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言いたいことを言わせてねぇ♡

言いたいことを言わせてねぇ♡

作者: 黛 ヒカル

黛、更新目標を達成しました!1週間以内に第2回目の投稿です。

「そのうち、ネタがなくなるぞ」と言われそうですが、なんとか頑張ります。



郷 ひろみ様


 郷 ひろみ…あぁ~なんという響きのいい名前…。郷 ひろみ…永遠のアイドル…。郷 ひろみ…アースジェット…。私は、郷 ひろみが好きだ。子供の頃から、好きだ。もちろん、今も大好き。

 私が郷 ひろみを意識しだしたのは、小学生の頃…まだ、TVマンガや特撮ヒーローものを見ていた私には、今でいうアニソンは歌っていたが、歌謡曲なんて聞いたことがなかったし、歌番組なんてのも見たことがなかった。両親も歌謡曲を聞いていなかったので、当然、子供の私には縁がなかった。

 学校の休み時間、友達が右手人差し指を立てながら腕を下にダラ~と下げ、肩をそのまま上にちょんちょんと上げる踊りをしながら歌っていた「… …(点・点・点  点・点・点)」、何それ?新しいヒーロー番組が始まり、その変身ポーズかっ!と思った私だが、友達によく話を聞いてみると「郷 ひろみが歌っている、禁猟区の踊りだよ」って…。「郷 ひろみ?誰…?」私は、郷 ひろみの話題についていけず、友達は「私は、秀樹よー」「えぇー五郎だよねぇ」って話が盛り上がっている中、ただただポカ~ンとしていた。

 家に帰り、母親に「郷 ひろみって誰?」と聞いたら、母親は「歌手よ」って、「歌手って、歌を歌っている人だよねぇ」と聞くと「そうよ」と…。私は、歌手と言ったら「水木一郎(アニソン界の帝王、通称アニキ)」しか知らなかった…(ガーン!)。

 「あら!?今日、TVに郷 ひろみが出るわよ」と、母親が言った。それは、当時、毎週月曜日夜8時から日本テレビで放送されていた「紅白歌のベストテン」に、郷 ひろみが出演すると母が教えてくれたのだ。これは、見ないとならない!友達との会話についていくためにも…。夜8時が待ち遠しかった。郷 ひろみとは、一体どんな人なんだろう…。あの踊りは、本当にしているのか…。私は、興味深々であった。夜8時がきた!番組が始まったが、誰が郷 ひろみか分からない…。とにかく、番組を夢中して見た。歌謡曲は、心地よい歌詞と軽快なリズム…それまで、アニソンしか聞いてこなかった私には、とても新鮮で、なにか新しいものを発見したように感じられた。郷 ひろみの他に誰が出ていたか記憶にない。でも、ほかの歌手が歌っている曲でも、自然に身体がリズムをとって見ていた。白組キャプテン、堺 正章が「では、郷 ひろみ君の登場です!」と言った。会場(紅白歌のベストテンは、公開生放送)は、ものすごい歓声に包まれた。やっと、郷 ひろみが見れる…私の心は、高鳴った…。

 太い眉毛にスゥーと鼻筋が通った高い鼻、目は綺麗な二重でキリッとしてる。唇は、ギリシャ彫刻のよう、彫の深い顔だった…背も高く、足が長い。郷 ひろみがTV画面に出た瞬間、パッと画面が明るくなったように感じた。それは、今でも郷 ひろみがTV画面に写ると感じる…これが、よく言われる「オーラ」というものなのか…。小学生の私は、一瞬で郷 ひろみの虜になった。最初に感じたのは、なんて綺麗な人なんだろうと思った。郷 ひろみは、男なのに「綺麗」と感じてしまったのである。歌は、「禁猟区」だ。例の踊りもしていた。私は、TV画面を食い入るように見た。歌は、3分ぐらいだったが、見終わったら、ドッと疲れた…。やっと、郷 ひろみが見れた…そして、好きになってしまった…。

 それからというもの、私は郷 ひろみが出ている番組を必ずチェックしていた。当時「新御三家」と言われていた、西城秀樹、野口五郎も見たが、私の心を揺さぶることは出来なかった。もう、郷 ひろみ一色だった。お小遣いを貯めて、レコードをようやく買った。「林檎殺人事件」だ。TBSで放送が開始された「ザ・ベストテン」にも、リクエスト葉書きをたくさん送った。アイドル雑誌、明星・平凡は、郷 ひろみが表紙の時だけ買った。とにかく、郷 ひろみに夢中だった。

 当時の郷 ひろみの人気は、今のキムタクや福山雅治より数段上だったと思う。歌番組には、常に黄色い声援(悲鳴にも聞こえる)を送る、女子達が群がっていた。ブロマイド(スターの写真)の売上も、常に上位で1位を獲得する時もあった。アイドルとして、歌番組はもちろん、映画・ドラマ・バラエティー・CMと、郷 ひろみを見ない日はなかった。ファンも熱狂的だった。

 でも、私は遠くから郷 ひろみを応援していた。コンサートには行ったことがないし、TVの公開放送も行ったことがない。家で、静かに応援していたのである。なんと表現していいのか分からないが、私にとって郷 ひろみは孤高の存在であり、人間ではないのである。そう…神なのです。神に近づいてはダメなのです。だから、神が、熱愛が破局したり、結婚したり、離婚した時も何も感じなかった…。そう…神だから、何をしても自由なのです。「郷 ひろみ」が存在していてくれれば、それでいいのです。


 


 

 

  



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