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心の暗闇  作者: 終
2/3

部活

そこにいたのは葉山要(はやまよう)


私の小学校の頃の同級生。


仲はそこそこよかっただろう。

だが、6年のときに喋った記憶はない。

「アイツね…」

あまり目立つ人ではなかったが結構モテていた気がする。

葉山は私には気づいていないようで楽しそうに凛華と話している。


「今度久々に話そうかな…」


━━キーンコーン


予鈴が鳴って、生徒が席に着く。



いつの間にか窓は開けられていて、風が頬を撫でた。


「恋なんてしたことないな…」

凛華の幸せそうな笑顔を思い出す。


****

今日の最後の授業とHRが終わり、私は部活着に着替える。


「愁!!行こう~」

廊下から同じ部活の友人が手を振っていた。


「今行く!!」

「了ー解♪」


彼女の名前は橘美咲(たちばなみさき)

私と同じ陸上部に所属している。


「今日は何する?」

「え?美咲決めてなかったの?」


そして美咲は部長だ。ちなみに私は副部長。


「忘れてた…」

「じゃあ長距離走ろうよ!」

「あ、いいねぇ♪」


私の学校は陸上の強豪校。

そのため陸上専用のグラウンドがある。


そこには男女50を超える部員が集まっていた。


「はい、じゃあよろしくお願いします!!」

「「「よろしくお願いします!!」」」


それぞれに準備体操やストレッチをする。


「まずは30分間走をします。先頭を愁が走るからそれについていってね。」

「じゃあ、本気でいきます」


顎のラインで揃えられた髪の毛を1つに結わき走り出す。

結びきれなかった前髪が風に流され後ろにいく。



最初はみんな余裕で後ろからは楽しそうな話声が聞こえていたが20分も経ってしまうと苦しそうな息遣いしか聞こえなくなる。


後ろを向いてみると結構距離があった。


「やっぱ厳しかったかな…?」

今だ軽快に走っている私と正反対のみんな。


「まぁ…いっか」



30分経って集合するとみんなへとへとになっていた。


「はい、お疲れ~水分補給してね!」

「愁…なんでそんな元気なの…」


今にも死んでしまいそうな美咲。


「長距離ランナーだから?」


私のあいまいな返答に、部員からはブーイングが来てしまった。



その後各々に軽い練習を済ませる。


「時間だね」

「うん。はい、じゃあ今日はお疲れ様!!ありがとうございました」

「「「ありがとうございました!!」」」



あんなに青かった空は真っ赤に染まっている。


「明日も頑張ろう」

1人呟き、教室に戻るのだった。


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