自惚れ
娘との仕事の兼ね合いで、珍しく月曜日に出勤した。
そしていつもは私には回って来ない朝礼での社長の息子のお話し。
それにしても、社長の息子の役職って何なんだろう?
まあ良いか…。
仕事がちょっと忙しくなるので、残業とかがあります。とかのお知らせに次いで、「新型インフルエンザが流行っているので、ちょっと変だなと思ったら、早め検査を受けて下さい。」と締め括って朝礼終了。
その後。その後!
咲子さんが満面の笑みで近付いて来た。
キョッ!きょわい。
笑っちゃう。笑っちゃう。と言う。
内心嫌々ながらも理由を聞くと。
朝礼で言った新型インフルエンザの件が、咲子さんが会社のブログに書いた事と全く同じだったらしい。
「ヤツは私の手の平の上で転がしてる。全部私の言いなりだ。」と不敵に笑い、手の平を上に向け、クルクル回す仕草をしてたけど、なぜそれだけの事でそう思うのかが、私には理解不能。
新型インフルエンザの件は、他にどう言えば良いのさ?
ああ言って普通じゃねぇのか?
解らない。
私には解らない。
解らないと言えば、私は彼女から何かを聞かされると、何処かのスイッチが入る。
その感情がどう言う感情なのかが良く解らない。
嫉妬ではない事だけは確かだ。
黒い霧の中に放り出された様なイヤ〜な気分の後に、得も言われぬ憤りが来る。
火薬爆弾作りてぇ!と
思ってしまう。
「咲子さんの話しはもう聞きたくないよ工場長。」と言いたかったけど忙しくて言えなかった。
何とかしてよ工場長〜!
午後は整骨院があったので、忙しいのに早退してしまった。
久々に後ろ髪引かれた。
凪さんが元気な時に、定時まで仕事が出来ないのは凄いストレスになる。
整骨院も精神科も上手く調整して、仕事に励んで生活費を稼がないとね。
それにしても、あそこまでの自惚れ屋さん。
頭が下がるよ。
早く新しい恋でも見っけてくれ~!
頼む!
お願いしますよ~!