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第68話

風呂から上がり部屋でくつろいでいると、

ノックの音がする、

「クーマ様、お迎えにあがりました」

珍しく装備を着けたコニーと俺が渡した上着を着たジェルダがいる、

「お迎え? 」

「はい、女王様と近衛長がお待ちです」

「近衛長? 」

「オッホン、ややこしいですね、お嬢様とノラン様がお待ちしております」

「二人が? 」

「はい」

「どうぞ付いてきてください」

「あっ、贈り物を忘れないでください」

「なるほど、分かりました」

二人に先導されて、屋敷の一階へ

エントランスを出たところに、アルマと大人モードのセルファがいる、二人も装備をつけている、深々と頭を下げ俺の左右に立つ、確認したジェルダとコニーが歩き始める、

中庭を抜け倉庫へ、入り口にはマーリーとアニーが俺を見て深々と頭を下げる、二人も装備をつけている、そして俺の後ろへ二人が並ぶ、ジェルダとコニーは確認するとまた歩き始める、

倉庫の中ほどで止まりジェルダとコニーが杖で床を叩く、床が段々に沈んで行き階段が現れる、

『こんな仕掛けがあったのか』

「ジェルダさん、生贄の儀式とかじゃないですよね」

「ウフフ、お静かに」

「はい」

先導されて階段を降りると、

『ダンジョン? 』

ジェルダとコニーが軽く杖を振る、左右の壁に灯りが灯る、綺麗に整備された壁と床、よく磨かれ灯りを映す、幻想的でさえある、

ジェルダとコニーに先導され廊下を歩いていく、一際大きな扉の前にアルベルとマルガがいる、当然装備をつけている、二人も俺に深々と頭を下げる、そして扉を押し開く、

一瞬まばゆい光で目が眩む、そこには赤い絨毯が敷かれ、その左右に人々がいる、アクスがいるミーニャがいる、アグネスもミー、スー、アン、も居る、ケン、マイカ他、数人の人族も居る、皆、名はしらねど顔は覚えている、

一番奥、玉座の下には跪くシフォンとノラン、シフォンは赤いドレス、ノランは青いドレス、

先頭はアルベルとマルガ、二人が歩き始める、二人の前で止まりアルベルはノランの横へマルガがシフォンの横へジェルダたちは左右に分かれ姿勢を正す、

「シフォン、ノランこれはどういうことです? 」

「はい、クーマ様から頂く贈り物に対する感謝の儀になります」

「大袈裟な」

「いいんです、お付き合いください」

「分かりました」

俺はアイテム袋からきれいに装飾された箱を二つ取り出す、

アルベルとマルガが、一歩前に出て、

「お持ちします」と言って、箱を持ってくれる、

「お二人にお見せ下さい」

アルベルとマルガが、蓋を開ける、とそこには透き通る指輪と胸飾りが並んでいる、


「クーマ様、ありがとう御座います、この魂朽ちるまで大切にします」

「ありがとう御座います、でも、まだ完成ではないんです」

「えっ、それは、あっ、力を」

「そうです」

「クーマ様、着けていただけますか」

二人が立ち上がる、

二人の顔が少し赤い、でも、真剣な顔でこちらを見ている、

「はい、勿論、喜んで」

「お願いします」

俺は一つの指輪を取る、そしてシフォンの左手の中指にはめる、ノランにも同じようにはめる、

「これまでの二人の過去を受け入れます」

シフォンとノランの顔が驚きに変わる、次の指輪を右手の中指にはめる、

「私は、二人の未来を守ります」

最後に胸飾りを二人の胸に、

「二人の過去も未来も現在と変わりなく、私の魂にかけて護ります」

「クーマ様それは」

「はい、少し過去の文献を調べました、この気持ちに偽りは有りません」

「「クーマ様・・・」」

「受け入れてくれますか? 」

「「はい」」

「「この魂尽きるまで、貴方と共に有ります」」

拍手と歓声が沸き上がる、

では、この場で仕上げましょう、

はい、

俺は手を差し出す、

「お二人の左手を掌を上にして乗せてください」

二人が手を乗せる、

「お二人に質問があります」

「「はい」」

「今日のドレスの色、何故その色に? 」

「何となく目が止まって」

「私もこれしか無いと」

「そうですか」

「では、お二人の力を左手に通して下さい」

「「はい、クーマ様、いきます」」

「はい」

二人が力を通す、指輪が光り始める、

「では、同じように右手を指輪に重ねてください」

光が右の指輪に広がり小さな稲妻が走る、光はどんどん強くなり、眩い光が二人を包む、俺は二人の手を軽く握り胸飾りへ、合わさった瞬間今まで以上の光が部屋全体を照らす、二人を包む光が色を変える、シフォンは、赤い光、ノランは、青い光、

光の中、二人の姿が変わる、翼を広げた赤いドラゴンと青いドラゴン、

周りは驚愕のあまり声にならない、

シフォンとノランは、お互いを見つめ固まっている、

光が消える、同時に二体のドラゴンはシフォンとノランに戻った、シフォンの指輪と胸飾りは赤い光を放つ、ノランの指輪と胸飾りは青い光を放つ、暫く光を放ったあと、二人の身体の中に消えて行く、淡い光を残して、

二人が満面の笑みで俺を見る、その目には涙が滲む、俺は二人を強く抱きしめる、

参列者から祝いの言葉と拍手喝采が鳴り響く、

シフォンとノランがマルガへ手を伸ばす、マルガは少し戸惑いながらも二人の手をつかむ、

俺は三人を改めて強く抱きしめる、先ほど以上の拍手と歓声が、部屋に響き渡る、

シフォンを真ん中に三人がクーマの前に並ぶ、シフォンが一歩前に出る、

「皆に伝えます、われらの願いは受け入れられた、クーマ様が何処におられてもこの魂尽きるまで魂は共にあります」

歓声とともに皆が三人の周りに集まる、

それぞれが祝の言葉を伝えている、

「さぁ、皆、宴の用意はできています、そちらへどうぞ」

ミーニャ達が先導して、部屋を移動する、

残ったのは、アルベル、近衛六人、シフォン、ノラン、マルガ、

「クーマ様、ありがとうございます、いつの間にお調べに」

「はい、皆さんがいない時に、こそっと」

「そうだったんですね」

「クーマ様」

シフォン、ノラン、マルガ、が跪く、皆も一斉にクーマに跪く、

「皆さんそれはやめてください」クーマが焦る、

「いえ、クーマ様、我らは女王とクーマ様に忠誠を誓います」

「だからそれはやめてください、今まで通りにお願いします」

「クーマ様この儀式はわれらの自己満足、忘れてくださっても構いません、でも、われらの忠誠に偽りは有りません」

「分かっています、皆さん、立って下さい」

「私も、言ったことはこの魂にかけて、偽りはありません、ですが私は旅人、仕える必要は有りません」

「それに、貴方がたを護るのは別の話、私は我儘なんです、私の平和を乱す者は決して許す気はない、私の護る者に手を出す者も同じです」

「クーマ様、禍々しい気配がダダ漏れです「

「あっ、すいません」

「ですので、今まで通りにお願い出来ますか」

「クーマ様がそう仰るなら、皆いいですね」

「はっ! 」

「ふぅ~」

「おーい、クーマ」

「ケン、どうしました」

「主役たちが来ないといまいち盛り上がらん」

「確かに、皆さん行きましょうか」

「はい」

呼びに来たケンと、部屋を移動すると、また歓声で出迎えられる、広い部屋には、先程以上の人が集まり、歓迎してくれる、


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