調停突入
調停第一回目。
少々足りない娘が独りでの陳述。
出会いから今現在までを説明したとか。
あちらは未成年とかで、親子で陳述。
この時点でこちらは既に不利。
だって木村のばばあは相当な曲者。
息子と口裏を合わせ、娘が不利となる陳述をしたと思う。
おまけに公的機関は弱者に甘い。
木村のばばあが弱者だとは思えない。
内臓損傷し、身体障害者だと言っているが、薬を飲んでいるだけで、毎日フルタイムで働き、煙草を吸い晩酌をする人間を、国は身体障害者と認定する。
そのばばあ、息子が二十歳になったら家を出る。と宣言したら、テーブルに包丁を置き、これで手首を切って死んでやる。と言った。と息子が言っていたらしい。
が、今となってはそれも怪しい。
陳腐な脅しだよ。
息子も言われただけでビビらないで、本当に切ってからビビれっつーの!
そんなこんな不利な状況で、調停は開始され、次回はDNA鑑定。
自分の子である事さえも拒否し始めたバカ息子。
娘の心理状態が気になった。
私は一応メンタル心理カウンセラーの資格を持つ。
孫の為にも娘の心をケアしなければと思った。
精神病だからこそ解る、人の心の痛み。
心は痛むと金属音を奏でながら泣く。
娘の心から小さな金属音が聞こえた。
兎に角、安心を与え続けようと心に決めた。




