ラタトスク
おいらはウソつき。
おいらはラタトスク。
ユグドラシルのてっぺんから根っこに言葉を届けるのが仕事さ。
ユグドラシルじゃあ、一つのことをてっぺんの鳥と根っこの蛇とで、好き勝手やってるんだぜ。
今日の命令は、明日にゃあひっくり返されてるのが当たり前。
おいらたちラタトスクは、てっぺんの鳥と根っこの蛇との間で、いつも右往左往。
やんなっちゃうぜ。
てっぺんの鳥はいつもどこかへひとっ飛び。
根っこの蛇は最低限しかものを言わない。
いつも、おいらたちラタトスクは、右往左往するのさ。
やんなっちゃうぜ。
ほんとは仲がいいくせに、てっぺんの鳥と根っこの蛇は、いつも憎まれ口叩いてケンカばかり。
間に挟まれるおいらたちラタトスクは、振り回されて大変さ。
やんなっちゃうぜ。
とはいえ、だぜ?
てっぺんの鳥と根っこの蛇はお互いの不満ばっかり吐き出すんだぜ?
それぞれ言ってることをそのまんま言っちゃうとよ?
ケンカじゃあ収まらなくなっちゃうわけだ。
ウソつきのおいらラタトスクが伝える言葉も、選ばなきゃあなんにもできなくなっちまう。
文句垂れつつでも、仕事は仕事さね。ちゃんとやってもらわなきゃあな。
だから、そしらぬ顔でウソをつく。
怒らせないよう、致命的な言葉はどっかへポイ。
お互いに、都合のいいことだけ聞かせとけば、それなりに仕事はしてもらえるってものだ。
だから、そしらぬ顔でウソをつく。
そんなおいらはラタトスク。
今日も元気にウソをつく。
てっぺんの鳥と根っこの蛇が、ちゃんと働いてくれるように。
……ん? おいらの不満?
そんなん、鳥頭の鳥としつこい蛇に言うわけねーだろ?
だって、おいらはウソつきなんだからさ(笑)
おいらはウソつきwww