表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/81

第22話

さあ、寝ますか、

そういえば、ジェルダさん達はどうなったろう・・・

考えても仕方ない、ジェルダさん達なら大丈夫だろう、


作業場のジェルダ達

「ミー、スー、アン! 屋敷に行って直ぐに応援を捕まえてきて! 」

「わかりました☓3」

屋敷に向かって走りだす・・・

「あの人族は何! バカなの! 何でこんな量を取ってこれるのよ! 南だって危険な奴は多いのに」

文句を言いながら、袋の中の素材を出していく、「まだあるの!? 勘弁してよ〜! 作業台2杯、嘘! 」

作業台を見て肩を落とし項垂れる、

アイテム袋を置こうとして気付く、

「えっ、まだ何かはいっている、嘘でしょ? 」

袋に手を突っ込む・・・掴んだ感触が薬草じゃない? 

思わず手を引っ込める・・・

恐る恐るもう一度手を入れる・・・

『魔獣? 何で魔獣? 』

ゆっくり引っ張り出す、

3mほどの魔獣がズルズルと出てくる、

「ルビーレプタイル? 嘘何で? 」

『まだある、3匹いや既に捌いたものがある、捌き方が綺麗だ、かなりの練度・・・どうして? 低ランクが魔獣の捌き方を熟知している? そんなはずはない、ましてやルビーレプタイルは、最低でも"A"ランクオーバー、低ランクで倒せるはずは無い、しかも3体・・・あれ・・・こいつには傷が無い、どうやって倒したの? 』

ジェルダは魔獣をこねくり回す・・・

『おかしい、やっぱり傷がない、どうして? 』

何気なく触った魔獣からおかしな感触、もう一度押してみる、グニャッとした感触、

「骨がおれている、違う、骨が砕けている、骨が砕ける? どうやって・・・」

ミー、スー、アンが応援を連れて帰ってきた、

「そうだ、それどころじゃない、早く処理をしないと・・・」


ノックの音がする

ノックの音がする・・・

扉が開く、誰かが入ってくる、『誰だ? 』

いきなり何かがのしかかる、

うがっ・・・軽い・・・?

薄っすら片目を開ける・・・

『いい香りがする、シフォンさん? 』

「お早うございます・・・」

顔が近い、じっと俺を見てる・・・

「シフォンさん? 」

「はい」

「どうしたんですか? 」

「朝食の準備ができました」

「えっ、もうそんな時間? 」

起き上がろうとすると、シフォンが抱きついて離れない、

「シフォンさん? 」

「駄目・・・離しません・・・」

俺はそのまま、シフォンをふとんで包み抱きしめる、

「あっ、クーマ様・・・そんな、朝から・・・」

そのまま体を入れ替えてシフォンの上に被さる、『えっ、そんな・・・本当に・・・クーマ様、待っていました・・・目を閉じて口吻を待つ・・・クーマ様・・・? 』

「シフォンさん食事に行きますよ」

「えっ、クーマ様・・・」

俺はベッドサイドで声を掛ける、

「さぁ、行きましょう」手を差し出す、

「うんっ、もう! クーマ様の意地悪! 」

シフォンがベッドから降りる、足を踏み外し倒れてくる、慌てて抱き止める、見つめる二人、

シフォンが目を閉じる・・・そっと口吻る・・・二人して下を向いてしまう、お互いに真っ赤だ・・・また見つめ合う、顔が近づく・・・

「コホン! 」

びくっ、と、なり、二人は声の方を見る、

ノランがいる・・・

「まだ、続けますか? 」

二人は顔を見合わせ笑ってしまった、

ノランも同じように笑っている、

「さぁ、お二人とも行きますよ料理が冷めてしまいます」

「すいません、さぁ、シフォンさん行きましょう」

「はい」

ノランに案内され、二人腕をつないで食堂へ向かう、


食堂には二人分の料理が用意してある、

今日の朝食は厚切りベーコン、スープにゆで卵? 『でかい! ソフトボール位ある・・・ソフトボール? また知らない記憶か・・・? 』

「クーマ様、どうかされましたか? 」

「いえ、卵がでかい、な、と、思いまして」

「ああ、すみません、言うのを忘れていました」

「何かありましたか? 」

「はい、昨日クーマ様からお預かりした袋に、

薬草素材と一緒にルビーレプタイルが、3匹入っていました」

「あっ、忘れてました、すみません」

「いえ、それは構わないのですが、二匹が卵を持っていまして・・・新鮮なものは珍しいので、勝手に調理を指示してしまいました、申し訳ありません」

「とんでもない、お気になさらず」

「卵は他にもあったんですか? 」

「はい、こちらに」

籠に盛ってある、『10個位か? 』

「シフォンさん、宜しければ、後は皆さんでお分けください」

「宜しいのですか? 」

「はい、皆さんで分けるのは少し少ないかも、ですが・・・」

「有難うございます、皆喜びます! 」

「ノラン、皆に分けて上げて、クーマ様にお礼を言ってね」

「クーマ様有難うございます、皆喜びます」

「喜んで頂けるならよかった」

「はい、とても嬉しいです、新鮮な物は中々手に入りませんから・・・」


食後のコーヒーを飲みながら、今日の予定をシフォンと話す・・・『そういえば、アルベルトに全然報告をしていないが・・・』

「シフォンさん、アルベルト様に報告をしていないのですが・・・」

「何をですか? 」

「採取状況や成果、周辺状況等です」

「それなら構いません」

「いや、しかし・・・」

「構いません、クーマ様のことに関しては、私に一任されています」

「そうなんですか? 」

「はい、今後のためと、全て任されました、なので、私が把握していればいいのです」(ドヤ顔)

「それに、お父様には私から報告はしておりますので、情報は共有しています、ですから、クーマ様は無事の帰還だけを、お考えください」

「有難うございます、では、私は出発の準備を、

ごちそうさまでした」と、席を立つ


部屋に戻り着替えて装備を整える、

いつものようにシフォンがいてくれる、

「あっ、そうでした、これを」と、

アイテム袋を渡してくれる、

そう言えば、昨日渡したままだった、

「有難うございます、ジェルダさんにも宜しくお伝え下さい、今日も頑張ってきますと・・・」

シフォンが少し笑って、

「はい、伝えておきます」

屋敷を出るとニコニコしたノランに連れられてポニーがやってくる、

俺たちの姿を見て駆け寄って来る、今日も元気そうだ、

並んで立つシフォンと俺の間に頭を突っ込んでスリスリしてくる、

二人で撫でてやると嬉しそうに目をつむりゴロゴロと喉を鳴らす・・・

「ポニー今日も頼めるか」

グァゥ、

一声鳴くと伏せてクォッ、クォッと鳴きながら背中を見せる、

「では、シフォンさん行きましょうか」

「はい」

『今日は鞍がついてるな』

シフォンが少し下がる・・・

俺は先に乗りシフォンを引き上げ、膝の上に乗せる、シフォンが驚く・・・そして満面の笑みがこぼれる、

「ポニー急がなくていいぞ」

ガウー!

ポニーがゆっくり歩き始める、


街までの道中、

いつもと違いのんびり移動している、

ポニーは気遣ってくれているのか、あまり揺れない、シフォンは膝の上でおとなしい・・・静かだ・・・寝てる?

「シフォンさん」

「はいっ! 」

「大丈夫ですか? 後ろの方が良かったですか? 」 

「いいえ! ここがいいです! 」

「・・・クーマ様」

「はい、どうしました? 」

「クーマ様が来られてまだ4日、でも何故か、ずっと以前から居たような、そんな気がします」

「そう言っていただけると嬉しいですね」

「皆楽しそう・・・」

「シフォンさんは、楽しいですか? 」

「勿論です! 私は、ずっとクーマ様のそばにおります」

「有難うございます、それだと3週の契約はもったいなかったですね」

「えっ」

「アルベルト様には3週のご依頼をいただいていますので」

「そっ、そうでしたね・・・」

「ここでの依頼が終わったら、どうされるのですか? 」

「そうですね・・・」

「あっ、すみません・・・」

「構いませんよ、ただ、私は、冒険者というよりも旅人・・・ですので」

「旅人? それは・・・」

『昨日もそう言われていた』

問いかけようとする、シフォンを遮り、

ポニーが鳴く、

「シフォンさん街に入ります」

「はい・・・」

シフォンはいつものように挨拶をしている、その顔は何処か沈んで見える、

暫くすると、門が見える、アグネスがこちらを見て身構える、が、直ぐに安堵の顔を見せる、

前まで進むと、明るく挨拶をしてくる、

「お早うございます! 」

「アグネスさん、お早うございます」

シフォンも挨拶を返す、

「マルガリータ様はどちらに? 」

問いかけると、上の方から声がする、防壁の上にマルガリータとアクスが見えた、


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ