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第108話 冒険者の街コボル

最近、初心者冒険者を襲う盗賊の話を聞いた、確か手配書が来ていた、賞金稼ぎとしては興味がある、三人組ということ以外は何もわかっていない、

非常に残忍で狡猾な奴らだという話だ、

ガーベラはフードの奥でニンマリ笑う、

「"スティックバグ"」

小さく唱える、小さな光が三人の男にくっつく、そして消えた、

既にターゲットは賞金首に移っていた、


ガーベラは一度屋敷にもどる、

フードを外しマントを外す、

鏡に映るチョットエロい自分を見て、

『私も満更ではないじゃない・・・』

顔が真っ赤になるのがわかる、

すぐに着替えようとする自分を見直し、

懐かしい気持ちに満たされる、

『久しぶりにカリスの姿を見たからかしら』

彼女は今もギルドに居る、普段は受付嬢をしているが実はコボルのギルドマスターだ、普段はゴーグというオーガが代行をしている、

魔法に反応があった

『町を出た? アジトにでも戻るつもりか? 』

「"アイズ"」改めて魔法を唱える、

町並みを抜け真っ直ぐ門に向かう、

『見えた! あいつを追いかけている』

「てっ、今登録したばかりでしょ、なんで町の外にいるの? 」

『依頼? あの方角は・・・まさか沼地・・・? 無茶だわ、初心者の行ける場所じゃない』

すこし考える・・・

『この時間の出発なら、水場で野宿するはず、あいつらそこで襲うつもりか? 』

「せっかく見つけた容疑者、あいつには悪いけど囮になってもらう」

『でも絶対に怪我はさせない・・・』

「すぐに追わないと・・・」

『まだ日は高い、すぐに襲われることはないだろう、先にギルドへ寄って、久しぶりにカリスに会ってみよう、あいつの情報もあるかもしれない』

またマントを羽織りフードを被る、

「"リロケート"」


ギルド

いきなり、ギルドの中央に、空間の歪みが現れ消える、あたりがざわめく、

そこには黒いマントが立っていた、

カリスは一瞬驚きを見せたが、すぐに優しく微笑む、

他の受付嬢に声をかけカウンターを出る、

「ガーベラ様、こちらへ」

皆が唖然とする中、カリスはガーベラを奥へ案内する、二人のいなくなったギルド内ではあちらこちらで小さなざわめきが起きた、

(あれって、確か元冒険者の賞金稼ぎ、

ああ、気を付けろ、顔を見たら死んだと思え)

カリスは扉を開け、ガーベラを中に案内する、中にはゴーグが座っていたが二人の顔を見て立ち上がり無言で席を空け、そのまま隣の部屋へ、

カリスは席を勧め、自分も体面に座る、

先ほど出ていったゴーグが戻ってきた、

お茶を用意してくれたようだ、

二人の前にお茶を置き、ゴーグはカリスの後に控える、

先に声をかけたのはカリスだった、

「久しぶりねガーベラ」

「そうね50年ぶりかな」

「もうちょっと、59年よ」

「細かいわね」

「9年は細かくないわ、人族には」

「たしかにね、私達にとっては・・・」

出されたお茶を一口、

「おいしい! 」

「いい霞茶が手に入ったのよ・・・貴方が来たという事は、賞金首を見つけたって事かな、それとも新人冒険者のことかな」

「やっぱり、貴方なら気づいてたよね」

「ええ、貴方が来るのは珍しいからね、普段は引きこもりだもんね」

「引きこもりっていうな」

「事実じゃない」

「まず、新人や低ランクを襲っていた、容疑者を見つけた」

「やはりあの三人組」

「ええ、ほぼ間違いないわ、標的は今日登録した新人さんね」

「クーマね」

「クーマっていうのか」

「ええ」

「どんな経歴」

「冒険者になるのは初めて、鑑定では魔力はほとんど感じない、"F"ランク、ソロ冒険者よ、どうして? 」

「朝からなんか落ち着かなくて、"アイズ"を使って町を見てた、あいつは向いの路地から出てきて、そのまま此処に入った」

「路地から出てきたそれだけ? 」

「いえ、あの服装」

「確かに変わってたわね」

「私はあれを見た事が無い」

「世界中を旅した貴方が・・・ふ〜ん」

「ゴーグ、貴方はどうなの? 事務所の奥から見てたよね? 」

「バレてましたか、ハハハ」

「で、どうなの? 」

「わかりません」

「わからないの貴方が? 」

「そうですね、言い方を変えましょう、彼との戦闘は避けたいとだけ・・・」

「勝てないと? 」

「いえ、戦いたくない、それだけです」

「カリス、貴方はどうなの? 」

ガーベラが問う、

少し考えた後話し始める、

「彼の職業適性を見るために鑑定玉を使ったとき、今までに見たことのない光が見えた、その時の感情を表現できない、

あの一瞬私は全ての安らぎを感じた、その光がまだここに残っている」

と言って胸を押さえる、その顔は何故か幸せそうだ、

「"ハーラン"」ガーベラがいきなり魔法をかける、カリスとゴーグが驚いている、

「どう消えた? 」

「ガーベラ、これは魔法でも呪でもないわ」

「みたいね、なんともないの? 」

「確かに幸福感はあるわね、でもこれは純粋に私の心からでたものよ」

「貴方が言うなら間違い無いようね、じゃ、私はこれで行くわ」

「ちょっと待って」

「何? 」

カリスが、バッ! とガーベラのマントをまくる、

思わず真っ赤になるガーベラ、

「なっ、なっ、何をすんのよ〜! 」

「どうしたのその装備? 」

「いいでしょ! 着替える暇がなかったのよ! 」

「はっはっ〜ん帰ったら聞かせてね♡ 」

「うるさい! 」

ガーベラはそのまま部屋を出る、マントとフードを被り直し、

"リロケート"を唱えた、


門の詰所

すぐ横に揺らぎ現れ、ガーベラが姿を見せる、

衛兵が身構える、一人の年配の衛兵がそれを制止し一歩前に出る、

「お久しぶりです、ガーベラ様」

皆が一斉に姿勢を正す、

「何年ぶりですか、ここに来られるのは」

「アラン、老けたわね」

ガーベラ様と一緒にしないでください

「それもそうね」

「隊長になったの? 」

「はい、おかげさまで」

「私は何もしていないわ、あなたの運が良かっただけ・・・」

「ごめん、少し急ぐ」

「失礼しました、何かお手伝いできますか? 」

「今日、門を出た冒険者は何人? 」

「こちらへ」

アランが詰め所に案内する、

詰所の中には少し大きな水晶の玉があり、兵士が手をかざすと文字が浮き上がる、

ギルドカードや通行証が門を通ると自動で記録されるらしい、

それを操作しながら首を傾げる、

「どうかされましたか? 」

アランが声を掛ける、

「今日、出ていった冒険者は何人? 」

「冒険者は4人です」

「4人? 」

「はい、"F"のソロ、"B"1人"C"2人の3人組、"B"ソロです」

「あれ? 」

「どうした? 」

「この、"B"のソロ、覚えが無い」

「どう言う事だ? 」

「はい、"F"のソロは変わった服を着ていました、素材採取の依頼書を持っていて、明日には帰ると言っていました、この三人組は人相も態度も悪かったですね、何度か見かけています、ただこの"B"のソロ、見た記憶がない」

「何だと、すぐに調べろ」

「はい! 」

「わかったわ、ありがとう」

「いえ、お役に立ちましたか? 」

「ええ、助かったわ、後で世話になるかもしれない、その時はよろしく」

「わかりました、何時でもお声掛けください」


門の外

門を出て"サーチ"を唱える、

三人組を発見、そのかなり先に一人、

『早いわね』

もう一人居るはずだけど、"サーチ"にかからない、

『変ね』

「気になるわね、"ハイド"」

姿を消す、

「"フロート"」

地面から少し浮き上がり、音もなく移動を始める、

三人の動きは手に取るようにわかる、

間違いなく初心者をつけている、

『岩場で寝込みを襲うつもりか、しかし、あの初心者速いわね、この調子なら夕暮れ前には岩場に着くわね』

暫く追跡が続く、


日が少し傾き始めた頃、岩場に着いた、

周りの気配を探る、小さな気配が複数、

大した脅威ではないな、

「じゃぁ、先ずは水場だな、確かあると書いていたが」

岩場の周りを探りながら歩いていると、

死体が一つ、損傷が激しい、魔獣に食われたか、装備は無い、服も着ていた形跡が無い? 

周りを見渡す、砂に埋もれた服が見える、

『そういう事か』

死体に向き直る、

『せめて安らかに眠れ』

そう思った瞬間、青白い炎が死体を包む、

「えっ」

頭の中にイメージ? 言葉? が浮かぶ、

浄化の炎、呪や穢れに効果があるらしい、

『何でこんな力が? 』

自問するが、当たり前と言う答えしか浮かばない、


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