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3rd World  作者: 桃姫
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 【霊子】とは、レイルシルに多く存在し、その他の世界にも僅かに存在しているものである。【霊子】と言うものは、どこにでも存在していると言えるし、存在していないとも言える。それは、【霊子】と言うものが、目には見えないからだ。空気中の微細な埃などが見えないのとは違って、本当に見えないものなのだ。


 それを視認するためには、体の中に【霊子】を取り込んでいる必要がある。そもそも見えない存在である【霊子】は、どうやって体の中に取り込まれるのかと言う話だが、【霊子】は、通常、常に漂っていて【霊力】を発動するにあたって、体内に取り込まれるのである。【霊子】力場は、【霊力】を発動する時に、溜め込んだ【霊子】を放出し形成されている。その量は、その個人の【霊力】の資質によって異なる。【霊子】を大量に使う【霊力】を持っていれば【霊子】力場も大きくなる。


 【霊子】力場を形成することによる利点は、自身の力の量を見せて威嚇できる。それ以外にも【霊子】力場には【霊子】に干渉する作用があるのだ。


 例えばだが、その辺にある【霊子】に干渉し足場を作り、宙に浮くことが可能だ。ただし、これは、【霊子】の量が多いレイルシルだからできることで、地球では、足場を作るだけの【霊子】が無く、せいぜい、十秒間、宙に浮いているのが限界だ。ただし、小さな足場を形成し、その上をジャンプして空中ジャンプを可能にする程度なら可能。


 また【霊力】に消費される【霊子】だが、【霊子】は、常に、どこからか補完されているようで、たとえ大量の【霊力】を同時に発動して、【霊子】が著しく減少しても、しばらくすれば、大気中の【霊子量】は元に戻っている。


 【霊力】は、【霊子】を使って発動するが、主なものとして、いくつか例を挙げてみよう。


 【異世界の万魔殿】【パンデモニウム】。元来の能力は、異世界より任意のモノを召喚する力。空間の精霊王アンリーの空間を象徴する能力。


 【炎熱の紅牙】【バースト・ファング】。その能力は、発火、熱量変化、焼失。火の精霊王レンクの炎を象徴する能力。「熔け」「解け」「溶け」「梳け」「融け」など。


 【蒼き彗星】【アクア・ティアーズ】。その能力は、水を生む、水の造形、水の固体化、氷結など。水の精霊王サーラの水を象徴する能力。「射て」「鋳て」「凍て」など。


 【空間の覇者】【エリア・オーナー】。その能力は、空の絶対なる支配。穹の力とも言われる。空の精霊王ハルカの空を象徴する能力。その空の支配は絶対な為、黒真の【絶対領域】ですらその空間には干渉できない。


 【問答無用】【ルールブレイカー】。その能力は、使用している者に降りかかる全ての能力を無効化する。アルスの【オレイカルコスの守護結界】と似た能力であるが、範囲に差があるほか、他にも差が現れている。湖の精霊イリエの特異な能力。


 【誓約の杜】【リストリクティクト・チェーン】。その能力は、世界の理である因果律と誓約を交わし、対価とともに、願いを叶える。黒真の元来から持っていた才能の一つ。刃から蒼華を守るために開花した。


 【不可侵神域】【アデューネ】。レンクやサーラの口から度々出る言葉。詳細は不明だが、【霊力】である。


 このように、【霊力】は様々ある。しかし、多くが、人智を超えた力である。それは、【聖力】、【魔力】、【科力】も同じである。

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