表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/100

第35話

外に出て直ぐに、シフォンがポニーを呼んだ、

離れた場所から大きな物体がかなりのスピードで駆けてくる?

だんだん大きくなる『突進! 』

『止まれるのか? 止まる気はあるのか? 』

『スピードは落ちない? 』

シフォンが叫ぶ!

「ポニー止まりなさい! 』

ポニーがはっとして急ブレーキをかける、

砂煙が上がるが止まれない、かなりの勢いで俺に激突? 俺はつい受け止めてしまった、周りからは驚愕の目、

『やってしまった』

騒ぎを聞きつけ、マルガリータとアクスが飛び出してきた、

ポニーは俺を抱きしめ顔中を舐める、

シフォンが慌てて駆け寄り、ポニーを叱っている、ポニーもやってしまった、という顔をしているが俺を見てまた顔を舐める、

マルガリータが近付いてくる、

「クーマ殿、怪我はないか? 」

「あ、あぁ、幸いにもポニーがブレーキを掛け抱き留めてくれたので打撲程度ですかね」

『言い訳だな・・・(冷や汗が出る)』

遅れてきたアクスは、訝しげな顔をしている、

『そりゃそうだ』

シフォンがまだ怒っている、

ポニーはしょぼんとして俺の後ろに隠れる、

怒るシフォンをなだめ、ポニーを諭す、

ポニーはシフォンにすり寄る、

シフォンの顔が綻ぶ、ポニーが又、俺の顔を舐める、

「さぁ、ポニー、クーマ様と私を屋敷まで運んで頂戴」

ポニーは一声鳴き伏せる、

シフォンは颯爽とポニーに跨り、俺に手を差し出す、その手を握り後に乗る、

ポニーが一声吠え、歩き始める、

ノランが馬に乗って駆けてくる、

「お嬢様、私を、置いていくのですか? 」

「あっ、忘れてた」

「忘れてた? ですか・・・」

「ノラン冗談よ・・・」

「・・・フフフ、わかりました」

「ノラン、怖いんですけど・・・」

暫く歩き街を出た辺りで、ノランが声を掛ける、

「クーマ様、聞いてください」

「クーマ様が出かけてから、お嬢様はポニーと一緒に右へ行ったり左へ行ったり、「あ〜、クーマ様、無事かしら? 怪我はしてないかしら? 早く帰ってきて〜」と四六時中、ず〜っと、うろちょろしてました、ポニーが、途中で呆れてました」

「ちょっと、ノランやめて・・・」

グアウゥ〜とポニーが相槌を打つ、

「ポニーまで、やめて・・・」

ノランがニヤッと笑う、

「ちょっと、ノラン! もうやめて、お願い・・・」

「駄目です」

グアウ・・・

ポニーも同意している、

「クーマ様、昼間はまだ良かったんです、日が暮れてからが大変で」

「あぁ〜あぁ〜あぁ〜! 」

シフォンが抵抗している、

「もう、周りに当たり散らすは噛み付くわで、それはもう周りにいた衛兵の方に迷惑をかける、かける、それはもう、なだめるのが大変で」

抵抗は無意味だった・・・

シフォンはポニーの背中に顔を埋めてプルプルしていた、

ノランのスッキリした横顔が美しい、


屋敷に戻ると数人のメイドが迎えてくれた、

ノランが先に馬を降りメイドに手綱を渡す、

「お嬢様お帰りなさいませ」

「クーマ様ご無事で何よりです」

「ご心配をおかけしました」

シフォンはまだ突っ伏したままだ、

「ノラン様、お嬢様はどうされたのですか? 」

「気にしなくて構いません」

「さぁ、お嬢様、降りてください」

「いやだ、ここにいる、ノランの意地悪」

「お嬢様! 」

俺はノランの顔を見る、ノランがにっこり笑う、

俺はポニーから降り、シフォンに手を伸ばす、

シフォンは横目でちょっと見て、俺の首に手を回す、

俺はシフォンをお姫様抱っこして屋敷に向かう、

「ノランさんポニーを頼みます」

「はい、お任せください」

「ポニーまたな」

グアウ、一声鳴いてスリスリしてくる、

シフォンがちょっと頭を撫でる、

「さぁポニー行きましょう」

ポニーはまた一声鳴いてついて行く、

メイドが一人声をかけてくる、

何時もジェルダと一緒に作業している、メイドさん、確か、スーだったかな、

「クーマ様、採取された素材は届いております、

勝手ながら先に処理を始めております」

「今日も残業です・・・」小さな声で呟いた、

「有難うございます『そして、ごめん』」

「気をつけて採取したつもりですが、いかがですか」

「大変丁寧に採取しておられます、かなりいい素材です」

「良かった、今後は少し落ちると思います、慣れると少し雑になるかと」

「分かりました今の品質であれば丁寧すぎるぐらいですので、多少雑にしていただいても大丈夫かと思います、ただもう少し少ないほうが・・・」

「分かりました、よろしくお願いします」

「それでは屋敷に戻ります」

「はい、では、失礼いたします」

俺はシフォンを部屋まで運ぶ、

「シフォンさん・・・」

「着きましたよ・・・」

「シフォンさん・・・」

シフォンはイヤイヤして離れない、

俺はシフォンを抱いたままソファに座る、

膝に乗せて軽く抱き寄せ頭を撫でる、

シフォンは大人しくじっとしている、

暫くすると、ぼそっと何かを言っている、

「どうしました? 」

「心配しました・・・凄く心配しました」

「すいません」

「約束しました・・・夕食までに帰るって」

「すいません」

「罰・・・」

「えっ」

「罰、約束しました・・・」

「あ〜、はい、何をしますか? 」

「キス・・・」プルプルしてる、

「シフォンさん・・・」

ゆっくり俺を見て・・・目を閉じる、

唇にそっと触れる、シフォンが抱きついてきた、優しく抱きしめ、濃厚なキスを、


ノックの音がする、

ノランが入って来る、

「お嬢様」

「ノ、ノラン」

シフォンが真っ赤になって、ソファに顔を埋める、

「はぁ~、お嬢様、クーマ様をお借りします」

「へっ・・・」

「クーマ様、宜しいですか? 」

「は、い・・・」

ノランに連れられ、部屋を出る、

「ちょっ、ノラン! クーマ様を返せ〜! 」

「クーマ様ぁ〜」

部屋の中からシフォンが叫んでいる・・・

「ノランさん・・・良いんですか? 」

「はい」ノランは笑っている・・・

「大丈夫です、直ぐに来ますから」

屋敷のエントランスにつく頃、シフォンが、追いついてきた、

「ノ〜ラ〜ン〜、クーマ様を返せ! 」と言って俺の腕をつかむ、

「はいはい、どうぞ、続きは夕食の後にどうぞ」

「いいの!? 」すごい笑顔だ、

「な、わけないでしょ! 」『このエロ娘! 』

「ケチ! 」

「お嬢様〜! 」

「ごめんなさい・・・所で何処に行くの? 」

「作業場に・・・今日も大量だったのですが、一部に問題があったようですので、様子を見に行きます」

「問題ですか? 」

「作業は誰が? 」

「作業はジェルダが指揮しております」

「いつもの方ですね」

「そうです、ここでは一番の手練れです」

「わかりました、クーマ様行きましょう」

シフォンが手を引いて歩き出す、

作業場は結構大騒ぎになっている、

ノランが声を掛ける、

「ジェルダ」

ジェルダが小走りにやってくる、

「お嬢様、お帰りなさいませ」

「作業はどうですか」

「大変いい素材です、ただ鮮度が大事ですので、この量は大変です、それと少し問題が」

「大体、南の湖で魔獣に邪魔されず、こんなに大量に確保するなんて、あの人は馬鹿なんですか? 」

シフォンが額を押さえる、

俺はシフォンの後ろから「すみません」と一言謝っておく、

ジェルダの顔が真っ青になっていく、

突然焦って謝り始める、

「すいません! 本心じゃないんです! 殺さないでください! 」ときれいな土下座を見せる、

『いや、殺さんけどね』

唖然とする俺をよそに、すかさずノランがジェルダを外へ連れ出す、他のメイドも集まり、ジェルダを連れ去っていく、『何が起きた? 』

シフォンが焦った顔で俺に謝ってくる、

『何が、何やらようわからん』

「ミー、問題とは何があったんですか? 」

シフォンが聞く、

「あっ、はい、素材の一部に魔力残穢が強く残っていて、何か心当たりは無いかと」

そこへ、慌てた様子でノランが帰ってくる、シフォンに頭を下げ謝って何かを話している、

シフォンは俺に少し用事ができたので、と、ノランに俺を任せると言って、足早にその場をあとにする、

『何があった? なんとなく分からんでもないが・・・』

ノランはシフォンを見送ったあと、

「それで問題は解決しましたか? 」

「いえ、今聞いた所で」

「何があったのですか? 」

「はい、素材に強い魔力残穢があると」

「ミー解決策は? 」

「この強さですと一度、浄化を掛けないといけません、その際に少し素材が使えなくなります」

「なるほど、クーマ様いかがなさいますか? 」

「分かりました、手がかかる様なら無視して頂いて構いません、対応は、お任せします」

「ミー、どうですか?」

「折角の素材ですから無駄にしたく有りません、ですのでコニー様にご助力願えればと」

「分かりました、コニーに伝えます、それ以外に問題は? 」

「ありません」 

「分かりました、では作業に掛かりなさい」

「はい」

「クーマ様、では参りましょう」と俺を屋敷へ案内する、

『そうだアルベルトに報告しないとな』

「ノランさん」

「はい、クーマ様、私を呼ばれる際は、敬称抜きでお願いします、いろんな意味で示しがつきません」

「そうなんですか? 」

「そういうものだとご理解ください」

「わかりました」

「ところでどうされましたか? 」

「はい、アルベルト様に、今回の件ご報告をしなければいけません」

ノランは少し考え、

「そうですね、すぐに取り次ぎます」

「おいおい先に主に報告だろ? 」

ノランは俺を執務室に案内し、

「少しお待ち下さい」とお辞儀して部屋を出ていく、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ