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第五話【第二の人生】

それから私はご夫婦の家でお世話になることになった。

二人は私を本当の娘のように接してくれた。

本当に幸せだった。

私がずっと望んでいた幸せな家庭そのものだった。


いつも温かいご飯が用意されていた。

お風呂も、のんびりゆっくりと入ることが出来た。

最初は前の癖が抜けなくて、十分以内に上がっていた。

十分以内に上がらないと怒られてたからだ。


それに気づいた優菜さんが


「そんなに急いで上がらなくていいよ!」

そう言ってくれた。

時間を気にしなくていい、それが本当に嬉しかった。


それでも、とても辛くて嫌な時間があった。

それは寝る前だ。

目を閉じるとあの二人が出てくるのだ。

私は、昔を思い出して怖くて一人、震えながら泣いていた。


そんな私の泣き声が聞こえたのか、優菜さんが飛んできてくれた。

震えて泣いている私を見て全てを察したのか、何も言わずに抱きしめてくれた。

それからもしばらくは、寝る前に泣いてしまうことがしばしばあった。その度に、優菜さんが飛んできて抱きしめてくれた。

抱きしめられながら優しさとぬくもりに安心して眠る・・・そんな日々が続いた。

一年が経つ頃には、思い出すこともなくなり、幸せで楽しい日々を送っていた。


学校は行きたかったが、あの二人が突撃してくるんじゃないかと怖くて行けずじまいだった。


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