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巡れ!半神と仲間たち 半神幼女が旅行とごはんとクラフトしながら異世界を満喫するよ! ~天罰を添えて~  作者: あいのの.


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267. すけすけBODYとばーちゃんごっこ

 おはようございます。ミールナイトの朝です。

 朝食を皆で食べたあと、鳳蝶丸、ミルニル、ハルパと一緒に作業部屋に向かった。


「ふおおぉぉぉ!しゅどい!」


 ボディ、シャーシ、エンジン等機械部分、椅子など内装関係に分かれて置いてあるけれど、組み立て終われば車だってわかる。



「動力部分は金剛鋼鉱石。箱部分は魔石でできています」


 エンジンなどメカニカル的な部分とシャーシは金剛鋼鉱石、ボディは魔石で作られていて、ガソリンやオイルの役割は魔力が補うらしい。

 魔力はボディの魔石から供給されるので、時々魔力充填が必要とのこと。


 おうっ!充填はあっしに任せておくんなせぇ!

 金剛鋼鉱石さんも魔力集めてくれるけれどね♪



「主さん。ここを2mくらいの深さにできる?」

「あいっ」


 まずはミルニルからのお願い。

 車の屋根部分に80×80cm、高さ5cmくらいの突起している箇所がある。

 ミルニルがそこをパカッと開けたので、空間操作で2mの深さに作り替えた。


「だいじょぶ?」

「うん。ありがと」


 私が空間を広げると直ぐに鎚を打ち始めるミルニル。

 何を取り付けているのかなあ?


 一応車内を確認すると、天井に2m飛び出している箇所はなく平のままだった。

 空間操作って不思議ぃ。



「お嬢。この車輪が破裂してしまったから直してもらえるか?」


 鳳蝶丸からお願いされたのは、破裂したタイヤの修理。

 シャーシとホイール等が金剛鋼鉱石製だからか、重みに耐えきれずタイヤが破裂したみたい。


 ですよねえ……。


 タイヤを外して横にしてもらい、浮遊をかけて重量を15kgほどに変更する。

 破裂したタイヤのゴム部分は再構成で元通りにした。


「待てて」


 念の為無限収納に入れ、4本複製する。

 車の総重量はあとで調整するけれど、タイヤがまた破裂しないようにシャーシとボディを浮遊で軽くしておく。これでパンクはしないんじゃないかな?


「取り付けてみるか」

「おねだい、しましゅ」

「ミルニル、頼む」

「了解」


 一通り屋根の作業を終えたミルニルがボディから降りてきて、シャーシをヒョイと持ち上げる。その間に鳳蝶丸がスプリングピンやシャーシ、タイヤやホイールをセットした。


 工具なしでどう取り付けるんだろう?と見ていると、30cmほどの水の円柱が横向きに現れ、先端が取り付けネジの頭を包みこみ、ドリルのようにグワワーッ!と回る。

 キュッと止まるとネジが締まっていた。


「はあい♪私の出番ね!あら、主様おはようございます♪」

「エメユ、おはよ」


 鳳蝶丸が用意していたのであろうカップからエメルが現れ、取り付けねじについた水分を乾燥させる。


「調整します」


 そして僅かな隙も出来ないように、ハルパがネジの大きさを微調整して完成。

 わあっ、確かに工具いらず!



「おっ、車輪は無事だな」

「良かった」

「主殿のおかげで先に進められます」


 いやいや。皆が頑張ったからだよ。ありがとうね。

 私も頑張るよ!


 メカニカル部分や魔石ボディも仮で重さを調節すると、皆で作業を再開する。


「お嬢は一旦休んでいてくれ。一通り仕上がったら声をかける」

「わたた」


 飛行(ひぎょう)でリビングに戻ろうとすると、颯爽と部屋に入ってきたレーヴァ。


「もうすぐ昼食と昼寝の時間だよ?姫」


 作業が一段落するタイミングなんてわからないのに、迎えに来てビックリした!


 さあ、行こう。と抱っこされる。

 あっ、ワイヤレス通信!レーヴァの耳と、鳳蝶丸達の耳にもついてる!


 ミルニルが笑いながら「俺が連絡したよ」と言った。

 全然気が付かなかった。



 リビングに着いてから私もワイヤレス通信をつけて、「みにゃ、手、あいたや、おひゆ、たべなしゃあい」と伝える。

 だって、忘れて集中しそうなんだもん。


 私達は食べなくても問題ないんだけれど、お腹空いちゃうでしょ?

 皆、手が空いたらお昼食べなさあい!




 レーヴァ、ミスティル、氷華とお昼を食べて、リビングでお昼寝をする。

 スッキリ目が覚めると、あることに気が付いた。


 浮遊で車体を軽くしても、空を走ってから解除すると激重になっちゃうじゃん。

 また設定するの面倒くさいじゃん!って………。



 てなわけで、魔法創造で新たに追加します。

 まずは現在の[浮遊]を残したまま、名前を変更するよ!



 浮遊(固定)

 対象の重さを軽くする。

 対象を[浮遊(固定)解除]とするまで、指定した重さのまま元の重さに戻らない。


 こちらは今現在使用中の、魔石剣やダガーに適用されている魔法。

 今後もタイヤや車の総重量などを固定する時に使う、重さを変更することに特化した[浮遊]魔法。



 浮遊(変動)

 対象を高さや状態など指定し浮遊させる。

 対象を[浮遊(変動)解除]にすると元の重さ戻る。

 ゆっくりと少しずつ解除されるため、いきなり落ちることはない。


 こちらはバルーンやランタン、シャンデリアなどを浮かせている魔法。

 人や物を浮かべることに特化した[浮遊]魔法。



 さて。エントランスホールのブルーダイヤや大ホールのシャンデリアの浮遊をかけ直さなくちゃ。

 あと結界2に付与されている浮遊も変更しなくちゃね。






 翌日、一通り終わってから鳳蝶丸の作業部屋へ向かう。

 今日は皆とすぐ連絡取れるよう、ワイヤレス通信装着済みです。


「ほぼ出来上がったな」

「そうだね」

「あとは細かいところと主殿の作業です」


 と会話しているところにごめんなさい!折角一段落したのにごめんなさい!

 浮遊を変更したんですう…。


 浮遊についての説明をしてもう一度タイヤを外してもらうことに。


「確かに。毎回浮遊をかけ直すのは大変ですし、解除した途端車輪が破裂もありそうです」

「主さんの負担が少ない方が良い。気にしないで」

「ものづくりに改良はつきものだ。問題ない」


 ありがとう、皆!


 オリジナル1本と複製4本のタイヤ対象で、浮遊(固定)15kgを付与する。

 うん。以前より重さの調整が速くなったなあ。初期は行き過ぎたり減らし過ぎたり、調整に時間がかかったからねえ。


 無事重さを変えられたので、4本のタイヤをもう一度取り付けてもらう。本体はあとで調整する予定です。



 それにしても凄いよ!

 ボディがスケルトン車なんて初めて見た。

 まだ椅子も入っていなくて、ガラン☆ドゥ♪だよ!


「金剛鋼鉱石でもボディ部分を作りましたがどうしますか?」

「ちゅてゆう」


 このままだと中が丸見えなので、普通の乗用車みたいに鋼板(金剛鋼鉱石製)で包みたい。

 まずは車体に合うようカットしてある鋼板(金剛鋼鉱石製)それぞれを、浮遊(固定)で軽くする。

 3人が技術を駆使しボディに取り付けてくれるようなので、あとはお任せします♪



 車内はもちろん空間操作先生にお願いして広くするよ。


 よーし。頑張るぞ!

 とと、1人では動きづらいから飛行(ひぎょう)で作業します。


 イメージは高級高速バスの更に広め、天井高めバージョン。

 シートを設置して、長さが足りなかったら後でもっと広げるつもり。


 スライドドアは左右両側に作ってもらったのでどちらからでも乗降できる仕様。

 魔獣に襲われた時、どちら側からでも飛び出せるようにね?私達が襲われることは無いと思うけれど、異世界バージョンってことで。


 ステップを上がると少しだけ広い空間があり、外から扉の中を覗いた時に座席が見えないようにした。


 内装はスポンジ入りのクッション性が高い合皮を囲むように張る。色は白緑 (びゃくろく)にした。

 床は朧花色(おぼろはないろ)の絨毯。

 私好みの寒色系♪



 この車の窓はただの飾りなので、内側の合皮は窓ごと貼った。

 外から見た窓部分は結界を張って暗くし、中は見えないようにする予定。スモークフィルムを貼って中が見えないテキな。


 景色が見えないじゃないかって?

 大丈夫!内装に車窓のようなフレームを作り、結界4(平面)を張って、プロジェクターで外の景色(同時刻)を映すから!

 開けないけれど、大きくて広い窓から外が見えるよ!

 ついでに天井にも結界を張り、プロジェクターを付与して外が見えるようにするからね♪空を見なくてもいいやって時は、プロジェクターを解除すればいいし。


 ふむふむ。

 作業をしている鳳蝶丸達がちゃんと映っている。

 窓が広いから明るくなったし、いい感じ。もちろん車内には魔石シーリングライトも取り付けます。

 更に明るくなったよ!



 座席は元々あった座席を複写し、それを使ってリクライニングシートにします。

 柔らかい革製でゆったり広々とした椅子にする予定。イメージは高級高速バスのリクライニングシート。設置場所の前後にうんと余裕を作ったので、横になれるくらい倒しても問題ない。

 アームレストにはドリンクホルダーも作って、レッグレストは操作でき……。

 あっ、しまった!ボタンひとつでリクライニングや、レッグレストを操作するには改造が必要だった!


 ワイヤレス通信に魔力を通して……。


「鳳蝶まゆ、しゃんや。ちょっち、てだしゅて、ちて、ちゅ、ちゅ、ちゅえん、たねえ」


 鳳蝶丸さんや。ちょいと手助けしてくれんかねえ?


「今日は何ごっこだ?お嬢」

「ばーたん、どっと」


 おばあちゃんごっこだよ!

 ひゃっひゃっひゃっ。


「楽しそうで何よりだ。これをどうしたいんだ?」


 笑いながらリクライニングシートの横に膝をつく。

 私が細かく説明すると、直ぐに了承してくれた。


「お嬢。悪いが一旦解体する。革の部分を切ることになるが大丈夫か?」

「たわ、はじゅしゅ」


 座席の革部分は再構成で外すね。


「ありがとな。それから板状の魔石をもらえるか?」

「よーたいっ」


 了解ですっ。

 背もたれくらいの長さと座面くらいのサイズ2種をご所望らしいので、板状の細長い魔石と正方形の魔石を再構成したよ。


「よし。あとは任せてくれ」

「あいあい。よよちく、おねだい、しましゅ」


 リクライニングシートは鳳蝶丸が調整してくれるので、私は次に移ります。



 一番後ろのスペースは皆で休める場所にするので、コの字のソファを再構築、他の座席と同じ革製に再構成する。大理石のローテーブルも設置。

 一度に全員座れなさそうだけれど……いいよね?


 後ろに向かって左にドアが2つ。空間操作で広げ、トイレ(男性用・女性用)を作る。

 構造はトイレテントと同じ。


 後ろに向かって右側もドアが2つ。空間操作で広げて片方休憩室、片方シャワー室にする。

 休憩室はベッド4台のみで、仮眠や具合が悪くなった時に休む用。

 シャワー室はテントを張るほどじゃなく、でも簡易的に入りたい時に使用。


 まあ、このバス…じゃなくて車の結界に清浄を付与するから意味ないような気がするけれど、ちょっとしたこだわりだよ!

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