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第71話

食事中のクーマの部屋の前、

数名のメイドが、マスクを付け集まっている、

「皆さんよく聞いて下さい、今からクーマ様の部屋の片付けを始めます」

「ミーニャ様から最大警戒で事に当たれとの指示でしたので、十分に注意してください」

「では作業指示です」

「まず、救護班、十数名が倒れているとの情報です、確保したあとはすぐに、離れへ、当初予定していた浴室は使えません、別動隊を派遣しました」

「何故ですか」

「既に汚染されていました」

「えっ」

「お嬢様たちが・・・コホン! 」

「取り敢えず今は使えません、二次被害が出ます」

「救護班と並行して、掃除班は除染及び清掃を行います」

「中は大変危険な状況である事を理解して、行動して下さい、影響を受けた者は、すぐに、報告を良いですね」

「はい! 」

「では、行きますよ」

「はい」

扉を開ける、甘い香りが部屋に充満している、

『凄い、部屋のあちらこちらに、メイド達が倒れている』

「直ぐに窓を開けて! 」

「誰か目覚めている方はいますか!? 」

数名から手が上がる、救護班が駆け寄る、

「動けますか? 」

「なんとか」

では、こちらへ、用意したシーツを被せ、身体を支える、

「うはぁ〜ん〜」

喘ぎ声をあげその場に崩れる、

「全員注意しなさい、まだ余韻が残っている」

一人ずつ部屋から連れ出し、離れへ運ぶ、

『聞いていたより人数が少ない? 』

「全員救出しました」

脱ぎ散らかされた服は回収され、

風魔法と浄化魔法で部屋の空気が正常に戻った、

「ふぅ~、報告を」

「救出したのは六名、全て離れで風呂に入れました、今は意識がはっきりしています」

「廊下にいくつか痕跡がありました、自力で戻られたかと」

「わかったわ、処置は? 」

「清掃、浄化を行いました、それと、念の為、確認も行っております」

「わかりました」

『風呂からの報告がありませんね』

「半数は私と風呂の確認に、残った者は部屋の確認を」

「はい」

「行きますよ」

「はい」

屋敷の風呂の前に数名が座り込んでいる、

「大丈夫ですか」

「ノーラさん、すいません、全滅です」

「全滅!? そんなに? どんな状況? 」

「脱衣所から浴室に入った瞬間に半数がやられました、何とか数人は脱衣所に戻りましたが、力尽きました、今は中の状況がわかりません」

「失敗したわね、こちらを警戒するべきでした」

「ミン」

「はい」

「クーマ様の部屋から、浄化を使える魔法士を連れてきて」

「わかりました」

「あなた達は、彼女たちを離れへ」

「はい」

「それと、応援を呼んでおいて」

「わかりました」

暫くしてミンが戻って来た、

「クーマ様のお部屋は作業完了しました、なので全員連れてきました」

「ありがとう」

「屋敷の中からのアプローチは危険なので、外から行います」

外の脱衣所入り口、

「良いですか、扉を開けたら直ぐに風魔法で壁を、浄化魔法を連続で使用してください、今回救護は後回しに」

「まず浴室に侵入し、窓を全て開けることを最優先に、魔法師は風魔法で空気の入れ換えを」

「わかりました」

「では、行きます! 」

扉を開け魔法を発動する風魔法で壁を作り奥へ、倒れているメイドを横目に、浴室へ、同じく風魔法で壁を作り奥の窓を開ける、一気に空気を押し出す、後方の魔法士が浄化をかけながら浴室内を移動する、

ノーラがマスクを外す、

「すぅ~、よし、浄化を確認、皆を運び出して」

「はい! 」

「残ったものは浴室および脱衣所の清掃を、浴槽は一度湯を抜いて清掃、念の為浄化を」

「はい! 」

「ミン、状況を報告」

「はい、クーマ様の部屋は完了済み」

「部屋から居なくなっていたのは」

マーリー、アニー、アルマ、コニー、ジェルダ、ミー、スー、アン、の八人です各自影響は残っていません」

「流石、近衛ね」

「後、リーアンも自室におりました、少し余韻が残っていますが昼には回復するでしょう」

「リーアンも? いつの間に」

「ええ、ちょっと意外です」

「ちょっと待って下さい、ミスリンが指を折って数えている」

「近衛五人、ジェルダさんの所の三人、それに、リーアン、五、三、一、九人、救出したのは六人、十五人? 全部で十六人だった筈では」

「食堂に一人いたでしょ」

「食堂? 」

「そう言えば見慣れないメイドが、私たちに指示を・・・」

「気づかなかったの? 」

「へっ」

「あれはミーニャ様よ」

「えっ、嘘! 」

「嘘じゃありません」

「だって大きく・・・あっ」

「理解しましたか」

「状況は、クーマ様に朝のコーヒーをお届けになった際に確認されました」

「どうして平気、それにあの姿・・・」

「それは・・・2番目に行かれました・・・」

「えっ」

「戻ってきた時はあの姿でした」

「ハハハ、『バケモノ』」

「所でノーラさん風呂の方はいかがですか? 」

「ええ、これから最終確認を行います」

「では、一緒に」

「お願いします」

「はい」

「うんっ」

「大丈夫ですか? 」

「はい、少し影響を」

「あなたもですか」

「ノーラさんも」

「ええ」

「クーマ様とあの三人は別格ですね」

「ええ、ミーニャ様も」

「ええ、いろんな意味で」

「確かに・・・」


クーマの部屋、

部屋に入って驚いた、綺麗に片付き、爽やかな香りがする、この短時間で掃除してくれたらしい、『感謝、今度礼を言っておこう』窓際の席に座り、一息つく、

『今日は祭り、楽しみだ、ハクジャも来ることになっている、早目に準備したほうがいいな』

ノックの音がする、

「どうぞ」

シフォンとノランが入って来る、

「クーマ様、失礼します」

二人は今日も少しおめかしをしている、

「二人共お似合いです」

「有難うございます」

少し照れたような笑みを浮かべる、

「マルガはどうしました? 」

「はい、アルベル達と共に、早目に防壁に向いました、ハクジャ殿のお迎えの準備をすると」

「そうですね、私も早めに向かうとします」

「はい、ご一緒します」

「楽しみですね」

「はい! 」


エントランス

三人は用意された馬車に、

今日はマーリーとアニーが御者をしてくれるようだ、

「お早うございます」

二人の顔が少し赤い、

シフォンとノランがジト目で見ている、

マーリーとアニーが目を逸らす、

「シフォンが聞く」

「どうだったの? 」

「へっ、あの〜、最高でした」

真っ赤な顔で答える、

「くっ、複雑・・・」

「お嬢様、クーマ様が待っていますよ」

クーマが手を差し伸ばす、その手を取り馬車の中へ、ノランにも同じ様に手を伸ばす、その手を取り中へ、

「クーマ様もどうぞ」

「宜しく」

「はい! 」


三人を乗せ馬車は街へ向かう、

街の手前で馬車が曲がる、

「えっ、この道は? 」

「すみません、この道は、ジェルダが朝から作りました、街を抜けず直接防壁につながっています」

「朝から? 」

「はい、今日は調子がいいとか言っていましたが」

「昨晩はジェルダも? 」

「はい、一番に」

「複雑だわ」

よく整備された道を走り防壁へ、

防壁ではアルベルとマルガ、アクスが迎えてくれた、

「お待ちしていました」

「どうですか何か動きは」

「いえ、現在は何も」

「そうですねまだ少し早いですね」

「アクス祭りの準備は如何ですか」

「はい、気の早いものはもう始めています」

「もうですか? 」

「はい、今日は子供達もいますので」

「そうですね」

「クーマ様、ハクジャさんはまだのようですが、いかがなされますか」

「そうですね、カフェでコーヒーでも頂きましょうか」

「そうですね、行きましょう」

「アクス後を任せていいか? 」

「はい、お任せを」


アルベル、マルガを加え五人でカフェに向かう、

カフェが見えた所で、奥に隠れる人影、

『逃げたわね』

カフェに着くとアンが駆け寄ってくる、

「お早うございます! 」

チラッとクーマを見て真っ赤になる、

シフォンとノランがため息をつく、

「おはよう」ジト目で見る、

アンが視線をそらす、

アルベルは笑っている、

「何をご用意しましょうか」

「コーヒーを」

「畏まりました直ぐにご用意致します! 」

ダッシュで奥に消えていく、


お掃除について、補足です

表現下手で分かりにくくてすいません、

夢魔族は何々の際に甘い香りを出します、この香りは強烈な催淫効果があります、上位者になるほどこの能力は強烈で残り香だけでも他者を巻き込みます

なので何々後の掃除は大変なのです


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