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ようこそ

『……、………。』

誰かの声が頭に響く。

声音からして女の子…だと思うのだけれど…

まるで靄が掛かったように、くぐもってよく聴こえない。

『……♪、……♪。』

耳を澄まして聴いてみるとそれは唄のようだった。

女の子(多分少女?)の声から紡がれる旋律は

よく聴こえなかったけれど、それでも心安らぐどこか懐かしい

温かい優しさを孕んだものだった。

『……♪、……貴女が目を覚まし私と出逢えるその日まで

私はずっと、この地で愛を唄う〜♪』

それまで朧げだったその唄が、少女の声が

何故か、その部分だけ鮮明に聴こえた。

まるで、私に伝えるかのように……。

『……寝坊助さん、貴女が見る世界はどんな世界なのかしら?

私に教えて欲しいな、だから私はこの地で貴女を待っているからね?

早く迎えに来て欲しいな♪』


今の声は確実に自分自身に向けられた声だ

しかし私は少女の事を知らない…この地?待っている?どういう事なのだろうか?

私は浮かんだ疑問を少女に投げ掛けようとして…出来なかった。


『そろそろお別れ、また何処かで逢いましょう?』


そう少女が呟いたのと同時に意識が引っ張られる感覚が私を襲った。


『……ふふふ、ようこそ…この「異世界」へ、歓迎しましょう』


何気なく紡がれた少女の言葉は

どこか嬉しさを含んでいた…。

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