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ペ天使 -幸か不幸か高校生活-  作者: 海老尻尾
第1話 What is your name?
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What is your name? (1)

やべぇ。死ぬ。

もう心臓がやべぇ。つかもう体全身がなんかやべぇ。


第22回奈津野高校入学式。

プログラム4 校長式辞。

「つまり生きるということは、人間の喜びそのものであって、このたび晴れて奈津野高校の一員となる皆さんには、精一杯この3年間を全力生きていただき・・・」

あ、すいません校長。既に、俺、櫨村誠、死にかけてます。


と、しょっぱなから満身創痍の主人公、櫨村誠の顔は、なぜか、幸せでいっぱいだった。それでいて、みょうにひきつっている。


今が入学式で、新入生全員が前を向いて座っている体形でなかったら、入学早々、この男はドン引きされていたに違いない。そのくらい絶妙な顔つきをしている。


なぜか?

と聞かれれば、


後ろみればわかるよ

と答える。


新入生の体形は、入学式直前に校舎入り口の張り紙で発表されたクラスごとの4列縦隊、全8クラスあるので合計32列で並んでいる。

1432、つまり、1年4組32番となった俺は、ちょうど全体のほぼ真ん中に位置していた。

その後ろ。

そこにあるのが、俺が死にかけてる原因。


そう、あの子である。

つい数時間前に、俺と運命の出会いを果たした、あの子である。

ちなみに俺をおいてさっさと自分のクラスを確認していた一馬は、2つ離れた1年6組。まあ別にそんなことはどうでもいい。

あの子が俺の真後ろに座っている・・・!

真後ろにいるということはつまりあの子の出席番号は並び順的に言って1436。

つまり、そう

同じクラス!!

いやー天気のことといいなんか今日ついてるぞ俺♪

ついにおれの人生にも追い風来たんじゃね?うはは。

あ、でもさっきからあの子あの子いってるけどそういや名前すら知らねえんだな・・。

あとで確認せねば。うはは。


今が入学式で、新入生全員が前を向いて座っている体形でなかったら、入学早々、この男はドン引きされていたに違いない。


楽しみだなこの後のクラスでのLHR・・。


「ということはつまり、我々があなたがたに求めるのは、まず1人の人間として自立することであり・・・」

・・いや話なげえな校長!まだ続いてんのかよ。早く終わんねえかな・・。

「自立というのは、自らで物事の善悪をひゃんだ・・判断し・・・」


あ、今噛んだ校長。ひゃんだんっていったよ。絶対。


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