気を奪って行くようになったの」

「魔王の手下だって!?」

 

 ボクは驚きのあまり立ち上がった。

 立った勢いで椅子が倒れてしまい、先生はいったいどうしたのだとボクの方をキョトンとした顔で見つめてきた。

 

「どうしたんだ、ミサキ?」

「実はボク、ここに来る前に電気を使うロボに乗る魔王の手下と戦ったんだ」

「――ほう? それでどうなったんだ?」

「一応やっつけたと思ったんだけど、もしかしたら同じ奴がまた悪さをしているのかもしれない」

「ふむ、それは俺達で何とかした方が良いかもしれないな。お嬢さん、そいつのいる場所とかわかるかい?」

「ええ、それだったら――――――キャッ!?」

「なんだ、なんだ?」

 

 突然、薄暗かった家の灯りが完全に落ちて真っ暗になってしまった。

 ボクは何事かと家の外へ飛び出すと、見覚えのあるロボットが街を襲っていた。

 

「あっ、お前はお城でボクがやっつけた奴じゃないか!」

「ゲーッ、お前はあの時の小僧!? あの時はよくもやってくれたな」

「ボクは小僧じゃないやい!」

「――――どうしたミサキ? ――――な、なんだコイツは!?」

 

 先生も続いて家から飛び出してきた。

 

「コイツがボクの言ってた電気を使う敵のロボットだよ」

「そうだったのか。よし、ここは俺に任せてくれ」

「先生!? けどコイツってこう見えて結構強いよ?」

「大丈夫だ、任せとけ」

「――――おい、お前達。さっきからゴチャゴチャと何を言ってるんだ。もしかして俺様の新型ロボ、電気ゴリラマーク2にビビってるんじゃないだろうな?」 

 

 敵はボク達の方に向き直って威嚇してきた。

 ボクも戦う準備をしておいた方がいいのかもしれない。

 

「おい、お前。俺が相手をしてやるからちょっと待ってろ」

「ん? 何だお前は?」

「俺はただの旅の剣士だ。ただ電気の扱いにはそれなりの心得があってな」

「ほう? 電気で俺と勝負するとは面白い。――待っててやるからさっさと用意しろ」

「おう、すぐに倒してやる」

 

 先生は胸元から発煙筒の様な筒を取り出して、封を開けると上空に狼煙のろしの様な煙が立ち昇った。

 

「――先生。煙なんて上げてどうするの?」

「まあ、もう少しだけ見てろって」

「……おい、すぐ終わるんじゃなかったのか?」

 

 敵は痺れを切らしてしまいそうなのを我慢して待ってくれている。

 

「だからもうちょっとだって。お前も我慢の出来ん奴だな」

「本当だな? もうちょっとなんだな?」

「何回も煩い奴だなぁ。――――おっ、丁度来たぞ」

 

 空が一瞬光ったかと思うと、空から少し大きめのダンボールが降ってきた。

 大体自転車が1台入るくらいの大きさだと思う。 

 先生はダンボールの横にあるつまみを引っ張るとダンボールが綺麗に解体されて、中から1台の自転車が現れた。

 全体的に四角くてゴツいデザインでハンドルとサドルの間にはEと書かれたレバーの様な物が設置されている。

 前面のライトはロボットの顔の様な形をしていて必要以上にパカパカと点滅をしている。

 そして自転車の後ろの部分にはロケットエンジンを噴射しそうなブースターも付いていた。

 

 

「……先生。なにこのダサい自転車?」

「おい、ダサいとか言うな! これは俺と昔お世話になった博士で開発した最新のエレクトロバイクなんだぞ!」

 

 先生は凄く自慢げに自転車を見せびらかしてくるけど、なんと言うか本当にダサい。

 

「なんだ? お前そんな自転車で俺の電気ゴリラと戦おうとしてたのか?」

「ああ、その通りだ」

 

 先生は自転車にまたがって敵のロボへと突撃していった。

 

「うおおおおおおおおおおおおおっ」

「ふはははっ、そんな自転車など一撃で粉々にしてやる」

 

 敵ロボは先生へとパンチを繰り出した。

 先生はかなりスピードをあげている為、避けるのは難しそうだ。

 このままでは直撃してしまう。

 

「先生、危ないッ!?」

「そんな攻撃当たるかよ。――――――とうっ」

「――な、なにぃ!?」

 

 先生は敵のパンチが当たる直前に空中へジャンプして攻撃をかわした。

 

「エレクトロチェエエエエエエエエンジ!」

 

 先生は叫びながら自転車の真ん中に付いているEと書かれているレバーを倒すと自転車が変形を初めた。

 

「な、なんだとぉ!?」

「先生、凄いよ」

 

 自転車の変形が終わると、そこには巨大なロボットが仁王立ちをして敵を見据えていた。

 先生のロボは全体的に真っ黒なフォルムで、肩に付いている赤いランプが少しだけ眩しい。

 

「見たか! これが俺の愛機、エレクトロキッドだ!」

「ええい、こしゃくな奴め。俺の電撃攻撃を喰らえぃ」

 

 敵ロボは手を先生の方へかざして手から電撃を発射する。

 先生は電撃が直撃する瞬間、右手を振り払い電撃を打ち消した。

 

「なにぃ!? 俺様の電撃が効かないだと!?」

「俺に電撃が効くはず無いだろう? 俺はエレクトロなんだぜ!」 

 

 電撃が効かないと知った敵ロボは先生に突撃してパンチを繰り出して来た。

 先生はすんでの所で攻撃をいなして振り向きざまに相手の背中にキックを食らわせる。

 

「――――ぐわあああっ」

「これで終わりだ! エレクトロソードッ!」

 

 先生は腰に装着されている刀を抜いて敵に構えた。

 そして、勢いよく飛び上がって上空から敵を斬りつける。

 

「必殺! エレクトロ斬りぃいいいいっ!」

「――そこまでた」

 

 先生の刀が敵を切り裂くすんでの所でピタリと止まる。

 

「キャーッ!?」

「貴様、人質を取るとは卑怯だぞ!」

 

 敵ロボの手の中には、ボク達を泊めてくれたお姉さんが握られていた。

 

「おっと、それ以上動いたらコイツがどうなっても知らないぜ?」

「わかった。大人しくしているから、そのお嬢さんに手を出すのは止めろ」

 

 先生は刀を地面に落としてその場から数歩後ろに下がった。

 

「ふん、さっきはよくもやってくれたな」

 

 敵ロボの拳が先生の操縦するロボの腹部に思い切り突き刺さった。

 

「ぐわあああああっ!」

「――先生!?」 

「俺は大丈夫だ。だが、ロボはしばらく動けないかもしれない」 

「さあ、トドメをさしてやる」

 

 敵はお姉さんを下に下ろして先生の方へとゆっくりと歩み寄ってきた。

 そして、先生へと手をかざした。

 

「これで終わりだああああっ!?」 

 

 ……………………アレ?

 敵が先生にトドメをさそうと電撃を繰り出そうとしたけど電撃は出てこなかった。

 

「しまったああっ、また電気きれか。――――しかぁ~し、俺は学習する男。今回は充電するコンセントを用意して来ているのだ!」 

 

 敵は村の外に用意してあったコンセントを背中にさして充電を始めた。

 

「――ふふふ、急速充電に対応しているから10秒もあればフル充電だ」

 

 敵の腹部に付いている電気の残量メーターがどんどん上がっていく。

 本当にかなりの速度で充電しているみたいだ。

 

 ――――そして、残量メーターはそのままMAXになってしまった。

 

「さて、あとはコンセントを抜いて――――あれ、コンセントが抜けないぞ――――」

 

 敵ロボはMAXになっても充電を続けてそのままメーターが更に進んでいく。

 そしてメーターが1番端まで振り切った所で敵の装着している巨大バッテリーが大爆発をおこした。

 

「しまったあああっ。俺とした事が充電しすぎてしまったあああっ」

「――――今だっ!」 

 

 ボクは剣をかざして龍の名前を天に叫ぶ。

 

「来てっ、天龍騎!」

 

 雄叫びと共に空から雲を引き裂くように龍が地上に舞い降りる。

 そして、地上に現れた龍は鋼の勇者の姿へと变化した。

 

 ――ボクはそのまま天龍騎へと乗り込んで剣を構えて敵ロボと対峙する。

 

「いくぞっ! 必殺、天龍斬!」

「ちょっ、待って――――ほげーっ!?」

 

 天龍騎の必殺技が敵ロボを斬り裂いて相手は何処かへと吹っ飛んでいった。

 ボクはお姉さんと先生の無事を確かめてから地上へと降りた。

 どうやら2人ともたいした怪我はしていなかったみたいで、ボクはほっと胸を撫で下ろす。

 電気泥棒をやっつけた事でボク達は村の人達から凄く感謝をされて、その日の夕食はちょっとしたご馳走だった。

 

 ――――次の日。

 ボクと先生は村の人達に見送られながら、火の神殿を目指して進むことになった。

 村の人達からはお弁当まで用意してもらって本当に嬉しい。

 

「じゃあ行こっか先生」

「おう。火の神殿まではもうちょっとかかると思うが、まあ目印もあるしそのうち着くだろう」

「――2人共、気を付けて」

「うん、ありがとうお姉さん」

 

 ――――2人が村から出る様子を丘の上から見守る少女の姿が1つあった。

 

「ふう、やっと追いついた。――――まったく、天聖界の危機だってのにお城で待ってるだけなんて退屈すぎるわ」

 

 少女は丘から飛び降りて、ミサキ達の後を走って追いかけていくのであった。



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